［ WEB限定特集① ］

大地を覆い尽くす極彩色の世界

壮大なスケールの紅葉を愛でに
カナダへ、アラスカへ

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四季折々の風景を愛でる――風流を好む日本人にとって、秋の紅葉は毎年欠かすことのできない楽しみの１つです。しかし、紅葉は日本だけのものではありません。海外には、日本と趣の異なるダイナミックな光景を見せてくれる場所があります。なかでもとびきりスケールの大きな紅葉の名所への旅を、２つご紹介しましょう。

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鮮やかなメープルが彩るローレンシャン高原
最良のタイミングで最良の紅葉を味わうための３日間

筆頭はカナダ・ケベック州のローレンシャン高原です。大小の湖が点在するこの広大な丘陵地帯は、秋、鮮やかに色づいたメープル（サトウカエデ）の葉で彩られます。ハイライトは標高約８７５メートルのトランブラン山からの眺め。山頂まで１０分ほどのゴンドラに乗れば、高度の上昇とともに視界が開け、最後に広大な紅葉の森が全貌を現します。ほぼ３６０度、はるか彼方の地平線まで赤、橙、黄、緑の木々がパッチワークのように連なる光景は息を呑む美しさ！

ツアーでは、山麓のモン・トランブラン村に３泊します。３日間の滞在というゆったりした日程を組んだのは、その日、最も美しい紅葉に出あっていただくため。葉の色づき具合はその年の気候によって標高や場所で大きく異なり、気温が下がれば一気に紅葉が進むこともあります。たとえば宿泊地から少し離れた場所が見頃を迎えていた場合、１〜２日の滞在ではそこまで足を運べないことも考えられます。あらかじめ時間的な余裕を持っておくことは、最良の紅葉を楽しむためにとても大切な要素です。

• メープルの葉が鮮やかに色づく秋のローレンシャン高原

• トランブラン山頂の展望台まではゴンドラで

このツアーには、カナダを代表する２つの名門ホテル滞在というお楽しみもあります。１つ目はカナディアンロッキーを背に佇む湖畔のホテル「フェアモント・シャトー・レイクルイーズ」です。優雅なロビーを抜けた先に待つのはエメラルドグリーンの湖。神秘さを増す早朝と夕方の湖の光景は、その静けさとともに忘れがたいものとなるはずです。旅の最後には「フェアモント・バンフ・スプリングス」に宿泊します。エリザベス女王をはじめ各国の賓客をもてなしてきた伝統のサービスをご堪能ください。

• 気象条件によっては赤い山々が湖面に映ることも

• 湖畔に佇む「フェアモント・シャトー・レイクルイーズ」。朝夕には静かな湖畔で散策を
• 「フェアモント・バンフ・スプリングス」。近くにはマリリン・モンロー主演の映画『帰らざる河』のロケ地も

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アラスカ鉄道で行くデナリ国立公園
地平線まで広がる赤黄橙のカーペット

もう１つの紅葉の名所はアラスカです。北米大陸最高峰デナリ（標高６,１９０m、マッキンレー）を擁するデナリ国立公園では、カナダとはまた違う壮大な景観が待ち受けています。タイガとツンドラ両方の地帯にまたがる一本道を進むバスの窓からは、実に多様な植生が観察できます。針葉樹林が並ぶ出発地点から徐々に高度を上げ、森林限界を越えると植生は一変、低木ばかりの光景となります。そして、デナリ山の麓いっぱいに広がるのは、色鮮やかに紅葉した大地。赤や橙、黄に色づいた地衣類や低木が一面を覆い尽くす様は、まるで巨大な絨毯を敷き詰めたかのようです。車内からは野生動物の姿も見られます。ヘラのように平たい角が特徴のムース（ヘラジカ）や、立派な角と白い毛をもつドールシープのほか、運がよければ、茂みのなかにグリズリー（灰色熊）の姿を見ることができるかもしれません。

• 紅葉した低木や地衣類に覆われる秋のデナリ国立公園

• 車窓からはムースなどの野生動物の姿も見られる。グリズリーに出あう可能性も

デナリ国立公園に至るアラスカ鉄道での移動も、旅に楽しみを添えます。左右の窓から天井までガラス張りとなったパノラマ車両の車窓に広がるのは、白樺やポプラの森林地帯。途中、峡谷にかかる橋を渡ったり、デナリ山が行く手に姿を現したりといったタイミングでは、運行スピードを緩めてくれるので、シャッターチャンスを逃すこともありません。ドリンクを片手に壮大な大自然の景観を楽しんでいるうちに、約４時間半の乗車時間はあっという間に過ぎてゆきます。

カナダもアラスカも、秋は１年のうちで最も鮮やかに彩られる季節。限られた季節にだけ出あえる宝石のような光景を、ぜひ満喫してください。

• デナリ国立公園まではタルキートナから人気の観光列車「アラスカ鉄道」で約４時間半
• 開放感たっぷりのパノラマ車両。アラスカのダイナミックな大自然を存分に観察できる