[ 海外特集② ]

絶景列車と名物ホテルでめぐる

ニュージーランドとオーストラリア

南半球の大自然へ

企画=木村聡/篠原陽子 文=槙原有希
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北半球が秋を迎える頃、南半球に位置するニュージーランドとオーストラリアには花咲くうららかな春が訪れます。日本とは異なる季節を迎える南半球を謳歌する旅に出ませんか。名峰が連なるサザンアルプスの恵みを堪能するニュージーランド。煌めく海が広がるグレート・バリアリーフと雄大なウルル(エアーズロック)をめぐるオーストラリア。どちらの旅も豊かな自然の色彩に包まれるコースです。

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サザンアルプスの
自然の恵みをめぐる

〈ニュージーランド〉

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ニュージーランドの絶景列車トランツアルパイン号

南太平洋に浮かぶ島国、ニュージーランド。日本と同様に四季がありますが季節は逆となるので、そよ風が吹く春は10月以降に訪れます。特有の自然の魅力が輝き、みずみずしい風景が広がる春のニュージーランドを堪能する旅へご案内しましょう。

ニュージーランドを構成しているのは北島と南島という大きな2つの島と、小さな島々です。南島にはサザンアルプスと呼ばれる山脈が背骨のように縦に貫いています。その長さはおよそ700キロ。標高1,000メートル以上の山地が続きます。3,000メートルを超える峰も多く、標高約3,724メートルのマウントクックはニュージーランド最高峰でもあります。夏でも雪に覆われたその姿はいつまでも見ていたくなる麗しさです。

今回の旅は、サザンアルプスの自然の恵みをめぐる旅といえます。旅のはじまりは、東海岸のクライストチャーチ。雄大な自然のなかを進む絶景列車として知られるトランツアルパイン号に乗り、サザンアルプスを抜ける峠アーサーズ・パスを目指します。列車の窓は天井まで届くほど大きく、車窓いっぱいに広がる風景を楽しむことができます。カンタベリー平原で羊たちが草を喰むのどかな景色を抜けると、深くえぐられた迫力満点の渓谷へ。絶景が続くので、ガラスのないオープンエアの展望車へ移動し、爽やかな風を感じながら、旅の思い出となる1枚を撮影したり、景色を堪能したりするのも一興です。抜けるような青空とマウントクックをはじめとする雪山の景色を列車から眺める贅沢な時間をお過ごしください。

  • イメージ イメージ 標高3,000mを超える山々が連なるサザンアルプス
  • イメージ 南島を東西に横断して走るトランツアルパイン号
  • イメージ トランツアルパイン号のデッキから雄大な風景を
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マウントクックを眺める「ザ・ハーミテージ・ホテル」へ

マウントクックの麓に広がる国立公園内にある「ザ・ハーミテージ・ホテル」に宿泊することもこの旅のポイントの1つです。1884年に創業した歴史ある山岳リゾートホテルです。部屋に入った瞬間、正面の窓越しにマウントクックの雄姿が広がります。思わず驚きの声をあげてしまうほどの迫力です。お部屋で寛ぎながら、山頂がオレンジ色に染まってゆく日没までの様子や朝日に輝くマウントクックの姿をぜひご堪能ください。日帰りではなく、泊まるからこそ楽しむことができる特別な時間は、刻一刻と変化する景色に包まれ、見ているだけで心が震える体験となることでしょう。

ホテル内にあるレストランからの眺望も見事です。サーモンやビーフなど、新鮮な地元の食材を使った豪華なビュッフェ形式のお食事は宿泊者の楽しみ。世界各国で経験を積んだシェフたちが腕を振るった豊富なメニューに食も進むことでしょう。

  • イメージ イメージ 見晴らしの良い「ザ・ハーミテージ・ホテル」のレストラン
  • イメージ イメージ 客室の大きな窓からの眺望が魅力
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南半球だからこそ出あえる自然の恵みを堪能

南半球の島国ならではの珍しい動植物に出あえることもニュージーランドの魅力です。高山に生息し、現地で「ケア」と呼ばれるオウムをはじめ、カラフルな鳥などに出あえることも。

