[ クローズアップ ]

日本の夏に弾ける

壮観な祭りや伝統行事を特等席から
宿にも食にもこだわった、忘れられない夏旅へ

企画=笠原晴香/後藤秀幸/中島悠/金子美佐子/伊藤麻美子 文=浅見浩司
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日本の夏を象徴する、弾けるような活気が今年も各地に戻ってきます。壮観な祭りの熱気や、古くから受け継がれてきた伝統行事。その真髄にふれる旅は、心に深い感動を刻んでくれます。今回ご案内するのは、特別に確保した観覧席から、ゆったりと情緒に浸る夏旅です。最大の魅力は、ハイライトの祭りや行事のみならず、宿や美食、観光スポットの一つひとつに至るまで、三越伊勢丹ニッコウトラベルらしくこだわったこと。体にやさしく、優雅に仕立てたツアー行程が、旅を豊かに彩ってくれることでしょう。目の前の情熱や静寂と向き合う贅沢な時間。日本人の心に残り続ける魂のふるさとで過ごす、いつまでも忘れられない夏のひと時をお約束します。

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最初にご紹介するのは、和歌山・那智の森のなかで真っ赤な炎が乱舞する「那智の扇祭り(那智の火祭り)」を堪能できる、3日間のツアーです。この「熊野那智大社」の例大祭は、那智の大滝を神として崇める信仰を今に伝えるもので、年に1度、神々が再び滝へと向かう“里帰り”の神事として受け継がれてきました。祭りの中心を成すのは、12体の扇神輿。熊野那智大社から神霊を遷したこの神輿は、熊野十二所権現を表すものとされ、その姿は那智の大滝をかたどっているともいわれます。これを迎えるのが、1本およそ50キロにもなる12本の大松明。白装束の男たちのかけ声とともに、燃え盛る炎が石段の参道を浄め、扇神輿が滝前へと進んでいく迫力と荘厳さは、まさにこの神事ならでは。火の粉が夏の空へ舞い上がる瞬間、この地に連綿と息づいてきた祈りの深さが伝わってきます。

  • イメージ イメージ 降り注ぐ火の粉のなか、男たちの咆哮が神域に響きわたる「那智の扇祭り(那智の火祭り)」 ©NACKT

この神事を間近で拝むために、今回はじめて、滝つぼ近くに設けられる椅子席の「特別拝観席」を確保しました。滝つぼから舞い散る飛沫による清涼感と、目前の大松明が放つ炎の熱気。水と火が交錯する神域の圧倒的なパワーを、特等席ならではの臨場感で全身に浴びる体験は、鮮烈な記憶として心に刻まれることでしょう。また、「熊野那智大社」と「那智山青岸渡寺」の参拝は、長い石段を上らずに、ジャンボタクシーを利用。足腰への負担を最小限に抑えます。

宿泊は、当社のお客さまから定評ある、紀伊勝浦港沖に浮かぶ、「碧き島の宿 熊野別邸 中の島」に連泊します。船でしか辿り着けない島で、祭りの興奮を静かに癒やす滞在をお楽しみください。オーシャンビューの客室からは碧き海のパノラマが広がり、潮騒に包まれるひと時は、日常を離れた、深いやすらぎをもたらしてくれることでしょう。夕食は、和歌山の豊かな海の幸と大地の恵みを活かした本格的な日本料理。さらに、全国の熊野神社の総本宮で世界遺産の「熊野本宮大社」や、巨大な岩壁そのものが神体であり、世界最古の神社ともいわれる「花窟(はなのいわや)神社」、天照大御神をお祀りする「伊勢神宮・内宮」といった聖地めぐりも見逃せません。神聖な祈りの風景と島宿での穏やかな休息。その両面を心ゆくまで味わえる、充実の夏旅をご体験ください。

