この4月には日本への寄港も果たした、今注目の船会社オーシャニアクルーズ(以下オーシャニア)。まだ日本での認知度は高いとはいえない船会社ですが、船上の食体験を重視し、旅の目利きも満足できるクルーズで人気上昇中です。同社日本支社ジェネラルマネージャーの森田千里さんにその魅力を伺いました。
オーシャニアは今年で創業20周年という比較的新しい船会社で、現代にマッチした大人のためのラグジュアリーなクルーズを提供しています。客船のランクとしては、ラグジュアリーとプレミアムの間、「アッパープレミアム」にあたります。客船「リビエラ」は約6万6,000トンと小型で、クルー対乗客の比率はおよそ1対1.5と、手厚く心地の良いサービスが特徴です。2022年秋に客室などをモダンに大改装しましたが、人気のあるパブリックスペースはそのままに。たとえば、船の象徴的な大階段にはフランスのラリック社のガラス職人が1,600時間余りかけて制作したという重さ約2.3トンのクリスタルガラスが使われ、洗練された邸宅のような華やかな雰囲気が漂っています。
オーシャニアは食も知的好奇心を満たす要素と考えており、業界ではじめて料理教室専用施設を導入したり、健康志向のメニューを取り入れたりと先進的です。「リビエラ」では正装も不要で、多彩なメニューが楽しめるメインダイニング、ビュッフェのほか、4つのスペシャリティレストランも、追加料金なくご利用いただけます。特に人気があるのはイタリア料理の「トスカーナ」。ベルサーチ特注の美しい食器を使った高級感のある雰囲気とともに本場の料理をご堪能いただけます。オリーブオイルのソムリエが常駐しており、何種類ものオリーブオイルから吟味して、パンに付けるオイルを選ぶのも新鮮な体験です。フォカッチャはその日に船で焼き上げたものを提供。フランスのド・ゴール元大統領の料理番を務めた同社のマスターシェフ、ジャック・ペパンの監修のもと、シーフードなどは冷凍食材ではなく、地産地消あるいは当日の朝空輸された新鮮なものを使うことにこだわっています。
また、日本のお客さまにはアジア料理「レッドジンジャー」は、ほっとひと息つけるレストランでしょう。天ぷらや白身魚の西京焼き、枝豆などの和食や、日本のビールもあり、お茶は20種類以上から選べます。フランス料理の「ジャック」、ステーキハウスの「ポログリル」を含めたスペシャリティレストランについては予約が必要ですので、乗船前に1回ずつ予約し、乗船後にひと通り体験してからお好きなレストランを選ばれるのもおすすめです。コーヒー好きの方にはイタリアのコーヒーブランド「illy」の監修による「バリスタス」(無料)、ワイン愛好家にはワインテイスティング専用のレストラン「ラ・レゼルブ」(有料)も好評です。
今回のツアーでご案内するのは、バルセロナを出港、ヨーロッパを西から東へ、地中海とエーゲ海を一度に15日間でめぐる旅。船旅ならではのダイナミックなコースをより贅沢に過ごしていただけます。正装不要のため、リゾートホテルのような感覚で、クルーズがはじめての方にもおすすめです。また、もう1つの特徴は、旅行代金に含まれているサービスが多いこと。たとえば、船内のレストランなどのソフトドリンク、無制限のWi-Fiサービス、客室での冷蔵ミニバーの補充、ルームサービスの注文など。食のクオリティや選択肢、充実したサービス内容に、クルーズ満足度の高さを実感していただけることでしょう。「リビエラ」で優雅な大人のための船旅をぜひお楽しみください。