以前、添乗でドイツへ行った時のことです。景色のきれいな場所だったので、記念撮影のお手伝いをと、お客さまに声をかけたところ「景色の写真だけで十分よ」とおっしゃり、続いて「そうだ!私は写真が下手だから、岩瀬さん代わりに撮って」とカメラを渡されました。その方がおっしゃるには、自分で撮影すると、思っていたものと全然違う写真になってしまうとのことでした。
素敵だ、上手だ、と感じる写真は、構図、アングル、光の使い方が工夫されています。どれも写真にとって大切な要素ですが、今回からは「構図」について3回シリーズでお話ししたいと思います。
構図とは被写体の配置や、フレーム内に占める大きさを考えること。構図と聞くと難しそうな印象を受けるかもしれませんが、いくつかの基本パターンがあるので、それに沿って撮影すればOKです。
今回は、すぐに使えて、旅の写真がもっと素敵になる「3分割構図」をご紹介します。
POINT 画面の縦横それぞれを3分割にする線を引き、その交点や線に被写体を配置する構図。背景に広がりが生まれ、その場の雰囲気が伝わりやすくなる。無意識に被写体を中心に置く人が多く、それはそれで1つの構図ではあるが、ちょっとした工夫で写真の世界を広げることができる。
スマートフォンには、画面に縦と横の線(グリッド)を表示できるものもある。グリッドを利用することで、簡単に3分割構図が実践でき、とても便利!