同じ被写体を撮影する場合でも、構図を変えるだけで一気に雰囲気が変わり印象深い写真になるのが、構図のおもしろいところ。
「トンネル構図」は額縁構図とも呼ばれ、被写体以外を囲って隠すことによって、メインとなる被写体をより印象的に見せることができます。また、「この先に何かが待ち構えている」など、先の展開をイメージさせる効果もあります。
実際にトンネルがなくても、並木や建物の柱と屋根、鳥居、岩間など、トンネル構図をつくれる場面は意外と多いものです。そのほか、窓枠や扉を額縁に見立てて撮影するなど、意識さえできればぴったりの場面を見つけられるはず! ぜひ試してみてください。
足立美術館「生の額絵」(島根県安来市)©️Eri Iwase
POINT 被写体のまわりをトンネルのように囲むことで、被写体を強調することができる構図。絵画的で落ち着いた画面になる。まわりを暗くしたりぼかしたりすることで、被写体に注目させながら雰囲気のある写真にすることができる。スマートフォンには、画面を指でタップすると、タップしたところにピントを合わせられ、明暗のある場所では、ピントを合わせた場所に自動で明るさを合わせてくれるものもある。トンネル構図を簡単に実践でき、とても便利!
森のなかから青空の下に立つ人物を撮影しました。暗い場所からその先の明るい物や場所を撮ることで、何気ない場面でもドラマチックな1枚に。©️Eri Iwase
1669〜70年頃 アムステルダム国立美術館蔵