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岩瀬 いわせ 絵里 えり 記事編集を担当し、添乗員としても世界各地へ。旅先での感動体験を、お客さまと共有できることが楽しみ。将来の夢は、バーニーズ・マウンテンドッグと旅すること。
“構図”をテーマにご紹介する
シリーズの第3回目は
「トンネル構図」

同じ被写体を撮影する場合でも、構図を変えるだけで一気に雰囲気が変わり印象深い写真になるのが、構図のおもしろいところ。

「トンネル構図」は額縁構図とも呼ばれ、被写体以外を囲って隠すことによって、メインとなる被写体をより印象的に見せることができます。また、「この先に何かが待ち構えている」など、先の展開をイメージさせる効果もあります。

実際にトンネルがなくても、並木や建物の柱と屋根、鳥居、岩間など、トンネル構図をつくれる場面は意外と多いものです。そのほか、窓枠や扉を額縁に見立てて撮影するなど、意識さえできればぴったりの場面を見つけられるはず! ぜひ試してみてください。

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Lesson!! トンネル構図

  • イメージ イメージ 足立美術館「生の額絵」(島根県安来市)©️Eri Iwase

POINT 被写体のまわりをトンネルのように囲むことで、被写体を強調することができる構図。絵画的で落ち着いた画面になる。まわりを暗くしたりぼかしたりすることで、被写体に注目させながら雰囲気のある写真にすることができる。スマートフォンには、画面を指でタップすると、タップしたところにピントを合わせられ、明暗のある場所では、ピントを合わせた場所に自動で明るさを合わせてくれるものもある。トンネル構図を簡単に実践でき、とても便利!

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CASE STUDY!! 軽井沢の森で

  • イメージ イメージ 森のなかから青空の下に立つ人物を撮影しました。暗い場所からその先の明るい物や場所を撮ることで、何気ない場面でもドラマチックな1枚に。©️Eri Iwase
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トンネル構図で描かれた名画
ヨハネス・フェルメール『恋文』

  • イメージ イメージ 1669〜70年頃 アムステルダム国立美術館蔵
    トンネル構図は、写真だけでなく美術の分野でも多く登場します。たとえば、「光の魔術師」とも呼ばれる17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメールの作品にもこの構図が用いられています。『恋文』は、侍女がシターン(恋愛を暗示させる楽器)を持った女性に手紙を渡しているシーンが描かれており、手前の部屋は明かりがなく暗いため、目線は自然と奥の明るい部屋に引きつけられます。また、右手前のたくし上げられたカーテンは、2人のやり取りを覗き見しているような印象を与えています。 画像出典:Everett Collection/Shutterstock.com