11月から12月には湖畔に紫色や桃色のルピナスの花が咲くミルキーブルーのテカポ湖にも滞在します。ここでは、湖を一望する石造りの「善き羊飼いの教会」などを散策し、ご希望の方は星空観賞をお楽しみいただきます。澄んだ空気と漆黒の夜空という絶好の環境で、南十字星が輝く満天の星をご堪能ください。

幾万年もの時をかけて氷河がつくり上げたフィヨルドを擁する景勝地、ミルフォード・サウンドではクルーズ観光がハイライト。フィヨルドランド国立公園までの道中は断崖が左右に迫る絶景ドライブとなり、見どころが満載です。

ニュージーランドで2番目に大きい湖、テアナウ湖では遊覧観光を楽しみながらツチボタルの洞窟へ向かいます。遊歩道を進み、洞窟内の小船に乗り込んでさらに奥へ。暗闇に光る無数のツチボタルは星空のようで幻想的です。

  • イメージ 晴天率が高いテカポ湖は星空観賞の地としても人気
  • イメージ ミルフォード・サウンドではフィヨルドを遊覧
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青、紫、緑
カラフルな大地を感じる旅へ

〈オーストラリア〉

  • イメージ イメージ 透明度が高い海にサンゴ礁が広がるグレート・バリアリーフ
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世界最大のサンゴ礁地帯グレート・バリアリーフ

ダイナミックな自然が広がるオーストラリア。春の訪れを告げるジャカランダの花咲くこの季節は、一層豊かで鮮やかな色彩が広がります。

1つ目の見どころは、“ケアンズの宝石”と呼ばれるグリーン島。船底がガラスとなっているグラスボトムボートで、グレート・バリアリーフを遊覧します。ガラス越しにサンゴ礁の世界が広がり、海のなかを探訪しているような感覚に包まれるひと時です。時には、ウミガメやマンタに出あうことも。世界最大のサンゴ礁地帯であり、世界遺産に登録された透明度の高い海をご堪能ください。また、観光の拠点となるケアンズに3連泊するので、現存する地球上の熱帯雨林のなかで世界最古といわれるキュランダ熱帯雨林も訪れることができます。ケアンズとキュランダを結ぶケーブルウェイ「スカイレール」に乗車すれば、熱帯雨林の景色を眼下に一望することができます。レトロなキュランダ鉄道は絶景のなかをのんびりと走ります。切り立った崖や雄大な滝など、新緑が輝く熱帯雨林の多彩な景観をお楽しみください。

  • イメージ イメージ グラスボトムボートでコバルトブルーの世界へ
  • イメージ イメージ テレビの列車番組のオープニング映像にも使用されていた熱帯雨林を走るキュランダ鉄道
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“砂漠”に現れたオアシスに2連泊するという贅沢

2つ目の見どころは、エアーズロックをウルル・カタジュタ国立公園の玄関口に2連泊して楽しむことです。お泊まりはエアーズロックの近くに位置する「セイルズ・イン・ザ・デザート」。予約が困難な人気ホテルの1つです。赤土が広がる荒野に佇むオアシスのような場所でゆったりとお過ごしください。朝焼けや夕景のエアーズロックもじっくりとご堪能いただけます。赤からオレンジ色に変わり、少しずつ表情を変える朝焼けのエアーズロックはドラマチックです。暮れなずむ風景を堪能する夕景ポイントにご案内したあとには、星空を観賞する時間をお楽しみください。また、2連泊するからこそ、このエリアのもう1つの世界遺産であるオルガ岩群にも足を延ばせます。大小36の岩で構成されている奇岩群は、見る場所を変えるだけでさまざまな景色に出あうことができます。

  • イメージ イメージ 低木に囲まれた赤土の砂漠に佇むホテル「セイルズ・イン・ザ・デザート」
  • イメージ イメージ 2連泊し、威風堂々としたエアーズロックのさまざまな表情を

10月下旬から11月下旬までシドニーではジャカランダの花が街を彩ります。花の並木道の散策などをお楽しみください。また、オーストラリアの先住民伝統舞踊や音楽鑑賞など、文化にふれる時間もあります。

ニュージーランド、オーストラリアの旅では、徒歩観光を少なくし、お体に負担なくめぐる「ゆったり度3」のコースもご用意しています。生命が躍動する季節。自然の息吹を体感してください。

  • イメージ 紫色のジャカランダは春の訪れを告げる花
  • イメージ 幻想的な色合いのジャカランダの花