艶めく錦秋にふさわしく、移動のひと時までゆったりと優雅にお楽しみいただきたい。そんな思いをこめた、ラグジュアリーバスMPC(三越伊勢丹プレミアムクルーザー)の旅。アートを味わうホテルや太平洋を望む邸宅での滞在、国宝の特別見学、国際レーシングコースの走行体験……。贅沢なエッセンスをプラスした紅葉めぐりの第2弾をお届けします。
28畳の床に広がるのは、赤や黄色に艶めく「紅葉浄土」の世界。磨き抜かれた鏡のように錦の彩りが映る「床もみじ」は、全国でも数カ所のお寺でしか見ることができません。
室町時代に創建された、群馬県桐生市の禅寺「宝徳寺」。自己を見つめる禅の精神から華美なものを排した造りが、静かに宿る紅色をより一層際立たせます。境内にある100本以上のもみじが見頃を迎える秋、特別公開の期間だけ出あえる幻想的な彩りです。
眺める位置や角度によって、その表情はさまざまに変化します。水面のように揺れる彩りを見守る、左右のふすま絵『海龍』『雲龍』も圧巻です。正面には静謐な枯山水庭園が広がり、境内からは関東百名山である鳴神山の雄大な紅葉も眺めることができます。
もともとは桐生城の裏口を守る要塞であったため、敵の来襲を防ぐ険しい地に建てられた宝徳寺。公共交通機関では行きにくい場所ですが、バス旅なら快適に訪ねることができます。秋色に染まりゆく車窓風景を、ゆったりと眺める時間も大きな楽しみです。
自然の彩りと歴史ある空間が生み出す芸術・床もみじを味わったあとも、特別な体験が待っています。江戸時代創業の老舗「白井屋旅館」から、世界的建築家である藤本壮介さんのデザインによりアートホテルに生まれ変わった「白井屋ホテル」での宿泊です。
館内には、各国の著名クリエイターによる芸術作品に囲まれた空間が広がります。すべてデザインが異なる客室も、世界中で活躍するさまざまなアーティストの手によるもの。ダイニングでは、群馬の食材を用いた、彩りも鮮やかな“上州キュイジーヌ”が迎えてくれます。老舗のホスピタリティとモダンなアートが融合した、贅沢な滞在をご堪能ください。
旅を締めくくるのは、車窓から渡良瀬川沿いの絶景をたっぷりと楽しめる「わたらせ渓谷鐵道」です。およそ90分にわたり、紅葉の彩りあふれる渓谷のなかを走り抜けます。
神秘の床もみじ、世界のアート、錦に染まる渓谷など、芸術の秋にふさわしい旅をたっぷりと満喫しましょう。
約4,000本もの木々が染めあげる香嵐渓など、東海地方の見どころを1度にめぐる3日間。移動そのものが楽しみになるラグジュアリーなMPCならではの、ゆったりとしたロングドライブの旅はいかがでしょう。
東海随一の紅葉名所である愛知県の香嵐渓では、渓谷のほぼ中央に位置する飯盛山が豪華絢爛な秋色に染まり、麓を流れる巴川にその姿が映し出されます。朱色の待月橋との共演は、まるで絵画のような美しさです。
三重県では、イルミネーションで知られる「なばなの里」へ。鏡池に映し出された紅葉の艶めきは格別です。さらに、大正時代の山林王が建てた邸宅「六華苑」も訪ねます。紅葉が彩る池泉回遊式庭園、ジョサイア・コンドルが設計したモダンな洋館など、見どころ満載の敷地内を散策しましょう。
そして、とびきり贅沢な旅のエッセンスとして、「日本庭園 有楽苑」へ。ここには、国宝茶席3名席の1つである「如庵」が佇みます。織田信長の実弟であり、大茶匠である織田有楽斎が建てた茶室を移築したもので、大変貴重な遺構です。今回は当ツアーのお客さまだけで特別見学し、深まる秋を感じながら抹茶を味わう、心安らかなひと時をお過ごしいただきます。
東海地方をめぐるこの旅では、香嵐渓に加えて静岡の紅葉名所にも足を延ばす、もう1つのコースもご用意しました。遠江国一宮小國神社では、境内を約1,000本ものもみじが彩ります。癒しの斎庭(ゆにわ)と称される広大なご神域が錦に染まる景観のなか、心休まるひと時をお過ごしください。
そのあとは、開業100周年を迎えた大井川鐵道のSL乗車体験も。汽笛を響かせながら橋梁を走る迫力満点の姿を道の駅・川根温泉で観賞してから、その車両に乗って秋景色を味わうという楽しみが待っています。
