その⑲ 添乗中のハプニングから心温まるエピソードまで
自然と共生する
「sankara hotel & spa 屋久島」
連泊で寛ぐ 3日間
2022年7月催行
岩瀬 絵里 いわせ えり 添乗員 文=小野瀬宏子
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ウエルカム!屋久島

雨が育む島の美しい 自然をたっぷり体感!

“ひと月に35日、雨が降る”といわれるほど屋久島は降水量の多い地域です。今回はツアー出発の数日前に台風5号が発生。出発の朝には台風は通り過ぎるだろうとのことでしたが、天気予報には傘マークが並んでいたため、お客さまへ飛行機の運休や観光内容の変更の可能性をご連絡し、ハラハラしながら出発当日を迎えました。幸い、予定どおりのフライトで屋久島に到着。まず「千尋(せんぴろ)の滝」へ向かうと、増水により迫力アップした滝の姿が!翌日は白谷雲水峡でのトレッキングを予定していましたが、現地のガイドさんと雨でも安全に楽しんでいただける内容にできないかを相談。ルートを短めに変更し、午後は島内観光へご案内することにしました。

2日目、白谷雲水峡の入口に到着した際は雨が強かったのですが、森のなかを歩くうちに小降りになり、傘を使わずに進んでいけました。増水の影響で歩けるルートが限られていましたが、苔むした沢を渡り、二代大杉を見ることもできました。なかでも、水滴をまとった苔の美しさは格別で、まさにこの森でこそ出あえる宝物。ガイドさんの「屋久島に豊かな自然が育まれたのは雨のおかげです」という言葉をお客さまも実感されているようで、森の神秘的な雰囲気を存分に味わっていただけました。

  • イメージ イメージ 白谷雲水峡にて。苔についた水滴の先まで緑に輝き、森をしっとり彩ります
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急遽、加えた島内観光では 野生動物との出あいも

午後の観光は晴れていることが多いという島の西側へ。予想通り、晴天の永田いなか浜では散策を楽しみ、西部林道では野生のヤクシカやヤクザルが姿を見せてくれました。通常、大型バスを使う観光では行けない「大川(おうこ)の滝」にも訪れ、栗生浜では海岸でお弁当タイム。観光を終え、ホテルに到着するとお客さまから「苔むす森まで行けないと聞いた時は残念だったけれど、想像以上に屋久島の自然を体験できた!」というお声も。屋久島ならではの出あいが詰まった旅となりました。