昨秋、3年ぶりにセレナーデ号の船旅がついに再開。リバークルーズならではのゆったりとした贅沢な時間、今まで待ってくださっていたたくさんのお客さまを再びご案内させていただけた喜び……
添乗員・駐在員がそれぞれの船旅の思い出を自身が撮りためた写真やドローン撮影の写真とともにご紹介します。
南家 出航できなかった間に船員の大半が変わったため、以前と同じようなレベルのお食事をご提供できるか気がかりでした。でも、以前よりさらにおいしくなっていて、お客さまからも好評! 出航前の準備期間中、奥村さんたちが調整を重ねたのですよね。
奥村 とにかく、調理スタッフの皆さんのおかげでした。以前から勤務していた方が日本食のレシピなど細かく記録してくれていて、見事に調理してくれました。出汁の味見をした時は「すごい!」と鳥肌がたちましたね。
阿部 乗船前に訪れたチェコでは、食事の量が多めで慣れない味付けだったせいか、セレナーデ号に乗る前から「船でうどんが食べられると聞いて、すごく楽しみ!」と仰るお客さまもいらっしゃいました。また、ご飯やおかゆを添乗員がよそってお渡しするのですが、「ほっとするね」というお言葉をいただきました。日本食が船旅の合間にちょっとでも出てくると、お客さまは気持ちが落ち着かれるのかなと感じました。
奥村 食事以外にも船員の皆さんの熱意を実感したことがありました。出航準備中は、じっくり時間をかけて掃除担当の船員が髪の毛1本すら残さない! というほど、本当に丁寧に精一杯やってくれましたね。クルーズがはじまり、ほとんどの船員が日本のお客さまをはじめてお迎えしたのですが、ニコニコと穏やかで礼儀正しく、すばらしいお客さまだというのをいつも話していたんですよね。そういうお客さまへの敬意が、期待にお応えしたいという気持ちに繋がってくれたのかなと。また、ウェルカムパーティーでは船長が「この時を待っていました。やっとお客さまを乗せて本来のセレナーデ号の姿に戻ったことがすごくうれしいです」と思いを込めてごあいさつされたのが印象的でした。お客さまをようやくお迎えできた喜びにあふれていました。
加藤 現地ガイドの方々も「待っていたよ」と。久しぶりに日本のお客さまとお話できてうれしいと言ってくれるガイドさんが多くて。お世辞ではなくて本心だろうなと感じました。少しでも時間が空くと「予定外だけれど、こっちにも行ってみよう!」と限られた時間で楽しませようとしてくれているのが伝わってきました。
加藤 ドナウ河の船旅では、ハイライトのバッハウ渓谷クルーズが本当にきれいでした。ぶどう畑の黄葉も見頃で、天候もすごく良く思ったより温暖でした。
南家 これまでライン古城渓谷クルーズの際は、ある程度、見どころを過ぎると客室に戻られるお客さまも多かったのですが、今回は最後までしっかり見る! という感じでデッキに残るお客さまもいらっしゃいました。
坂口 ゆったり度3の旅にご参加のお客さまも観光への意欲が強かったように感じました。車椅子を使いながらも、見られるものを全部見たい! というお客さまが多かったです。
奥村 船が立ち寄った港で周辺を散歩できる時間がたびたびあるのですが、そういう時にほとんどのお客さまが自由散策を楽しまれていましたね。
奥村 船内で同じテーブルになったのを機に意気投合された方々、お一人でご参加のお客さまもほかの方々と自然に親しくなるなど、皆さま和気あいあいとお過ごしでした。こういった和やかな雰囲気や旅仲間との出あいこそ、セレナーデ号ならではの魅力ですね。
南家 お客さま同士はもちろん、添乗員にもお声をかけてくださったり、スケッチ画をくださる方も。とてもうれしかったです。
阿部「3年間、待ちに待って来てみたら、観光もできるし、大変なこともないし、意外と普通だね」とお話されていたことが印象的でした。実際私も添乗してみて、何も面倒なことなく、十分に観光を楽しめると実感。セレナーデ号のツアーに行くか当初は迷っていたとか、少し自信がなかったと仰るお客さまもいらっしゃいましたが、旅の終盤には「これくらい普通に旅行できるなら、次はどこへ行きましょう?」など、皆さまで楽しそうに盛り上がっていましたよ。海外旅行のワクワク感を改めて体験していただけたと思います。
坂口 今回の旅をずっと楽しみにしていたと、出発前から何度も仰ってくださったお客さまもいらっしゃいました。ウェルカムパーティーの際、船長が登場した途端に「この時を待ってたの!」と涙を流されて…… これほど喜んでいただけるなんて、私も本当に感激しました。
奥村 そのお客さまから、ご帰国後にお手紙をいただいたんですよ。すごく良い旅だったと。「旅行会社の大変さは十分わかっているつもりですが、そんななか頑張っていらっしゃる三越伊勢丹ニッコウトラベルの皆さまにエールを送りたい。これからも多くの旅人に夢とたくさんの思い出を与えてください」という心のこもったお言葉をいただきました。このようなお手紙をいただけて、本当にうれしかったです。
南家 まさにそのために、私たちも船長はじめ船員や、現地ガイドの方々などと力を合わせてお客さまの想いにしっかりとお応えしていきます。春のセレナーデ号の船旅にもぜひ期待していただきたいですね。多くのお客さまのご乗船を一同、心よりお待ちしております!