今回は来春のセレナーデ号の船旅から、基本の3コースの主な見どころをご紹介します。まず、春限定の航路であるAコースでは、何といってもアムステルダム国立美術館で開催されるフェルメール特別展です。現存するのがわずか35点ほどといわれるフェルメール作品のうち、今回の特別展では最大27点(4月1日以降は26点)が展示されることが新たに発表されました。これまでに開催されたフェルメール展での展示数を上回り、まさに史上最大規模です。ニューヨークのフリックコレクションが所蔵する『士官と笑う娘』、『婦人と召使』、『音楽の手を休める少女』の3点は門外不出の作品で、今回の特別展が初の海外展示となります。
一方、ハーグにあるマウリッツハイス美術館にもご案内し、『真珠の耳飾りの少女』など、数々の名作との出あいをたっぷりとご満喫いただけます。
さらに、この季節ならではの自然美あふれる見どころへもご案内。世界最大級の花公園、キューケンホフ公園には約700万株以上の球根植物が植えられています。いたる所に咲く色鮮やかな花に気分も華やぐでしょう。さらに、ベルギーでは花の祭典、フロラリアへ。ブリュッセル郊外にあるグロート・ベイハールデン城の庭園がこの時期だけ公開され、美しい花々が出迎えてくれます。
名画と旅の名場面が待つ、この春だけの特別なクルーズをお楽しみください。
雄大なライン河の流れに乗ってセレナーデ号が進んでいくと、目の前に見えてくるのは古城渓谷。Bコースのハイライトの1つです。次々と現れる城は、船から見上げると一層迫力を増し、堂々とした雰囲気を漂わせています。緑あふれる渓谷の爽やかな風を感じながら、屋上デッキからゆったりとご覧いただくのがおすすめです。
モーゼル河に入ると、河幅がぐんと狭まります。ぶどう畑やのどかな家並み…… 船の近くに広がる何気ない岸辺の風景こそ、リバークルーズだから出あえる素顔のヨーロッパです。また、モーゼル河沿いのコッヘムやベルンカステル・クースには、ドイツらしい木組みの家並みが広がります。かわいらしい街は散策するだけでワクワクしてきます。なるべく歩きたくないというお客さまには各コースでミニトレインなどを利用する「ゆったり観光」もお選びいただけますのでご安心ください。
Cコースでは、ドイツの歴史の足跡が残された個性あふれる街をご紹介します。古都、レーゲンスブルクではドイツ最古のアーチ型石橋といわれ、十字軍が遠征時に渡ったと伝えられる石橋へご案内。街のシンボルでもあるレーゲンスブルク大聖堂では、荘厳な雰囲気に包まれるひと時をお過ごしください。
また、ニュルンベルクでは、神聖ローマ皇帝の居城であるカイザーブルクへ。ここは帝国議会の議場として使われたこともあったといわれています。丘の上に立つ城からはレンガ色の旧市街を一望でき、当時の城主の気分を味わえるでしょう。このほかにも、ヴュルツブルクでは18世紀の領主司教が居住したレジデンツや、伝統的な木組みの家が立ち並ぶミルテンベルクなど、多彩な魅力の街々も訪れます。
麗らかな季節のヨーロッパの魅力を船上からも、寄港地でも、ゆったり満喫。心豊かな旅時間をセレナーデ号でご一緒しませんか。
セレナーデ号は就航以来、多くのお客さまにご乗船いただき、ありがたいことに「すべての航路を乗り尽くした」という方も年々増えてまいりました。そして同時に「セレナーデ号でこれまでとは違う場所に行ってみたい」というお声も頂戴しています。こうした貴重なお声を大切にし、何度でもセレナーデ号の船旅をお楽しみいただけるよう、「もう一度楽しむ再訪クルーズ」として新たな魅力が詰まった3つの寄港地観光を企画しました。オランダ・ベルギー運河の旅では、北オランダ・アイセル湖を取り囲む全長約30キロの大堤防へ。干拓により国土を広げたオランダの歴史を目の当たりにしたあとは、ヒートホールンを訪れます。かやぶき屋根の街並みが残る小さな村では運河をのんびりと遊覧クルーズ。また、フェルメールが生まれ育ったデルフトでは伝統的なデルフト焼の絵付け体験をお楽しみいただきます。
ライン河・モーゼル河では、ボッパルトのゲデオンスエック展望台から“ラインの大蛇行”を一望。力強く河がうねる風景に自然の雄大さを感じるでしょう。また、モーゼル河沿いの森に立つエルツ城はドイツ3大美城の1つ。ドイツマルク紙幣にも描かれたこの城は12世紀の建造以来、一度も陥落したことがなく中世そのものの雰囲気です。さらにベルギー南部のアルデンヌの森へ。爽やかな緑のなかを走るローカル列車に乗りオルヴァル修道院では院内で醸造されるビールの試飲も。通常のベルギーツアーではなかなか訪れない地での観光をご満喫ください。
ライン河・マイン河での見どころの1つは「陸」から眺めるライン古城渓谷。ローレライの展望台から望む広大な風景は、船から見上げた景色とはまったく違う表情を見せてくれるでしょう。ラインフェルス城の見学や麓の街、ザンクト・ゴアール散策へもご案内します。また、マイン河の特徴である閘門(こうもん)ですが、お客さまがお休みになっている深夜に船が通過し、ご覧いただけないことも。このコースではマイン・ドナウ運河の分水嶺、ヒルポルトシュタインの閘門を見学。運河に込められた知恵をご紹介します。