[ 海外特集① ]

極北の紅葉絨毯、錦秋の高原、
そして夜空を舞うオーロラ!

大自然の色彩あふれる
夏秋のカナダへ

企画=木村聡 文=佐藤淳子
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360度の大パノラマで楽しむ
ローレンシャン高原の鮮やかな紅葉

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高原リゾートに3連泊 移動なしの優雅な一日も

自然の色彩あふれるカナダ。なかでも紅葉の美しさは、それだけで旅の目的になるほどです。この国の国旗にもデザインされているメープル(カエデ)の葉が、赤やオレンジ、黄に色を変えて山や街を彩るのは秋。メープルが群生するケベック州北部のローレンシャン高原では、それは見事な光景が広がります。

モントリオールから、この「メープル街道」随一の紅葉の名所に向け、車を走らせると、やがて、まるで赤く燃えているかのようなトランブラン山が近づいてきます。紅葉観光の拠点となるのは、麓の高原リゾート、モン・トランブラン村です。お泊まりは、落ち着いた佇まいの「フェアモント・トランブラン」。ローレンシャン高原の滞在は1泊か2泊というツアーが一般的ですが、この旅では3連泊してゆったりお過ごしいただきます。バスでの移動をしない日も設けました。車両の通行を制限している静かなこの村では、せせらぎが流れる錦秋の森も楽しめます。この時期の木々は、一気に気温が下がれば一夜にして景色を一変させることもあります。日々刻々と変わる自然美を満喫いただけることでしょう。

  • イメージ トランブラン山頂に続くゴンドラからは湖と紅葉の湖畔を一望
  • イメージ モン・トランブラン村の「フェアモント・トランブラン」にゆったり3連泊
    ©Fairmont Tremblant-Natalie Johnson
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紅葉を楽しむ注目の新名所 ツリー・トップ・ウォーク

モン・トランブラン村での人気観光スポットといえば、麓からゴンドラで10分ほどのトランブラン山頂展望台です。周辺に点在する湖の青と木々の紅葉が鮮やかな対比を織り成し、山頂からの大パノラマは言葉に表せないほど感動的。そして2年前、新たな人気スポットが加わりました。それが、高さ40メートルのツリー・トップ・ウォークです。緩やかな螺旋を描く通路を登り切った頂上からは、多彩な色がパッチワークのように連なる森が360度見渡せます。眼下に広がる紅葉の絨毯は、山頂からの光景とはまた一味違う感動を与えてくれるに違いありません。

  • イメージ イメージ 新登場のツリー・トップ・ウォーク。紅葉のローレンシャン高原を眼下に見渡す ©Daniel Desmarais

帰国の途につく前には、赤く色づいた森のトンネルを抜ける鉄道でモントリオールからケベックへ。ここでは、世界遺産の城壁のなかに建つ城館風ホテル「フェアモント・シャトー・フロントナック」に連泊いただきます。東部カナダを象徴する名門ホテルで贅沢な時間をお過ごしください。

  • イメージ イメージ ケベックでの滞在は 名門「フェアモント・シャトー・フロントナック」
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北の大地ユーコンの刹那の輝き
ツンドラの紅葉と夜空に舞うオーロラ

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極北に訪れる一瞬の秋 岩山と紅葉の鮮やかな対比

一方、北の大地はまた別の秋景色を見せてくれます。カナダ北西部、アラスカと国境を接するユーコン準州の秋は、8月末から9月中旬にかけて訪れ、あっという間に去ってゆきます。この短い季節、山岳地帯や北部のツンドラ地帯では、低木の葉が真紅や朱色に染まって大地を埋め尽くします。ギザキザに尖った花崗岩の峰々と、見渡す限りの鮮やかな紅葉の絨毯のコントラストは見事というほかありません。違う星を訪れたかのようと表現する人もいるほどの壮観です。ツアーでは、トゥームストーン準州立公園を訪れ、極北のこの地方だけ、しかも短い秋にしか見られないこの貴重な光景をじっくり味わいます。

