せっかくヨーロッパを訪れるならクルーズはもちろん、各地の観光スポットも満喫したい。そんな旅心を満たせるようセレナーデ号の船旅は、リバークルーズに加えて少し先にある観光地へも足を延ばし、ホテルでの宿泊と合わせて観光を楽しむコースもご用意。秋を感じる見どころ満載で、色とりどりの思い出が心を彩ります。
ドイツの3大美城の1つ白鳥城(ノイシュバンシュタイン城)といえば、緑豊かな山上に佇む白亜の城を思い浮かべる方も多いでしょう。秋のセレナーデ号の船旅では、ひと味違った城の表情に出あうことができます。
10月中旬に出発し、秋の風情を感じるライン河・マイン河クルーズをお楽しみいただいた後、デッゲンドルフで下船。そこからバスで白鳥城へ向かいます。この時期は、まさに黄葉が見頃を迎える季節。標高約1,000メートルに建つ城の周りには、鮮やかな色彩の風景が広がっています。まさに白鳥を思わせる白い城の姿は、色とりどりに染まった木々の彩りのなかでいっそう壮麗さが際立ちます。ペラト峡谷にかかるマリエン橋から見るのが最も美しいといわれているので、ぜひ記念撮影を。この季節ならではの美城の姿を思い出に残していただけます。
美しい佇まいの城は、内部も見応え充分です。18歳で国王の座についたルートヴィヒ2世の命により建造された白鳥城。ワーグナーに心酔していた王のために、オペラ『タンホイザー』から着想を得た人工洞窟や、歌劇をモチーフにした豪華な内装など、舞台芸術を思わせる工夫が随所に。城内を訪れると、若き王が夢見た世界に迷い込んだような感覚を味わえるでしょう。
続いてご案内するリンダーホフ城は、ルートヴィヒ2世が建設させた3つの城のうち、王の存命中に唯一完成することができました。ベルサイユ宮殿内の大トリアノン宮殿を手本にしたといわれるルネサンス様式の建物に、バロック様式の装飾が加えられています。この城にも人工の鍾乳洞「ヴィーナスの洞窟」がつくられ、ここで王が幻想に浸っていたといわれています。また、庭園も美しく整備され、城の周りには秋色の山並みが連なり、大自然とロマンティックな城の姿を1度にお楽しみいただける美景スポットです。
ヨーロッパの秋を体感していただける船旅はほかにもあります。10月下旬にドナウ河クルーズと中欧を訪れるコースでは、河畔に広がるぶどう畑の黄葉と、雄大な山々の生命力あふれる紅葉のどちらもたっぷりとお楽しみいただけます。
クルーズ後にご案内するプリトヴィッツェ湖群国立公園は、クロアチアを代表する景勝地の1つです。約300平方キロメートルの広大な敷地には、階段状に連なる16の湖と90以上の滝があります。特異な湖は、石灰質が河に堆積することでできあがったといわれ、水の透明度にも影響しているそうです。山の紅葉が湖面に映し出され、絵画のような美しさが目の前に広がります。色づいた木々の間を流れ落ちる滝も、この季節に訪れてこそ楽しめる風景。秋色のグラデーションに染まった大自然に囲まれて、ゆったりと散策をご満喫ください。
続いてはスロベニア、ユリアン・アルプスの麓にあるブレッド湖へ。氷河が溶け出したという水は、陽を受けて湖一面がエメラルドグリーンに輝いています。紅葉とのコントラストも美しく、いつまでも眺めていたくなるような秋景色です。ここでは湖の中心に建つ聖マリア教会やブレッド城をご案内した後、午後は自由行動になっています。バスで行ける展望台から、広々とした風景を眺めれば気分爽快です。または、のんびり気ままに色鮮やかに染まった湖畔のお散歩を楽しんでみるのも良いでしょう。
続いてご紹介するのは、旅情豊かなライン河・モーゼル河をめぐる船旅にパリの宿泊観光が付いたコース。こちらでは、芸術の秋を存分にお楽しみいただけます。ライン河下流の街、マインツで下船した後、バスでマンハイムへ。そこから特急列車に乗ってパリを訪れ、ゆったりと3連泊の旅を。