歴史ある古民家を移築し、銘木をふんだんに使って建てられた「葛城北の丸」での宿泊も、思い出深いひと時となることでしょう。伝統美を随所に感じられる滞在を、ぜひご堪能ください。
色とりどりに染まる木々に抱かれ、岩肌に躍る水しぶき。高さ約120メートル、幅約73メートルの迫力を誇る名瀑が、彩り豊かな紅葉絵巻の世界へと誘います。
茨城県と栃木県を訪ねるこのコースでは、国の名勝に指定されている袋田の滝と紅葉の共演を楽しみ、太平洋を望む客室での滞在も。秋の清々しい空気のもと、開放感あふれるダイナミックな自然に出あえる旅です。
袋田の滝には2つの観瀑台があり、正面からは轟音を立てながら流れ落ちる姿を、上部からは全景を楽しむことができます。錦のような渓谷と、その間を走る純白の瀑布とのコントラストは、息を呑むような美しさです。
2つの大吊橋で、雄大な自然を感じられる体験も盛り込みました。それぞれに国内有数の長さを誇る、奥久慈の竜神大吊橋と、那須塩原のもみじ谷大吊橋。360度広がる大パノラマと紅葉の絶景を、スリルあふれる空中散歩とともに満喫しましょう。
福島まで足を延ばして訪ねる山本不動尊は、約1200年前に弘法大師が開基した寺院です。紅葉の時期には石畳の参道が見事に染まり、「もみじ参道」と呼ばれる彩りのトンネルで人々を迎えてくれます。秋の醍醐味を感じながら、ゆったりとした散策のひと時をお楽しみください。
茨城県でのご宿泊は、波打ち際に佇むわずか8室の邸宅「里海邸 金波楼本邸」です。大洗海岸が保養地に指定された文明開化期、この地に創業した旅館「金波楼」を前身としており、海の風情を深く味わう保養宿の魅力を再現しています。波打ち際まで30メートルほど、潮騒が心と体をやさしく包むオーシャンフロントの客室は、しっとりと落ち着きのある設え。上質な安らぎのなかで、時を超えてよみがえる心地良い滞在をご堪能ください。
2泊目の「那須温泉 山楽」では、源泉かけ流しの温泉をお部屋の露天風呂でお楽しみいただけます。心解き放つ大自然も、癒しのひと時もたっぷりと味わっていただけるコースです。
河口湖畔の紅葉を楽しみ、富士山が一望できる国際レーシングコースをプレミアムクルーザーで走行する、秋空のもとでの爽快体験を盛り込んだ旅をご紹介します。
「河口湖もみじ回廊」は、約150メートルにわたる紅葉のトンネルが続く名所です。樹齢100年を超える巨木が梨川沿いに並び、ゆったりと覆いかぶさるように枝を伸ばしながら風景を染めあげます。どこまでも続く幻想的な道を、湖畔の風を感じながら散策してみてはいかがでしょう。
宿泊は、富士山ビューが自慢の「富士スピードウェイホテル」。のびやかな稜線を麓まで眺めることができるのも、富士山がすぐ目の前という絶好のロケーションだからこその魅力です。
翌日は「富士モータースポーツミュージアム」を訪問し、モータースポーツの歴史や人々の思いにふれていきます。19世紀末に世界初の自動車レースで優勝した車など、約40台におよぶレーシングカーの展示は圧巻です。
そしていよいよ、「富士スピードウェイ」体験走行へ。1976年に日本初のF1が開催され、数えきれないほどのドラマが生み出されてきた壮大な舞台を、大きな窓から眺めながらドライブ。バス旅ならではの醍醐味を味わえるひと時のはじまりです。
世界有数の長さを誇る約1.5キロのホームストレートを走り、レースでは何台もの車両が横並びになって進入するエキサイティングな第1コーナーを通過、急角度で下って第2コーナーへ……。レシーバーで詳しい解説を聞きながら、コースをたっぷりと3周する貴重な走行は、50年以上の時を刻むサーキットの奥深い魅力を体感させてくれることでしょう。
体験走行のあとは、隣接の「ウェルカムセンター&ルーキーレーシングガレージ」で、日常では見ることのできない現役のレース車両の整備風景を、案内付きで特別見学します。
この秋、新鮮な体験をお探しの方におすすめしたい、一味違うバス旅をどうぞ存分にお楽しみください。