八甲田や奥入瀬など、紅葉が美しい青森をめぐったバスの旅。私はお隣の秋田出身なのでどの場所もなじみ深く、特に子どもの頃からよく遊びに行っていた十和田湖を見た時には、懐かしさでいっぱいになりました。バスの車内で、お客さまにそんな思い出話をすると、「ぜひ方言を聞きたい」というご要望が。そこで東北弁でアナウンスしてみたところ、大好評! 皆さま喜んでくださいました。
最終日、ランチをお楽しみいただいたお寿司屋さんのすぐ近くにあったのが、「立佞武多(たちねぷた)の館」です。こちらに行く予定はなかったのですが、お食事のあとに少し時間があったので、「行ってみたい」というリクエストにお応えし、ご希望のお客さまをご案内することに。夏祭りで沿道を練り歩く大きな人形灯籠は迫力満点で「もっと見たかった」というお声も多く、短い時間でしたが感動のひと時になりました。
最後に訪れたのが、「日本最古のりんごの木」です。青森県の天然記念物であり、明治11年に日本ではじめて植えられたりんごの木のうち、今も残る3本を見られるという貴重な機会。そのなかの「紅紋(べにしぼり)」という品種の木で、賑やかにもぎ採り体験も楽しみました。そのりんごに加え、お土産としていただいたのが大人気の品種「シナノゴールド」と「シナノスイート」です。大きくてつやつやの実はとてもおいしそうで、旅の締めくくりも盛りあがり、笑顔があふれました。
農園の方のご厚意で私もりんごをいただいたのですが、実は1カ月半近くたった今も、冷蔵庫に入れてあります。りんごが長持ちすることは、秋田県民なのでよくわかっているんです(笑)。すぐに食べたらなんだかもったいない気がして、特別な日にいただこうと思っています。この記事が載る頃は、旅の思い出とともにおいしくいただいたあとでしょう。