原田 知美 はらだ ともみ 添乗員のはなし
Vol.21
日本
文=吉田千尋
大船渡で花火を見上げた「にっぽん丸」クルーズの

〈後編〉

「震災学習列車」などで 被災地の今にふれる体験

記念すべき10回目を迎えた、「にっぽん丸」チャータークルーズ。前号に引き続き、その様子をお届けいたします。

函館、室蘭をめぐり、いよいよ最後の寄港地である大船渡に到着です。11年前、復興途上でありながら温かく迎えてくださった町の皆さま。今回のクルーズに参加してくださったお客さまにも、地域の方々が力強く前進していることをぜひ体感していただきたい!と願っていました。

船から降りてご案内したのは、三陸鉄道が運行する「震災学習列車」に乗って被災地の当時の状況や現在の様子を聞いたり、復興のシンボル「奇跡の一本松」を見に行ったりしたひと時。皆さまが、大船渡にとても関心を持ってくださったことがとてもうれしく、プロジェクトチームに入った時からの私の想いを伝えられたと感じて胸が熱くなりました。

最後の夜、感謝を込めて打ち上げた約1,000発の花火を観ながら、皆さまの笑顔が輝いていたのも忘れられない思い出です。

  • イメージ イメージ 夜空に咲いた花火に、船上で歓声が上がりました
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岩手のお菓子といえば やっぱり「かもめの玉子」

大船渡には、岩手の銘菓「かもめの玉子」を製造している「さいとう製菓」の本社があります。総本店として、港の近くにカフェやギャラリーなどを併設した「かもめテラス」も。こちらでは、おなじみの黄身あんが入ったタイプだけでなくさまざまな味が揃っていて、皆さまお買物を楽しまれていました。人気だったのは、春限定のいちご風味。私もお土産に買って、あとでいただきましたが、見た目がピンクでかわいらしいことはもちろん、とてもおいしく、幸せを感じる味でした。

プロジェクトチームに入り、航路を決めるなど企画から参加した今回のツアーは、私にとっても特別な旅になりました。皆さまの心に刻まれる体験をこれからもお届けしたい。そんな想いを新たにした、10回目の「にっぽん丸」クルーズでした。

  • イメージ イメージ 大人気のお菓子「かもめの玉子」は、「いちご」「りんご」などの風味も