総トン数32,477トン、全長は約200メートル以下で小回りが利くサイズの「三井オーシャンフジ」
2024年12月就航のMITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)に加え、本年9月にMITSUI OCEAN SAKURA(三井オーシャンサクラ)がデビュー。5月に引退を迎える「にっぽん丸」から伝統のおもてなしの精神を引き継ぎ、日本のクルーズ文化を新たに紡ぐ2隻の魅力を商船三井クルーズの那須洋紀さんに伺いました。
2024年12月にデビューし、1周年を迎えた客船「三井オーシャンフジ」。元はシーボーン・クルーズラインというラグジュアリークラスの船会社で「シーボーン・オデッセイ」という名で世界中の海をめぐっていた客船。全室バスタブ付きのスイート仕様のこの由緒ある船を、私ども商船三井クルーズが日本の皆さまにお届けすべく改装し、新たな船旅の歴史をスタートさせました。
就航前には約2カ月をかけて船内を改修。日本人の方が使いやすいように化粧室の高さを調整したり、手すりの位置を低くしたりと、ストレスなくお過ごしいただけるよう、細部にまで心を配りました。さらに、厨房におきましても、愛され続ける伝統の和食も最高の形でお届けできるよう、設備を改装しております。
航跡や入出港風景を眺めながら食事ができる「テラスレストラン 八葉」(三井オーシャンフジ)
旬の食材を使った洋食や和食を提供するメインダイニング「ザ・レストラン 富士」(三井オーシャンフジ)
ハード面の改装と並行して、船内での体験がより豊かになるよう、常にさまざまなサービスをアップデートしながら運航しております。たとえば、お食事の際にお楽しみいただける飲料は約200種類を無料とし、バーでご提供する熟練のバーテンダーが考案したオリジナルカクテルなどを含めたアルコールの多くも、無料でお楽しみいただけるようになりました。おかげさまで、バーが毎晩多くのお客さまで賑わい、交流の場となっております。ほかにも、和風アフタヌーンティーを味わえる「玉手箱」(有料)など、こだわりのメニューをご用意しています。3種類から選べる静岡産日本茶や美しい和菓子が提供され、浦島太郎がテーマの煙による演出も楽しめるティータイムです。
ゲストサービスやカフェが集約された寛ぎの空間、MITSUI OCEANスクエアでは、コーヒーや紅茶などの飲み物と軽食を気軽に食べることができます。プチサイズのペイストリーやデザート、ジェラートなどのほか、おにぎりの提供もスタートしました。
客室の冷蔵庫内の飲み物につきましても、以前はクルーズ中に1度の補充としておりましたが、毎日補充させていただいており、こうした1つひとつの改善を重ねることで、お客さまには心からリラックスして船旅を満喫していただきたいと願っております。
船内での楽しみ方も、さらに広がりを見せています。これまでもご好評いただいていた伝統のイベントを受け継ぎながら、幅広い世代のお客さまにお楽しみいただけるようなプログラムも積極的に導入しております。たとえば、クイズ大会のあとにそのままダンスタイムへ移行するような、夜遅くまで盛り上がれるイベントもその1つです。「オーシャンステージ」では、落語のような和を感じられるプログラムとラスベガスで上演されるような華やかなプロダクションショーを日替りで開催し、人気をいただいております。
さらにブラッシュアップした「三井オーシャンフジ」で、訪れる寄港地のほか、船内体験そのものを心ゆくまでお楽しみください。
日本茶と楽しむ、オリジナリティあふれるアフタヌーンティー「玉手箱」(三井オーシャンフジ)
ベランダ、バスタブ付きのベランダスイートは
24.4~30.2㎡と広々(三井オーシャンフジ)
8月の終わりに、佐世保から横浜まで、韓国の麗水にも寄港する4泊5日のクルーズに乗船しました。この船の1番の魅力は、乗組員の皆さんのフレンドリーな対応です。日本語で積極的に話しかけてくださり、顔を覚えて「お帰りなさい」と声をかけてくれる温かさに感動しました。夜レストランで会った後、翌朝また「おはようございます」と笑顔で迎えてくれ、何人ものお客さまがいるなかで1人ひとりを大切にしてくれる姿勢に、まるで我が家に帰ってきたような心地良さを感じました。
夜のエンターテインメントも充実しており、デッキ10の「オブザーベーションバー36」ではピアノの生演奏を聴きながら落ち着いてオリジナルカクテルを楽しめ、デッキ5の「オーシャンクラブ&バー」では真ん中のフロアでダンスがはじまり、気づけば周囲のお客さまも一緒に踊り出して全体で盛り上がる楽しさがありました。プロダクションショーも毎度違う演目で、最後まで多くのお客さまが楽しんでいる様子が印象的でした。その日の気分で静かな空間も賑やかな空間も選べる、温かいおもてなしに包まれた素敵な船旅でした。