その⑫ 添乗中のハプニングから心温まるエピソードまで
北東北の桜の名所を訪ねる
角館と弘前公園の桜 4日間
2021年4月催行
 
小林 弘樹 こばやし ひろき 添乗員 文=小野瀬宏子
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思わぬ桜前線の北上に、
出発前から冷や汗!

桜の見頃に、どうか間に合いますように……

今回、私にとってお花見のツアーは初添乗ということもあり、出発の1週間ほど前から念入りに開花予想を確認していました。今年は例年よりも桜前線の北上が早かったため「見頃が過ぎてしまわないか、風で花が散らないか……」と胃が痛くなる思いでした。

そんな懸念を胸に抱きつつ、ツアー1日目は角館へ。駐車場にバスが到着すると、周辺の桜はちょうど満開。その様子を見た途端、お客さまから「わ~すごい!」という声があがりました。桧木内川沿いの桜も見事に花開き、バスへ戻られたお客さまが口々に「圧巻だったね」と感想を仰っているのを目にして、私もとてもうれしく、ほっとした瞬間でもありました。

  • イメージ イメージ 青空、桜、岩木山。弘前公園でのベストショット!

2日目に訪れた小坂の康楽館では美しい桜並木がありましたが、風が強かったため早々にバスへ。その後の昼食では、少々珍しいなまこの料理などが好評でした。食後の散歩をかねて立ち寄った運動公園でも桜が満開に。お客さまから「こんなところでも桜を見られるなんて思わなかった!」と仰っていただけて、ちょっとしたサプライズ観光になりました。

3日目は旅のハイライト、弘前公園へ。前日の強風はピタッと止んで、気持ちの良い晴天。園内の桜は私たちを歓迎してくれるかのように見頃を迎えていました。ゆったりと園内を散策し、お客さまは桜の写真を撮りながら「来て良かったね」と満面の笑み。春の訪れを心から楽しまれていたのがとても印象的でした。実は今回のツアーに添乗するまで「お花見は遠くから眺めれば十分かな」と、私自身には特別な思いはなかったのですが、皆さまの笑顔を見ていると「そうか、桜は人の気持ちまでも晴れやかにしてくれるんだ」と今さらながら気付かされ、私のお花見意識も大変化。「来年以降、個人的に必ず訪れたい!」と心に誓うほど、桜の虜になりました。