[ 海外特集③ ]

安心な空の旅を担ってきた日本航空で行く
マチュピチュとイグアス、パタゴニア、グアテマラ

“絶景の宝庫”中南米の旅

企画=江頭啓太郎 文=大友園子
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個室感をより高めたビジネスクラスとエコノミークラス利用の「日本航空で行く海外の旅」。前号でご紹介したアメリカ西海岸の旅もご好評いただいています。6月に開催した「ベルサイユ宮殿晩餐会の旅」旅行説明会では、航空機で使用されている座席を展示。ご来場のお客さまには、実際に座って体験していただくこともできました。今回、「日本航空で行く海外の旅」第2段として、中南米の旅を企画。 中南米を深く知る企画担当・江頭啓太郎が、快適な中南米旅行の秘訣とともにご紹介します。

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時差・高地対策をしっかりと
お体に負担なく楽しむ
壮大なマチュピチュ遺跡と
圧巻のイグアスの滝

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広大な南米の旅の秘訣は時差による睡眠不足の解消

壮大なマチュピチュ遺跡や、大瀑布イグアスの滝は、人気の訪問地。日本からは距離があるので訪れ方が大事です。近年よくあるコンパクトな日程の中東周りのツアーの場合、同日乗り継ぎで連続飛行移動が30時間を超えるなど、お体には負担がかかります。当社のツアーでは、10時間を超えるフライトは連続せずに、乗り継ぎの中継地で宿泊。さらに南米最初の街となるリマ到着後に連泊します。マチュピチュ遺跡やクスコなど高地に不安がある方もいらっしゃいますが、どうぞご安心を。当ツアーでは標高3,000メートル以上の街に宿泊することなく、アンデスを満喫できるよう工夫しています。また、宿泊地の高度を徐々に上げて体を慣らすのはもちろん、肝心なのは十分な睡眠。私は時差による睡眠不足を低地でしっかり解消することが、ペルーの旅を楽しむ最大の秘訣と考えています。マチュピチュ到着まで3泊以上することで体も慣れ、観光を存分に楽しめます。ちなみに、遺跡の全景は、おみ足にご不安のある方もほとんど歩くことなく、入り口からしっかり見渡すことができるので安心です。

  • イメージ イメージ はるかに続くアンデスの山並みに抱かれ、これぞマチュピチュという景色を心ゆくまで
  • イメージ イメージ ブラジル側のイグアスの滝に最も近いホテル「ダス・カタラタス」。滝まで遊歩道が続いている

旅の後半は、アルゼンチンとブラジルの国境をまたぐ、世界三大瀑布の1つイグアスの滝へ。圧倒的な迫力とスケール感を、たっぷり楽しんでいただけます。アルゼンチン側からは、滝の最深部にして最大の「悪魔の喉笛」を見下ろし、ブラジル側では、大パノラマの滝の景観を堪能します。お泊まりは、大瀑布至近のホテル「ダス・カタラタス」に連泊。ホテルの敷地全体が国立公園内なので、開園・閉園時間に関係なく滝を訪れることができ、館内のタワー部分から、朝日夕陽と滝を眺めるひと時は宿泊者だけの特権です。

南米でも特に人気の高い、マチュピチュとイグアスの滝。期間限定のリマ・イグアス間の直行便があるからこそ、効率的に訪れることができるこだわりの旅です。

  • イメージ イメージ 聖なるインカの谷に宿泊することで、標高3,000メートル以上に宿泊することなくクスコ観光も楽しめる
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大自然が織り成す造形美に息を呑む
“風と氷河の大地”
パタゴニアの大パノラマ

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圧巻のペリト・モレノ氷河 静寂のパイネ国立公園

南米大陸南端のパタゴニアを旅するなら、日照時間の長い夏がベストシーズン。地球の裏側ですが、移動の疲れを吹き飛ばす絶景が待っています。自然景観を満喫されたい方におすすめで、特に見ていただきたいのが“パタゴニアの顔”ともいえるペリト・モレノ氷河とパイネ国立公園です。

