[ 特集② ]

想いも熱い燕三条のモノづくりと、
冬にこそ味わいたい日本海ガストロノミー

雪化粧の新潟で
ときめき体験を

企画=飯尾賢一 文=井上智之
  • イメージ イメージ 大工道具の墨坪車に端を発して創業したマルナオ

座席数わずか10席のラグジュアリーバスに身を委ねながら一路、新潟へ。関越自動車道、北陸自動車道と走りゆくほどに、車窓からの眺めは雪化粧の風情を深めていきます。

ご案内するのは、新潟で日本有数のモノづくりや地産のおいしさを体験する旅。冬だからこそ出あえる、雪国の素顔にしっとりとふれてはいかがでしょう。

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モノづくりの情熱にふれフォトフレーム製作を

ゆったり寛ぐうちに、「日本一の金物の町」といわれる燕三条に到着です。車内ではチタンの器で供されるお飲み物にひと息をつき、金属加工の装飾に彩られたレストラン「Bit」でランチを楽しみながら、この町のモノづくりの奥深さに期待は高まります。

  • イメージ イメージ 当ツアー限定で、車内の飲み物は、燕三条・SUS社製のチタンタンブラーで

燕三条のモノづくりは、信濃川のはんらんに悩まされていた農民たちの副業として江戸時代に推奨された和釘づくりに遡ります。以来、モノづくりへの一徹な想いとともに技能の研鑽を重ねてきました。ノーベル賞授賞式の晩餐会に使われるカトラリーや有名ヘアサロンで採用される理容バサミ、人気のアウトドア用品など、伝統を礎にした革新的なモノづくりの名声は国内外に轟いています。

芸術ともいえる木工品を送り出すマルナオも、そんな進取の気風に富んだモノづくり企業です。なかでも代表製品の箸は、木材と人工大理石などの異素材を熟達の象眼技術で組み合わせるとともに、先端まで八角形に整えることで口当たりの良さを究めた独創的なもの。工場見学では、一心に木を削り箸先の研磨に励む職人たちの誇りと情熱がガラス越しに伝わってきそうです。

見学後も、ときめきのひと時を。黒檀や紫檀といった銘木の端材を使って自分だけのフォトフレームづくりに挑戦です。この旅の記念写真を収めたり、インテリアとして飾ったり、かけがえのない思い出の一品になるでしょう。

  • イメージ イメージ マルナオの工場で、職人たちのモノづくりへの想いを実感
  • イメージ イメージ オリジナルのフォトフレームづくりで心躍るひと時を
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新潟のおいしさを慈しみしっとりと雪景色を愛でる

 冬ならではのおいしさを満喫する、ガストロノミー体験にも心躍ります。おすすめは、可憐な姿から命名された「越後姫」です。この大ぶりないちごは芳醇な香りとジューシーな甘みが格別ながら、果肉がやわらかいことから傷みやすく輸送が難しいため、県外への流通は生産量の約5パーセントに過ぎません。新潟市内のタカギ農場では、この地が誇るいちごづくりの想いを高橋真之助・泰道さんに伺うとともに、併設のトラットリアで「越後姫」尽くしのデザートをお楽しみいただきます。

  • イメージ イメージ 新潟県外では希少ないちご「越後姫」の甘さ、やわらかさにうっとり

「越後本ズワイ」も、お国自慢の冬の味覚です。新潟の漁村再生の一環として商標登録にこぎつけたこのブランド蟹は、身の詰まり具合の目安となる独自の「身入り指数」をはじめ、800グラム以上のオス蟹であることや出荷時まで生きていることなど、厳しい選定基準をクリアした逸品です。その豊饒な味わいを、白雪に包まれた温泉旅館「著莪の里ゆめや」でゆったりとどうぞ。

新発田の町に佇む「鮨 登喜和」では、日本海の幸を素材にした職人技をご堪能ください。2代目と3代目が親子で切り盛りする新潟の名店で、波荒い冬の海においしさを磨かれたノドグロ、ブリ、南蛮エビ(甘エビ)などに舌鼓。心満たされながらお店を出ると、牡丹雪が深々と舞っているかもしれません。

  • イメージ 「鮨 登喜和」では、冬の日本海の幸をじっくりと味わう
  • イメージ 源泉かけ流しの温泉旅館で新潟自慢の「越後本ズワイ」を