[ 国内特集② ]

ひらまつの美食リゾートに連泊し
ヤンバルクイナの棲む森へ

心寛ぎ心躍る
沖縄・やんばるの旅

企画=笠原晴香 文=井上智之
  • イメージ イメージ

南国気分を気軽に楽しめるリゾートアイランドとして人気の沖縄ですが、北東の地・やんばる(山原)に足を運ぶと、手つかずの自然が今も色濃く残っていることに驚かされます。

ご案内するのは、そんな沖縄のもう1つの素顔にふれる旅です。宜野座村(ぎのざそん)に佇むひらまつの美食リゾート「ザ・ひらまつ ホテル & リゾーツ 宜野座」にゆったりと連泊し、ヤンバルクイナをはじめとした天然記念物の動植物が生息する「やんばる国立公園」の森を散策します。穏かな気候も心地良い、5月初旬の沖縄へ。陽光を浴びるほどに、開放的な気分に満たされることでしょう。

  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

天然記念物との出あいを求め 「やんばる国立公園」へ

固有種が生息する島といえば世界的にはガラパゴス諸島、日本では小笠原諸島を思い浮かべますが、沖縄のやんばるも知られざるサンクチュアリ(聖域)です。この地の自然を熟知したネイチャーガイドとともに、希少な動植物が生を謳歌する「やんばる国立公園」の散策を思い出に刻みましょう。散策の開始時間は、森の住人たちとの遭遇が期待される朝の8時。出かける前にちょっと早起きをしてホテルの窓辺から水平線を望むと、東海岸ならではの日の出が神々しいまでに煌めいていることでしょう。

  • イメージ イメージ 国内最大級の亜熱帯照葉樹林が生い茂る、世界遺産の「やんばる国立公園」©okinawa nature office

2021年に世界遺産に登録された「やんばる国立公園」の大部分には、約200万年前に沖縄諸島が大陸から切り離されて以来、独自の進化を続けてきた多様な固有種が生息しています。ホントウアカヒゲやノグチゲラなどの動物、そしてヤンバルテナガコガネといった昆虫、オキナワセッコクなどの植物が、国内有数の亜熱帯照葉樹林のなかで綿々と固有な種の継承を営んでいるのです。

  • イメージ イメージ 「やんばる国立公園」は、ヤンバルクイナ(下段)やホントウアカヒゲ(上段左)、ノグチゲラ(上段右)をはじめ 希少な動植物のサンクチュアリ ©okinawa nature office

なかでも環境省が「レッドリスト絶滅危惧IA類」の一種として公表したヤンバルクイナは、日本で唯一、ほとんど飛べない鳥。その理由は、やんばるの森は天敵が少なく地上の餌も豊富だったため、翼が退化してしまったからだとか。1981年の捕獲調査で発見されたこの鳥は、森林開発や外来天敵のマングースによる捕食、飛べないことに起因する路上での交通事故などにより減少。現在、個体数は約1,500と推定されています。さて当日は、どんな動植物がひょっこり姿を見せてくれるやら……。清々しい森の空気に抱かれ、ワクワク歩みゆく約2時間の散策をお楽しみください。

その後は、生態展示学習施設「クイナの森」で飼育されているヤンバルクイナを、間近で観察できるひと時をご用意しました。方言名で「アガチー(せかせか歩くの意)」と呼ばれるように、動作も特徴的。体長約35センチ、赤いくちばしと小さな翼も愛くるしい姿に癒されることでしょう。

  • イメージ イメージ

やんばるの原風景にふれ 幻想的な日の出に息を呑む

旅のもう1つのお楽しみは、世の美食家を虜にし続ける“ひらまつ”による美食リゾート「ザ・ひらまつ ホテル & リゾーツ 宜野座」での滞在です。リゾートホテルが西海岸に集中するなかであえて東海岸の宜野座村を選んだ理由は、野趣あふれる沖縄の原風景がほぼ手つかずに残されているからです。

かけがえのない自然と調和した美食リゾートをカタチにするために、熱帯植物が生い茂る周囲の原生林には手を加えることなく保存。海岸も、あるがままの素朴な趣を大切にしています。

東海岸にこだわったもう1つの理由は、日の出の美しさです。水平線から昇りくる朝日と、太平洋の大海原が繰り広げる〝サンライズ・ショー〟を前にしては、眠気も一気に吹き飛ぶことでしょう。ツアー中の日の出は、午前5時45分頃です。その30分ほど前から刻々と空の色が変幻するひと時を、お見逃しなくどうぞ。

  • イメージ イメージ のんびりと海辺を眺めながら、思い思いのひと時を(客室一例:エグゼクティブツイン)
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

何もしない贅沢を満喫し ひらまつならではの美食を

海辺から緩やかに連なる丘をゆくと、赤瓦の建物が目に入ってきます。最も高台にあるエントランスに踏み入れると、眼下にリゾート感たっぷりの絶景が広がっています。砂浜とコバルトブルーの海、深緑の原生林が織り成すコントラストの鮮やかさに息を呑むことでしょう。

インテリアやレイアウト、窓からの眺めなど、それぞれに趣が異なる全一九室の客室はゆったり景色を眺められるソファ、潮風を感じつつまどろめるデイベッド、そして疲れを心地良く癒すジェットバスが……。

また、海と同化するかのようなインフィニティプールや心身を穏やかに解きほぐすスパなど、寛ぎの施設も充実しています。日常を忘れて、何もしない贅沢をご満喫ください。

  • イメージ イメージ 海へとつながるかのようなインフィニティプールでのんびりと

お待ちかねのディナーは、ダイニング、ラウンジバーからなるレストラン棟でどうぞ。開放的な吹き抜けや大きな窓の向こうに広がる自然に、晩餐気分もぐっと高まっていくことでしょう。このレストランは、世界的な美食レストランガイド「ゴ・エ・ミヨ 2023」において、3トックを獲得。ひらまつならではの食へのこだわりと想いが、実を結びました。

腕を振るうのは、東京やパリのレストランで研鑽を積んだ木下総料理長です。「東京では絶対に出せない料理を」の意気込みとともに、地元の生産者とのつながりを大切にしながら、島野菜や魚介類、もとぶ牛などのブランド牛から香辛料までを厳選。そうして手に入れた食材を日々、最大限に活かしたコースメニューは、ひらまつらしいフランス料理の真髄と沖縄の食文化を融合させた、まさに“ここでしか体験できない味わい”。丹誠を込めて仕上げられる一皿ひと皿を、心ゆくまでご堪能ください。

  • イメージ イメージ 日々、厳選した地産食材を巧みに活かした一皿ひと皿を

希少な動植物との出あいや美食リゾート体験にときめく、やんばるの旅。沖縄の新たな魅力発見とともに、再訪への想いがぐっと深まってくることでしょう。

  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

1982年にフランス料理店「ひらまつ亭」をオープンして以来、記憶に残る食の体験を40年以上にわたり提供し続けるひらまつ。その豊富な経験を活かし、多くの美食家が集う“滞在するレストラン”をコンセプトにしたホテル事業を、熱海や賢島など全7エリアで展開しています。ホテルのほか現在レストラン22店舗、カフェ4店舗を運営するひらまつですが、そこに一貫して受け継がれるのは、1人ひとりのお客さまに寄り添う心。そのおもてなしの想いを共有しながら当社では、ひらまつが運営するホテルの 宿泊ツアーをさらに充実させていきます。どうぞ、ご期待ください。

現在ご案内中の宜野座以外の 「ひらまつ」宿泊ツアーはこちらをご覧ください。

沖縄を訪ねる旅の詳細を見る