大型バスに革張りのリクライニングシートが10席のみというゆとりの車内空間と、眺望の良い大きな窓がラグジュアリーな旅へと誘う「三越伊勢丹プレミアムクルーザー」。今回ご紹介するのは、この開放感いっぱいの贅沢なバスで西日本をめぐる旅。普段は東日本エリアを中心に運行されているので、風薫る季節の西日本を優雅に観光する貴重なチャンスです。ツアーは全部で5コース。そのすべてに、東京駅発着の新幹線グリーン車を利用するプランと、西日本の方がご参加しやすい現地発着プランをご用意しています。
最初にご案内するのは、「瀬戸内しまなみ海道」、「瀬戸大橋」、「明石海峡大橋~大鳴門橋」という、本州と四国を結ぶ3つのルートをドライブする4日間の旅。なかでも、瀬戸内海に浮かんだ美しい島々を7つの橋で結ぶ瀬戸内しまなみ海道は、何度通っても飽きることのない、目の覚めるようなパノラマが広がります。特に、車高が高く、連続した大きな窓を持つプレミアムクルーザーからの眺めは圧巻。眩い多島海のダイナミックな風景が車内を満たします。
そんな瀬戸内しまなみ海道最大の見どころの1つが、愛媛県今治市と大島の間の来島海峡に架かる三連吊橋「来島海峡大橋」です。この橋桁の高さは海面から約70メートル。バスの高い窓から見下ろす景観は、まさに目が眩むほどの大迫力です。この旅では、個性豊かな島々に立ち寄りながら、東山魁夷や平山郁夫といった瀬戸内にゆかりある画壇の巨匠たちの作品を展示した美術館へも訪れます。
次にご紹介するのは、瀬戸内しまなみ海道ドライブと、世界最大級といわれる鳴門のうずしおをご覧いただく3日間の旅。まずは、プレミアムクルーザーで、来島海峡大橋と瀬戸内海の多島美を一望できる「来島海峡サービスエリア」へ。絵画のような情景にひとしきり浸った後、道後温泉の日本情緒あふれる宿にお泊まりいただきます。海道ドライブと並ぶ、この旅のハイライトである鳴門のうずしお見学は、ひときわ大きな渦が期待できる大潮の日。うずしお観潮船から、迫力満点の大海原のドラマを目の前で満喫いただきます。
また、2泊目に泊まる「ホテルリッジ」は、源泉かけ流しの湯も楽しめる、全10室のプライベートリゾート。鳴門海峡が眼下に広がる緑豊かな大自然に包まれて、心やすらぐ静寂のひと時をお過ごしいただけます。
プレミアムクルーザーで西日本をめぐる今回の旅では、関西の名刹に咲く花を楽しむ3つのツアーもご用意しています。
その1つが、平安時代を代表する浄土庭園が麗しい「平等院」と、仏教美術の宝庫として知られる「室生寺」を訪れる3日間の旅。平等院では、観音堂横の藤棚に枝垂れ咲く、樹齢約280年ともいわれる約一万房の藤の花をご覧いただけます。その紫のカーテンと、向こうに佇む朱色の鳳凰堂との共演は、雅な趣あふれるシーンといっていいでしょう。一方、室生寺を彩るのはシャクナゲ。自然石の石段が続く鎧坂から五重塔にかけて、約3,000株のピンクの花々が楽しめます。そのほか、三重の食の名店にご案内するのもこの旅ならでは。1日目は、桑名の蛤料理の老舗で会席料理を、2日目には、創業140余年の松阪牛専門店で寿き焼を、それぞれ昼食にお召しあがりいただきます。
季節の花が楽しめる2つ目の旅は、兵庫県丹波市の古刹「白毫寺(びゃくごうじ)」へ。705(慶雲2)年に開基されたといわれるこの寺で、息を呑むほどの優艶さを湛えるのが「九尺藤」と呼ばれる花穂の長い藤。全長約120メートル、幅約9メートルの藤棚から鮮やかな紫の花房が無数に降り注ぎます。また、日本三景の1つである天橋立へもプレミアムクルーザーで。「天橋立傘松公園」では、天橋立が昇り龍のように見える「昇龍観」と呼ばれる風景や、天地が逆転したかのような「股のぞき」の景色をお楽しみください。
名刹の花を愛でる3つ目の旅で訪れるのは、“あじさい寺”として知られる奈良県の「矢田寺(やたでら)」。約2万5,000平方メートルの境内の至るところで、約60種類・1万株のあじさいが見頃を迎えます。また、「天空の聖地」といわれる高野山の見どころをガイド付きでめぐるのもこの旅の醍醐味。高野山の二大聖地とされる「壇上伽藍」と「奥之院」、高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」などを訪れ、弘法大師による真言密教の世界に浸ります。3日間の旅の1泊目の宿は、金剛峯寺に隣接し、門前に壇上伽藍が広がる宿坊「總持院」。美しい庭園、滋味豊かな精進料理、老舗旅館を思わせる居心地の良い客室をご堪能ください。