ドイツの魅力は、中世から小さな国の集まりだった歴史が育んできた、個性豊かな地方文化にあります。この旅では中世の面影を色濃く残す街並みや、豊かな大自然、文化や芸術あふれるドイツのおすすめの見どころを南から北へじっくりと12日間で満喫します。初日以外の都市では連泊しますので、荷解きと荷づくりが少なく、らくらく。特に、壮麗な歴史的建造物が残る古都ドレスデンではゆったり3連泊しますので、街に暮らす気分も味わえます。出発は5月と6月に設定。花咲く清々しい初夏にめぐる、こだわりのドイツ旅です。
まずはドイツの南部へご案内します。中世そのままの珠玉の街が点在するロマンチック街道を南下し“中世の宝石”と称えられるローテンブルクへ。この街では観光にも散策にも便利な城壁内(旧市街)のホテルに2連泊します。フリータイムでは気ままな街歩きをお楽しみください。旧市街をぐるりと囲む城壁の上を歩くこともできます。ティータイムに名物のお菓子シュネーバル(雪玉の意味)をいただくのもおすすめです。そして宿泊するからこそのお楽しみは、観光客であふれる日中が過ぎ、静けさに包まれた夕暮れから夜の街の散策です。街のあちこちがライトアップされ、パステルカラーの木組みの家には、個性豊かな吊り看板が煌めいています。まるでメルヘンの世界に迷い込んだような夜の散歩をご堪能ください。
ロマンチック街道の終着地フュッセン近郊にあるのが、別名「白鳥城」とも呼ばれる白亜のお城、ノイシュバンシュタイン城です。これはバイエルン国王ルードヴイッヒ2世が、ワーグナーの歌劇に登場する中世の騎士物語に憧れてつくった夢の城。内部を見学した後、のどかな牧草地のなかにポツンと佇む質素な建物、世界遺産のヴィ―ス教会へご案内します。一歩なかに入るとロココ様式の豪華絢爛な装飾に圧倒されることでしょう。特に天井画は「天から降ってきた宝石」ともたたえられている美しさです。
そして、南ドイツの旅の締めくくりはミュンヘンへ。マリエン広場に面して建つ新市庁舎の、からくり人形が踊り出す仕掛け時計は必見です。
旅の後半は東部へと向かいます。ミュンヘンから空路ドレスデンへ。かつて“エルベ河のフィレンツェ”と称えられた美しい古都で3連泊します。この旅のハイライトは毎年5~6月に開催される、世界的に有名な「ドレスデン音楽祭」の鑑賞。歴史ある教会や宮殿、劇場を会場に、世界各地から著名な音楽家が客演し、世界中から10万人を超えるクラシックファンが集まります。
夜はエルベ河に沿ってつくられた遊歩道「ブリュールのテラス」へ出かけてみてはいかがでしょう。美しくライトアップされたバロック様式の建造物が立ち並ぶ、壮麗な街並みをご覧いただけます。
旅の締めくくりはドイツの首都ベルリンに連泊滞在。激動の現代史の舞台となったこの街では、ドイツ統一のシンボル・ブランデンブルク門や、ベルリンの壁跡へご案内します。戦争と冷戦という苦難の歴史を経て、ドイツの新たな精神を体現する近代都市ベルリンをご覧いただきます。さらにクラシックコンサートのチケットのご希望があれば、別途承ります。
この旅では都市を離れてドイツの自然景観もご覧いただけます。まずはドレスデン東部、チェコとの国境近くにあるザクセン・スイス国立公園へご案内。エルベ河の長年の浸食によりつくり出された高さ約100メートルにもおよぶ断崖絶壁と巨岩群が連なる荒々しい大パノラマを眺めます。また、エルベ河のクルーズもお楽しみいただき、水郷地帯、シュプレーヴァルトの森では、カーンと呼ばれる小船に乗って、少数民族ソルブ人の素朴な木造家屋が点在する、運河めぐりも思い出に残るひと時です。
さまざまな魅力がぎゅっと詰まった宝石箱のようなドイツ満喫の旅へ、ぜひお出かけください。