[ 海外特集 ]
安心な空の旅を担ってきた日本航空
ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラスで行く
そのダイナミックな風景と優美な街へ
アメリカ西海岸と国立公園
企画=木村聡/江頭啓太郎
文=大友園子
穏やかな気候に恵まれたアメリカ西海岸有数の街・サンフランシスコ。約70年前、日本から戦後初の国際線である日本航空001便(帰国便)と002便(出国便)が就航したのもこの街でした。当時はプロペラ機で、直通ではなく、ウェーキとホノルルを経由しており、フライト時間はなんと31時間以上。時代は流れ、今はおよそ9時間半の快適な空の旅で到着します。
今回は、サンフランシスコでの滞在を楽しむのはもちろん、
大自然を体感できる国立公園やワイナリーなども訪れる2つの旅をご紹介します。
MESSAGE
私は2018年から5年間サンフランシスコに駐在しておりました。この街は、1860年に日本からはじめて太平洋を渡った咸臨丸の使節団以来、日本にとってはアメリカの玄関。JALの歴史も実はここからスタートしました。日本の航空会社としては戦後初の国際定期路線として1954年に就航、羽田-サンフランシスコ線は現在もJL001便および002便として運航いたしており、まもなく路線開設70周年を迎えます。一方で、最新の情報・技術が集まり新たなビジネスを創造し続けるシリコンバレーという顔も持つサンフランシスコ。私の大好きなこの古くてそして新しい、世界中の人々を魅了してやまない街をどうぞお楽しみください。
進化したゆとりの座席でストレスなく空の旅を
空の旅を快適に過ごすため、重要なポイントの1つが航空機の座席。日本航空ビジネスクラスの座席は、大型収納スペースもある個室感を高めた空間です。全席通路アクセスで出入りもらくらく。寝心地にこだわったフルフラットベッドは幅約六五センチ、長さ約188センチと十分な広さがあり、専用に開発されたベッドマットレスと枕が心地良い眠りに誘います。
もちろんお食事も楽しみです。日本が世界に誇るスターシェフと料理のプロデューサーで結成するドリームチームが自由な発想でつくり上げる料理をご堪能ください。
一方で進化を続けるプレミアムエコノミークラスの座席は、前席の背もたれが倒れてこない構造により、圧迫感のないゆとりある上質な居住空間を確保したことで、ストレスのない空の旅が楽しめます。
また、日本語が通じるキャビンアテンダントが中心なことも安心できる一因です。
-
足元まで余裕の広さを確保したフルフラット時のビジネスクラス座席
-
前席の背もたれが倒れてこない構造のプレミアムエコノミークラス座席
-
ビジネスクラスで提供されるメニューの一例
リニューアルしたラウンジで搭乗前の余裕のひと時を
今回はビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、いずれのお客さまも羽田空港国際線の「JALサクララウンジ」で、搭乗前のひと時をゆったりとお過ごしいただけます。国内最大級のこのラウンジは、滑走路に面したガラス張りの窓から航空機の姿が目の前に。出発前から旅気分が盛り上がります。高級感漂う広々とした空間で座席数にも余裕があり、寛ぎながら人気のビーフカレーなど多彩なメニューを楽しめます。
今回は日本航空で行く海外の旅第1弾として、2つのアメリカの旅をご紹介します。今後、中南米やヨーロッパ、アジアも続々と発表しますので、ご期待ください!