  • イメージ イメージ ツンドラの大地を覆う紅葉。朱色の絨毯を敷き詰めたよう
  • イメージ 鮮やかなツンドラの紅葉。野生動物との出あいも
  • イメージ アラスカ・ハイウェイ沿いにはエメラルド湖など美しい湖が点在 ©Arctic Range Adventure

南部のホワイトホースでは、ユーコン野生動物保護区でムースやカリブー、バイソンといった極北の地に生きる動物を観察します。さらには、9日間というゆとりの日程だからこその楽しみとして、ホワイトホースの南に位置するアラスカ・ハイウェイと、その周辺に点在する湖の観光もご用意しました。アラスカ州まで続く道をドライブし、山とエメラルドに輝く湖が織り成す美しい光景を堪能ください。  

もう1つ、ユーコンでの大きなお楽しみがオーロラです。ユーコン準州のほとんどのエリアは、オーロラが頻繁に発生する、いわゆる「オーロラベルト」の真下に位置するため、各地でオーロラが観測されます。今回のツアーでは、昼間の観光に加え、北部のドーソンシティと南部と州都であるホワイトホースの2カ所で、計5回のオーロラを観賞します。

  • イメージ イメージ ホワイトホースの上空で揺らめく光のカーテン

オーロラ観賞に適しているのは、夜が長くなる8月末から4月半ばにかけて。夏から秋にかけては気温がそれほど下がらないため、冬のツアーのように特別な防寒着がなくてもオーロラが楽しめます。ユーコンが大地を赤く染める一瞬の季節の光景と、夜空を彩る光の芸術、オーロラ。その両方を楽しめる貴重な旅となることでしょう。

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湖面に映る美しき空のカーテン
オーロラの聖地イエローナイフ

オーロラの当たり年に 4連泊4回のチャンス

オーロラを必ず観たい。そんな方には、イエローナイフへの旅をおすすめします。

ユーコン準州の東側、亜寒帯林のタイガとツンドラ地帯に覆われたノースウェスト準州の州都、イエローナイフは、統計的にもオーロラがよく見られるとされる場所。過去数10年のデータでは、3夜連続で観賞した場合、95パーセント以上の確率で最低一回は観られている、いわばオーロラの聖地です。

オーロラを観賞するのは、市街から車で約30分の観賞施設「オーロラビレッジ」です。レストランやギフトショップを備えたこの施設は、小さな村といった趣。ここで、「ティーピー」と呼ばれる先住民のテントで、温かい飲み物を飲みながらゆっくりオーロラの出現を待ちましょう。テントのなかは暖炉で暖かく快適。街から離れたこの辺りは、漆黒の夜空で繰り広げられる光のショーの観賞に最適な場所であることはいうまでもありません。

  • イメージ イメージ 湖面に映る「逆さオーロラ」。湖が凍らない夏だけの貴重な光景

ツアーでは、イエローナイフに4連泊し、4回の観賞にチャレンジします。ツアーが催行される8、9月は最低気温が四度ほどで、日本での冬服でオーロラ観測ができるのがこの時期のメリットです。この季節のもう1つの特典が、湖面に映る「逆さオーロラ」。湖が凍らない時期だからこその貴重な光景にぜひご期待ください。翌朝は遅めの朝食と昼食を兼ねたブランチをご用意していますので、夜更かししても安心です。

  • イメージ イメージ 先住民の住居用テント「ティーピー」でオーロラの出現を待つ

ユーコンを含め、今年、オーロラ観賞の旅を強くおすすめするのには実は理由があります。オーロラは太陽が発するプラズマが地球の大気にぶつかって発光する現象であるため、その発生には太陽の状況が大きく影響します。太陽の活動はほぼ 11年周期で活発になることがわかっていて、今年から来年にかけては、活動が最も活発になると予測される「当たり年」なのです。このチャンスを、どうぞお見逃しなく。

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