今回ご案内する奄美大島は、今年7月に世界遺産に登録されたばかり。「日本にこれほど手つかずの美しい場所があったのか」と訪れる人々を魅了する話題の島です。青い空と海、白い砂浜、平均気温は15度と、2月とは思えないような温暖な気候は、まさに南の楽園。そこには心を躍動させる自然との出あいが待っています。
この時期、ぜひ体験していただきたいのは貸切船で楽しむホエールウォッチングです。繁殖と子育てのためにシベリア近海から暖かな奄美の海へやってくるザトウクジラ。専門ガイドによる生態の説明を聞きながら、最大3時間のクルーズを予定しています。堂々たるザトウクジラの姿は遠目から見ても感動を覚えるほど。時には至近距離で遭遇できることもあり、驚きの大迫力です。ホエールウォッチングの時期は1月から3月頃ですが、遭遇率80パーセント以上といわれるのが、今回のツアーで訪れる2月。この機会をどうぞお見逃しなく。
大自然を満喫できるもう1つの見どころが、国立観光公園マングローブ茶屋での貸切遊覧船クルーズです。広々した川辺で船に乗り込み、マングローブ原生林の奥へと進むにつれ川幅は狭まり、ちょっとした冒険気分に。このエリアは野鳥の宝庫でもあり、専門ガイドが奄美大島の動植物について解説してくれます。ところどころでトンネルのように生い茂ったマングローブをくぐり抜け、生命の神秘を感じることができます。
奄美の自然を余すところなく満喫していただけるよう、今回選んだ宿が奄美大島の最南端の国立公園内にある「THE SCENE」です。客室に入ると壁一面に大きく設けられた窓から、遮るものなく、大海原と、神々が住むと伝えられる加計呂麻島が望めます。陽光に輝く美しい風景は、眺めているだけで心を落ち着かせてくれるよう。ときには、ウミガメや沖合を群れになって泳ぐイルカを見られることもあるそうです。また、奄美大島と徳之島だけに生息する珍鳥、ルリカケスがホテルの庭へ訪れることもしばしば。瑠璃色の羽衣をまとった姿は、お写真に残しておくのもおすすめです。多くの天然記念物が生息するこの地では、身近なところで自然界とのつながりを体感していただけます。
そして、夜空を飾るのは満天の星。島の南部は街明かりが少ないため、星の輝きが一層まばゆく見えます。浜辺で波音を聞きながら、また奄美大島唯一の天然温泉露天風呂で疲れを癒しながらの天体観測を。心の奥からリフレッシュできる、忘れられないひと時となるでしょう。
旅の楽しみの1つであるディナーにも、この宿ならではのこだわりが。1日目の和食は地元産の食材を中心に料理人の技が光る品々をご提供。約20種が用意された黒糖焼酎から、料理に合うものをお楽しみいただけます。2日目のイタリア料理は、契約農家のオーガニック野菜を使用。ニンニクや動物性油脂は一切使用せず、上質なオリーブオイルと塩で調理し、素材のおいしさを引き出します。
「THE SCENE」という名前のとおり、旅の名場面が心に刻まれる。そんな時間をたっぷりとお楽しみください。