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  • イメージ 潮騒を聴きながら祭りの余韻に浸る、「碧き島の宿 熊野別邸 中の島」の客室(一例)
  • イメージ 平安末期に建立されたといわれる「那智山青岸渡寺」の三重塔と那智の大滝
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次にご紹介するのは、大阪・泉州の町を巨大なだんじりが勇壮なかけ声とともに駆け抜ける、「岸和田だんじり祭」を楽しむ2日間のツアーです。この祭りは、300年以上の歴史と伝統を誇り、その荒々しさから“喧嘩祭”の異名でも知られます。最大の見どころは、だんじりが勢いよく町角を曲がる豪快な「やりまわし」。その大迫力を安心して間近でご満喫いただけるよう、見晴らしの良い角地の特設観覧席をご用意しました。目の前を全力疾走で駆け抜けるだんじりの重量感、曳き手たちの熱気、そして屋根の上で華麗に舞う「大工方(だいくがた)」の姿もまた圧巻です。かけ声が響くたび、町全体が熱を帯び、岸和田の誇りと心意気が鮮やかに立ち上がってきます。疾走するダイナミックさと、地域に受け継がれてきた結束の強さにふれられる、観覧席だからこその醍醐味といえるでしょう。

今回のツアーでは、夕食にも三越伊勢丹ニッコウトラベルならではの上質なおもてなしをご用意しました。祭りの興奮に包まれる宵に味わうのは、かつての名料亭「吉兆」の精神を正統に受け継ぐ名店「日本料理 湯木」の特別な懐石。職人の技が光る繊細な一皿ひと皿が、高ぶる心をやさしく解きほぐしてくれることでしょう。ご宿泊は、ゆとりある客室を備えた「帝国ホテル大阪」。祭りの余韻を、上質な寛ぎのなかでお楽しみください。さらに翌日は、語り部の案内で淀川の自然や歴史名所をめぐる、貸切観光船のクルーズへ。パナマ運河方式で水位を調整する「毛馬閘門(けまこうもん)」の通過体験や、かつての京街道の面影を残す宿場町を船上から眺めるひと時が、水都ならではの涼やかな旅の風景を、ひときわ胸躍るものにしてくれます。

  • イメージ イメージ だんじりが地響きとともに豪快に角を曲がる「岸和田だんじり祭」の「やりまわし」と観覧席(一例)
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日本3大祭りの1つといわれる大阪「天神祭」は、「大阪天満宮」の祭礼として千年以上も受け継がれてきた、なにわの夏を象徴する大祭です。古式ゆかしい神事を礎にしながら、火と水が織り成す、華やかで盛大な祭礼を満喫できるのが、7月下旬にご案内する2日間のツアーです。祭りのクライマックスを飾るのは、神霊を乗せた約100隻の船が大川を行き交う「船渡御(ふなとぎょ)」と、夜空を彩る約3,000発の奉納花火。豪華絢爛な大絵巻を、特別に確保した特設会場の椅子席からゆったりと観賞します。川面を渡る風を感じながら、夜空に弾ける大輪の花火、水面に揺らめく篝火(かがりび)を眺めるひと時は格別。川筋をゆく船列の灯、見上げる夜空の煌めき、そして沿岸を包む熱気が重なって、賑わいのなかにも神事ならではの清らかさが息づく、忘れがたい夏の情景へと誘います。祈りと大阪の粋が響き合う、華やかな宵を心ゆくまでお楽しみください。

2日目は、学問の神様としても広く親しまれる「大阪天満宮」を参拝。そのあとお召しあがりいただく昼食は、京都・伏見の老舗料亭「魚三楼(うおさぶろう)」へご案内します。今回のツアーでは、伝統ある日本料理とともに、「出汁」などの信条に関するお話も伺う予定です。伏見の風土に育まれた味わいを大切にし、出汁のうまみを活かして、旬の素材を丁寧に仕立てた一品ひと品に、老舗ならではの技と心配りが息づきます。その風味は、祭りの高揚を静かに受けとめるような、端正なやわらかさ。華やかな一夜の余韻を胸に、落ち着いた空間でゆったりと味わう昼餐が、旅を一層奥行きあるものへと導いてくれることでしょう。

  • イメージ イメージ 「天神祭」のフィナーレを華々しく飾る奉納花火と、篝火を灯した船列
  • イメージ 大阪市中心部を流れる大川で約100隻の船が行き交う、伝統神事「船渡御」©(公財)大阪観光局
  • イメージ 江戸時代から京都・伏見の町を見守り続けてきた、老舗料亭「魚三楼」