ペリト・モレノ氷河の先端部の幅は約5キロ、高さは60メートルほどで、ビルにするとなんと約20階建て相当という、巨大な氷河の先端が眼前に広がります。たとえばスイスだと標高数千メートルの展望台まで上がって氷河を眺めますが、ここの標高はわずか200メートルほど。氷河を眼前にする展望台では、全長約35キロの氷河の奥行まで見渡すことができ、遊覧船でその絶景のなかへ繰り出せば、すぐそこに浮かぶ氷河の巨大さに驚かれることでしょう。この氷河では頻繁に崩落が起こり、その轟音は30キロ余り先まで響きわたるといいます。今もなお動き続ける氷河は、時が許す限り見続けていたい景色です。

  • イメージ イメージ ペリト・モレノ氷河では、展望台と遊覧船で迫力景観を満喫

一方、スイスやイタリア・ドロミテ山塊などの山岳風景がお好きな方に強くおすすめしたいのが、世界一澄んだ空気に満ちているといわれるパイネ国立公園です。ドロミテ山塊を彷彿とさせる3つの岩山が連なるトーレス・デル・パイネの奇岩群、万年雪を抱く園内最高峰のパイネ・グランデ山、山々に囲まれたターコイズブルーの氷河湖など、訪れる場所によって違う、パタゴニアならではの清廉にして雄大な風景をぜひご覧いただきたいですね。

パイネ国立公園ではホテル「リオ・セラーノ」に3連泊。場所柄設備は簡素なホテルが多いのですが、ここは景色はもちろん設備も快適なホテルです。さらに今回はバスタブ付きの山側客室を確保できたので、客室自体が大パノラマ展望室です。快適な滞在と、山々が輝く朝夕焼けの景観など、世界屈指の山岳風景を満喫できます。

  • イメージ 予約が難しいホテル「リオ・セラーノ」で快適な滞在を(パイネ国立公園)
  • イメージ “世界最南端の街”といわれるウシュアイアにも滞在。風に吹かれて「最果て感」を感じてみたい
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穏やかな日常にマヤ文明が息づく
インディヘナ文化の原風景が残る
グアテマラ

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手づくりの品々が集まる日曜市 古代ロマン漂うティカル遺跡

中南米を訪れた経験がある方には、中南米の先住民文化は想像しやすいと思います。グアテマラは人口に占めるインディヘナの割合が中南米のなかでも非常に高く、その文化が色濃く残る国。おしゃれで色鮮やかな民族衣装や、人々の素朴さに親しみを感じられる訪問地です。

カラフルなウイピル(民族衣装)は、部族ごとに刺繍やデザインが異なり、先祖代々受け継がれるその図柄に人々は誇りを持っています。こうした衣装を着た人々が一堂に集まるチチカステナンゴの「日曜市」は、観光化したイベントではなく伝統ある市です。丁寧な手づくりの品々が並び、近年では世界中から買い付ける人々が訪れるほど。ツアーで訪れる機会はあまりない貴重な体験。めぐるほどに奥深くあっという間に時間が経ちます。

  • イメージ イメージ 先住民たちがつくる民芸品や民族衣装が集まるチチカステナンゴの日曜市(©toby_Argüelles)

また、北部の「ティカル遺跡」も必見です。メキシコのチチェン・イツァと同様、マヤ文明の都市遺跡ですが、ティカル遺跡のすばらしいところは、今もなお開発され尽くしておらず、ひっそりと深い樹海のなかに広がっているところです。最盛期の8世紀には約6万人もの人々が暮らす、密林の一大都市でした。観光できるのはそのわずか一部で、ある調査では、未発掘の遺跡が周辺に10,000基以上もあるとか。中心は「グランプラザ」と呼ばれる広場。中心に立って手を叩くと、神殿など周りの建造物に反響し、上から音が響きわたるように聞こえます。訪れた際には、ぜひお試しを。

グアテマラは、観光地化されきれていないからこその、自然と文化が色濃く残る希少な国。中南米を気に入った方々に、ぜひ訪れていただきたい国です。

  • イメージ イメージ ティカル遺跡。歴代の王が儀式を行ったグランプラザに面してそびえる1号神殿
  • イメージ イメージ 古都アンティグア。街並みの向こうにアグア山がそびえる