その⑮ 添乗中のハプニングから心温まるエピソードまで
えちごトキめき鉄道と
「赤倉観光ホテル」
連泊で楽しむ上越旅情 3日間
2021年9月催行
加藤 桜 かとう さくら 添乗員 文=小野瀬宏子
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笑顔の傘が開きました!

どうか、空に届いてほしい 晴れ女の願い……

今までの添乗はお天気に恵まれることが多かったので、私は晴れ女! と信じていました。しかし、今回は東京駅の出発時から、あいにくの雨で先行きが少々不安に。宿泊先の赤倉観光ホテルに到着した頃には曇り空でした。この宿は標高約1,000メートルに建ち、テラスからの景色が評判なのですが、お楽しみの眺望は満喫できず。明日は、お客さまに晴天の風景を見ていただけますようにと祈る気持ちで1日目を終えました。

2日目は観光の目玉でもある「えちごトキめきリゾート雪月花」に乗車。車窓からは妙高山やのどかな田園風景、日本海が広がります。新潟の食材を使ったフランス料理のお弁当とともに、目でも舌でもこの地の魅力を堪能。昔ながらの駅弁売りの光景や列車のスイッチバックなども目にして、懐かしさを感じる場面も。空は薄曇りでしたが「ゆっくりと時間が流れていくようね」というお客さまの笑顔が印象的でした。

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ラッキーレインボーの登場から、天気も好転

日中、雨が降っていたものの、ホテルへ帰ると見計らったかのようにぴたりと止みました。テラスを通りかかると何人もの方が写真を撮られているご様子。何だろう? と私も行ってみると、大きな虹が出現していました。しかも、二重に架かる虹、ダブルレインボーに! まるで七色の光が私たちを歓迎してくれたかのようでした。夕食の席でも「お部屋から虹が見えた!」と盛り上がり、さらに「妙高高原スカイケーブルに乗ってみたい!」というお声も。やっと天候が安定してきたので、このご要望にはぜひお応えしたいと思い「明日の朝、お天気が良かったら、ご希望の方をご案内します」とご提案しました。

翌朝は待望の晴天。参加を希望された5名のお客さまとホテルを出発し、スカイケーブルに乗ること約11分。山頂駅から外に出ると朝の空気が爽快で、思わず深呼吸したくなるほど。お客さまからも「お声がけしてくれて、ありがとう」というお言葉をいただき、私の心も快晴になりました。

  • イメージ イメージ 赤倉観光ホテルのテラスから虹を発見!