-
天気の良い日には東京スカイツリー®も望めるサクララウンジ スカイビュー
-
羽田空港(日本航空国際線)サクララウンジのダイニングスペース
アメリカ西海岸と国立公園
ワインの里ナパ・バレーも訪問
ヨセミテ国立公園とサンフランシスコ
秋景色の「神々の庭」ヨセミテ サンフランシスコには3連泊
サンフランシスコから車で約4時間。アメリカの国立公園のなかでも人気のあるヨセミテ国立公園に到着します。広大な公園内には渓谷が流れ、秋には美しく色づいた森が広がり、渓谷を囲むように点在する岩山がそびえています。
ヨセミテの景観を一望できるのが各所に設けられた展望台です。その1つ、グレイシャーポイントの眺めはまさに絶景。正面に巨大な岩山ハーフドームがそびえ、その向かいにはノースドーム、右手にはネバダ滝とヴァーナル滝まで見渡すことができます。ほかにも谷を埋め尽くす森と、巨大な一枚岩・エルキャピタンを一望できる展望台なども訪れ、「神々の庭」と呼ばれる壮大な自然景観をご堪能いただきます。
-
巨大な岩山に囲まれ、森と水辺の風景が広がるヨセミテ国立公園
翌日は、カリフォルニアワインの里ナパ・バレーへ。この地のワインを世に知らしめたのは「パリスの審判」と呼ばれる1976年のパリでの試飲会での出来事でした。無名のカリフォルニアワインがフランス産のワインを抑えて1位となり世界に衝撃を与えました。今回はナパ・バレーに宿泊し、観光列車「ナパ・バレー・ワイントレイン」にも乗車。マホガニーの壁、真鍮の装飾、ベルベットのソファが備え付けられたプルマン社製の車両で寛ぎつつ、約3時間かけて、秋色のぶどう畑の景色やワイン、お食事を楽しみます。
-
穏やかな丘陵地帯に広がるワインの里ナパ・バレーは収穫の時期
旅の最後は、サンフランシスコに3連泊です。ゴールデンゲートブリッジを望む展望台などの名所をガイドとともにめぐり、港町の風情が人気のフィッシャーマンズワーフでは自由散策をお楽しみください。蟹肉入りのクラムチャウダーやシーフードのトマトソース煮込みなどを試してみるのもおすすめです。観光最終日は自由行動。ご希望の方は添乗員がご案内する、坂の街を走る名物ケーブルカーの体験乗車をお楽しみいただけます。
-
坂の街サンフランシスコを訪れたら一度は乗車したいケーブルカー
西部劇の舞台となった地で体感
地球の歴史語るグランドサークルの絶景
西部の雄大な景観を存分にモニュメントバレー内に宿泊
サンフランシスコ乗り継ぎでラスベガスへ向かい、世界屈指の公園群、グランドサークルへ。
岩の尖塔群が林立するブライスキャニオンや、巨大な屏風岩がそびえ立つザイオン。そして、壮大なグランドキャニオンなど、訪れるどの国立公園でも、地球の歴史を語る圧倒的なスケールの絶景が迎えてくれます。ほかにも、鉄砲水と風によってつくり出された幻想的なアンテロープキャニオンや、コロラド河の絶景ホース・シュー・ベントなど、一生に一度は訪れたいといわれる名所をめぐります。
-
大地の隆起と浸食、そして風化がつくった壮大なグランドキャニオン
なかでも西部劇をはじめ、多くの映画のロケ地となったモニュメントバレーの風景を楽しみにされる方も多いことでしょう。今回は、客室からその壮大な景観を望む数少ないロッジの1つ「グールディングス・ロッジ」に宿泊します。1920年代、この風景に魅了されたグールディング夫妻が小さなお店と宿屋を開業したのがはじまりで、西部劇の巨匠ジョン・フォード監督も滞在し、数々の名画がこの地で生まれました。
赤茶色の大地にそびえ立つメサやビュートと呼ばれる岩山の風景は、時とともに刻々と印象を変えます。特に朝焼けや夕暮れ時の移ろいを存分に味わえるのは、宿泊者だけの特権。そして夜には降るような星空が地平線まで広がります。この地で暮らすナバホの人々にも独自の星座があり、たとえば北極星は「中心の火」と呼ばれ、人々に癒しを与える存在なのだとか。同じ星々を眺め、物語を伝えてきたのかと思うと、親しみを感じます。
-
西部劇の舞台となったモニュメントバレー。朝夕の風景は見逃せない
-
客室からモニュメントバレーを眺めることができるホテル「グールディングス・ロッジ」