原田 知美 はらだ ともみ 添乗員のはなし
Vol.20
日本
文=吉田千尋
10年目の感謝を込めた「にっぽん丸」クルーズの

プロジェクトチームで伝えたかった想い

温かなおもてなしで愛されている客船「にっぽん丸」。私たちがお届けしてきたチャータークルーズは、おかげさまで昨年に10年目を迎えました。そこで9月のツアーに向け、社内でプロジェクトチームが立ち上げられることに。ぜひとも実現したいことがあった私は、すぐに手を挙げました。

これまでにクルーズの添乗で全国各地の寄港地をめぐってきましたが、特に忘れられないのは大船渡です。東日本大震災の前年、そして震災後に寄港しており、大きな爪跡が残された町を目の当たりにしました。そんななか、まだまだ復興途上にも関わらず、とても温かく迎えてくださった町の人たち……。今回の旅でもぜひ皆さまを大船渡へご案内し、この町の魅力を伝えたいと思ったのです。出発が延びて今年の3月になったり、寄港地の変更があったりしましたが、チームで力を合わせ、函館、室蘭、大船渡という航路を実現することができました。

  • イメージ イメージ 伝統ある「にっぽん丸」は、大好きな客船の1つ
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ボルトやナットが変身! 室蘭生まれの人気者

横浜港を出発して3日目、最初の寄港地である函館へ。レンガ倉庫など、ノスタルジックな美しい風景が広がります。函館名物の朝市が近く、皆さま海産物のお買物を楽しんでいました。

翌日は室蘭です。港はそれぞれに違う表情を持っていますが、こちらは臨海工業地帯。ものづくりの町らしい、パワーを感じる風景が迎えてくれました。

観光の途中、道の駅で出あったのが、職人の技とアイデアから生まれた「ボルタ」です。ボルトやナットなどでつくられた小さな人形で、さまざまなポーズが何とも愛らしく、皆さまも思わず笑顔で手に取っていらっしゃいました。私も、お気に入りのボルタくんを選んでお土産に。室蘭の楽しい想い出の1つになりました。

そして再び大海原へ。この続きは7月号で、最後の寄港地である大船渡の「みやげばなし」をお届けします。

  • イメージ イメージ 自転車に乗ったり、読書をしたりと、100種類以上のポーズがある「ボルタ」