多くの観光客で賑わうルーブル美術館は、近年、改修計画の発表でも話題になりましたが、50万点(常設展示は約3万5千点)を超える所蔵作品数は世界最大級。人生で1度は見たい、そして見るたびに新たな感動を得られる数々の名作をご満喫ください。午後は自由行動になっているので、街中を散策しながら、目に留まったギャラリーをのぞいてみるのも、この街ならではの楽しみ方です。また、一般公開が再開されたノートルダム大聖堂を訪れてみるのもおすすめ。厳かな雰囲気と相まって、ステンドグラスの神秘的な美しさは、思い出深いものになるでしょう。翌日はパリ観光のハイライトの1つ、ベルサイユ宮殿へ。そのあとにも自由行動のお時間を取っており、芸術の秋にもっと浸りたいというお客さまは、オルセー美術館へもご案内します。フランス3大美術館の1つとされ、モネ、ルノワール、マネなど印象派の巨匠たちの作品を数多く収蔵。彩りに富んだ絵画との心豊かなひと時をお過ごしいただけます。
歴史ある美しい建造物が建ち並び、街そのものが芸術ともいえるパリ。散歩しているだけで、映画のワンシーンに入り込んだよう。その魅力を普段の街歩きとは違った視点で楽しめるのが、セーヌ河夜景クルーズです。エッフェル塔をはじめ、ライトアップされた建築物を船上から眺めていると優雅な気分に。花の都のまばゆい思い出が心に刻まれることでしょう。
このコースでは、豊富な見どころを訪れやすいよう宿泊ホテルの立地にもこだわりました。気が向いた時に、さっと出かけやすい、街歩きを堪能できる旅をお楽しみいただけます。
ご紹介してきたコースは、いずれもセレナーデ号の船旅をゆったりとご満喫いただきながら、クルーズ中の寄港地観光に加えて、河沿いから少し離れた場所での宿泊観光も楽しめます。コースによっては徒歩での観光も含む、充実度たっぷりの内容です。大地を踏みしめながら、自然の偉大さを全身で体感する。気ままな街歩きの途中に素敵なカフェを見つけて、ちょっとしあわせな気分になる。そんな喜びも旅先で待っているかもしれません。7月号ではドナウ河をめぐる船旅で訪れるハンガリーの見どころをご紹介しますので、どうぞお楽しみに!
これまでにセレナーデ号の船旅にご参加いただいたお客さまにも 寄港地観光を存分に楽しんでいただけるよう、一般的なツアーでは訪れることの少ない “知られざる見どころ”へご案内します。新たな感動や未体験の驚きが待つ 魅力再発見の旅へ、いざ出発!
今秋の再発見の旅では、歴史や文化を体感できる寄港地観光をご用意しました。その1つとして、ブダペストでは国会議事堂や国立オペラ座を訪れ、通常の団体旅行ではなかなか入れない内部見学にもご案内します。ハンガリー国内で最大級の建物である国会議事堂は、壮麗な外観で知られていますが、内部の美しさも圧巻。金箔を使った豪華な装飾がほどこされています。ハンガリーの戴冠式に使われてきた王冠など、歴史を感じる見どころも。また、国立オペラ座は戦災に遭っていないこともあり、建設当時の優雅な雰囲気を今も感じられるでしょう。人気の見どころ2カ所の内部まで見学できる機会をぜひお見逃しなく。
オーストリア・リンツでは、この地方が発祥とされる伝統菓子、リンツァートルテの工房体験を。職人の方につくり方を教わりながら、タルトを一緒に成形します。焼きあがるまでは街の散策をお楽しみください。翌日訪れるメルクからは、ぶどう畑が広がるバッハウ渓谷の中心、シュピーツのワイナリーへご案内します。
ウィーンでは、世界で最も美しい図書館の1つといわれる国立図書館プルンクザールへ。見事な天井画や巨大な書棚に思わず圧倒される“知の宝庫”です。また、ベルヴェデーレ美術館はクリムト作品を多数所蔵。大型バスでは行きにくい場所にあるため、通常のツアーではご案内することが難しいのですが、このコースでは小型車で美術館のすぐそばに到着。オーストリアが誇る名作をゆったりとご鑑賞ください。
最後にご紹介するのはスロバキアの陶器の街、モドラです。陶器彫刻博物館の見学やワイナリーへご案内します。素朴な陶器や日本では珍しいスロバキアワインを、お土産に選んでみてはいかがでしょう。