[ クルーズ特集 ]

夏を彩る大輪の花火を
日本初航海の客船で

寄港地での観光列車も楽しみ
「MSCベリッシマ」の日本周遊クルーズ

企画=寺澤欣吾/阿部遥奈 文=島川渚
  • イメージ イメージ (上)東海屈指の熊野大花火大会を、船上から快適に楽しむ (下)多彩な施設も魅力の客船
    MSCベリッシマ
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船上からゆったりと 鑑賞する「熊野大花火大会」

空に花開いた後、跡形もなく消えてしまう一瞬の美に心を動かされる花火。この夏、大輪の花火を本格的に楽しみたい方のために、日本有数の花火大会と、日本初就航の客船「MSCベリッシマ」の日本周遊を組み合わせた2つのクルーズコースをご紹介します。1つ目は「熊野大花火大会」、2つ目は「大曲の花火」を鑑賞します。

まず、1つ目のコースでは、熊野大花火大会を洋上から堪能します。熊野の花火は300余年前から行われ、お盆の初精霊供養に簡単な花火を打ち上げ、その花火の火の粉で灯籠焼きを行ったのがはじまりといわれます。熊野灘に広がる七里御浜や、国の名勝に指定されている鬼ヶ城を舞台に、約1万発が打ち上げられます。色とりどりの花火は海面にも映って、美しさが一層際立つことでしょう。船上なら混雑しない場所でゆっくりと花火を鑑賞でき、花火後はすぐ客室や船内で寛げるのもうれしいポイントです。

コースは横浜発着で、熊野、鹿児島、釜山、境港、金沢、函館と9泊10日で日本を周遊します。寄港地では、観光列車の楽しみもご用意しています。金沢では座席数が少なく予約が取りにくい、加賀の和と美を味わえる人気列車「花嫁のれん」にご乗車いただけます。輪島塗や加賀友禅をイメージした外観に、金沢らしい金箔や伝統工芸品が飾られた美しい車内。名旅館・加賀屋監修のアテンダントのおもてなしや、有名パティシエのスイーツも楽しめます。

また、境港からの観光では、日本庭園が美しく、横山大観の作品が豊富な足立美術館や、境港出身の漫画家、『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる水木しげるの記念館を訪れます。このコースは徒歩での観光を少なくした「ゆったり度2」の設定で、体にやさしい旅ができます。

  • イメージ 加賀の和と美を味わえる列車「花嫁のれん」
  • イメージ 美しい日本庭園が人気の足立美術館
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施設も食事も充実した 最新鋭客船の実力

今回の客船MSCベリッシマは、およそ17万トンと大型で、船内設備の優れた2019年就航の最新客船。日本から乗船できる外国客船のなかでは特に注目したい客船です。この船は通路に長さ約80メートルもある巨大なLEDドームがあるなど、船内空間がとても華やかです。地中海料理を味わえるメインダイニングを含め、世界各国の料理を味わえる12カ所のレストランも。一流のエンターテイナーが繰り広げる本格的なショーを鑑賞できるラウンジも好評です。

  • イメージ イメージ イタリアの街を歩いているような雰囲気のアトリウム

大型船にいながらプライベート感のある船旅を楽しみたい方には、95室限定のMSCヨットクラブの客室がおすすめです。「船のなかの特別な船」をコンセプトとした専用スペースなどでお寛ぎいただけるほか、食事はワンランク上の専用レストランでお召しあがりいただけます。眺めのいい専用展望ラウンジ「トップセイルラウンジ」で、入出港の風景や、朝夕に大海原の景色を楽しむのも贅沢なひと時。ヨットクラブはお飲み物(一部銘柄を除く)が無料、バトラーサービスや、スパ施設をお使いいただけるなど、利便性が高い客室クラスです。

  • イメージ 特典が多く、より快適に旅ができるMSCヨットクラブの客室
  • イメージ ゆったりと食事が楽しめるヨットクラブ専用レストラン
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日本三大花火の1つ、「大曲の花火」を間近で

2つ目のコースでは、100年以上の歴史があり、日本三大花火の1つといわれる全国花火競技大会「大曲の花火」へ。技術や実績を認められた一流の花火師たちが、腕を競います。人気がある花火大会なので、船旅と組み合わせたコースは貴重な機会です。

  • イメージ イメージ 花火師たちが腕を競う、全国花火競技大会でもある「大曲の花火」

下船後は、新幹線またはバスで花火会場に移動。観覧席で正面から花火を間近に見ることができます。会場の対岸には福伝山などがあり、山々に反響する花火の音がさらに迫力が増します。フィナーレの速射連発や一斉に上がる花火は圧巻です。

クルーズは横浜発着で、秋田、新潟、富山、釜山、鹿児島に寄港しながら日本を周遊する9泊10日の旅です。

寄港地の目玉の1つは、富山の自然の美しさを満喫する列車「一万三千尺物語」の特別貸切乗車です。標高3,000メートル級の山々が連なる立山連峰と富山湾、その高低差のある独特の地形を列車旅で堪能。“天然のいけす”と呼ばれる富山湾の恵みと、里山の恵みを盛り込んだ四季の味もお楽しみいただけます。

  • イメージ イメージ 富山の自然を満喫できる観光列車「一万三千尺物語」

また、新潟では「日本のミケランジェロ」といわれる彫刻家・石川雲蝶の作品鑑賞が見どころです。雲蝶の作品が残る永林寺や西福寺開山堂を訪れます。

花火大会やその土地ならではの観光列車の旅などを多彩に組み合わせた、日本らしい夏を味わえるクルーズ。夜空に咲く花火とともに、夏の思い出を描きませんか。

  • イメージ イメージ 彫刻家・石川雲蝶の作品鑑賞ができる永林寺