[ セレナーデ時間 ]
リバークルーズで楽しむ歴史、芸術、自然、美食、寛ぎ……
秋のセレナーデ号の船旅
皆さまの思いも乗せて、再始動!
企画=南家知文/寺澤欣吾/阿部遥奈
文=小野瀬宏子
ゆっくりと流れゆく、秋色に染まった河畔の風景。中世のような雰囲気や伝統的な家並みが魅力の街々。ヨーロッパならではの文化や芸術を体感し、旬の食材とのおいしい出あいも。船上で、寄港地で、思いのままにゆったりとリバークルーズの舞台には、心躍る時間があふれています。この春、セレナーデ号は大変残念ながら、出航の夢をかなえることができませんでしたが秋のコース催行に向けて、気持ちを新たに着々と準備を進めています。今までの船旅の心地良さや楽しさはそのままに、お客さまの安心と快適さを守る対策も徹底。久しぶりのセレナーデ号を存分に楽しみたい!そんな思いを満たす彩り豊かな船旅が、あなたを待っています。
壮麗な見どころが感動を呼ぶ
秋限定のコース
〈ドナウ河をめぐる船旅〉
4カ国を横断 多彩な観光が充実
ドナウ河はヨーロッパで2番目に長い大河で、古くから重要な交通路として利用されてきました。リバークルーズの醍醐味を凝縮したこのコースではドイツ、オーストリア、スロバキア、ハンガリーの4カ国を訪れ、見どころもさまざまです。ドナウ、イン、イルツの3つの河の合流点にある街では心を満たす音楽を。パッサウ大聖堂でパイプオルガンコンサートをお楽しみいただきます。清らかで神聖な響きは、忘れられない体験になるでしょう。
リバークルーズのハイライトの1つであるバッハウ渓谷は見ごたえたっぷり。時期が合えばドナウ河沿いのぶどう畑や山々が赤や黄色に染まりはじめ、この季節だけの彩り豊かな風景を披露してくれます。古城や修道院がそびえ立ち、サンデッキから望む趣深い景色は見飽きることがありません。
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風景画のように美しい色に染まったバッハウ渓谷
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ハプスブルク家の栄華を今に伝えるシェーンブルン宮殿
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「ハンガリー音楽の家」は日本人建築家によるデザイン
さらに、花の都ウィーンでは、華やかな見どころへご案内いたします。シェーンブルン宮殿はハプスブルク家の夏の離宮として建設されました。豪華絢爛な内部の装飾が一族の栄華を今に伝えるよう。また、ウィーンを代表する歴史あるカフェで優雅なひと時を過ごすのも街歩きの楽しみです。
セレナーデ号の船旅では、寄港地での観光をお客さまのご希望や体調に合わせて「しっかり観光」「ゆったり観光」から選択可能。たとえば、ツアーの中盤ではお疲れが残らないよう「ゆったり観光」でのんびりと。気になる見どころは「しっかり観光」で充実の1日をご満喫いただけます。
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日本のお客さま向けに考えられた
自社建造船「セレナーデ号」
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(左)浴槽 (右)シャワーブース
ヨーロッパリバークルーズを楽しむお客さまを日本流のおもてなしでお迎えしたい。そんな思いから誕生したセレナーデ号は、客室のつくりにもこだわりが込められています。大きな特徴の1つが全客室に浴槽を備えていること。日数が長いクルーズでも、ゆっくりとお湯につかり、旅のお疲れを癒していただけます。お好みの入浴剤を持参され、バスタイムを楽しむお客さまもいらっしゃいます。
ベッドやクローゼットなどは、日本のお客さまが使いやすい高さで設置。海外では珍しい温水洗浄トイレも備え、船での滞在をより快適にしています。
ブダペストの夜景が船旅の煌めく思い出に
カラフルな屋根が特徴的なマーチャーシュ教会、白亜の塔が立つ漁夫の砦、荘厳な雰囲気漂う聖イシュトバーン大聖堂など、ブダペストもまた見どころ豊富。街並みの美しさから“ドナウの真珠”と称されるのも納得です。
ご注目いただきたいのは歴史ある建物だけではありません。現在、ブダペストでは「リゲット(公園)・ブダペスト・プロジェクト」が実施され、公園設備、博物館、美術館などの改修や新設など、街の開発が盛んに行われています。その1つが今年、完成した「ハンガリー音楽の家」です。ユニークな外観が目を引く音楽ホールの設計を手掛けたのは、日本人の建築家・藤本壮介さん。自然のなかにいるような感覚を体験してほしい、という思いが込められているそうです。ご希望のお客さまは、自由時間に見学にご案内いたします。
昼間の観光も見ごたえたっぷりですが、この地では夜にも必見の楽しみが。17年もの年月をかけ建設されたゴシック・リバイバル様式の国会議事堂は宮殿と見まがうほどの優雅さ。その魅力をいっそう際立たせるのが、ライトアップされた風景です。柔らかな黄金色の灯に照らされた建物や橋が闇に浮かびあがり、昼間とはまったく違う表情に。河沿いに立つ国会議事堂は、船から見る景色がまた格別。まさに、目も心も一瞬で魅了されるような幻想的な情景です。「これを観たくて参加しました!」というリピーターのお客さまもいらっしゃるほど。1日のフィナーレを煌びやかに飾るひと時が待っています。
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黄金色に輝くブダペストの国会議事堂
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船内イベントは2回に分けて
お食事も十分な間隔で
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通常よりも少ない上限の乗客数を予定。それにより、船内レストランでのお席の間隔にゆとりも。船内イベントは開催時間をなるべく2回に分けて、ゆったりとお楽しみいただけます。
秋のセレナーデ号の船旅 皆さまの思いも乗せて、再始動!
中世のロマンあふれる
個性豊かな街めぐり
〈ライン河・マイン河をめぐる船旅〉
街を知るほど広がる、船旅の楽しさ
マイン河流域にはドイツの歴史に深く関わる街が、かつての面影とともに残されています。昔に思いを馳せながら、古都、レーゲンスブルクへ。旧市街にある石橋「シュタイナーネブリュッケ」はドイツ最古のアーチ型石橋といわれ、十字軍もここを渡り、遠征に向かったと伝えられています。橋の近くには、世界最古といわれるソーセージ専門店もあるので、みやげばなしに味わってみるのも楽しいでしょう。
また、バンベルクは第2次世界大戦の戦禍を免れ、旧市街の建物は中世そのもの。街の歴史として興味深いのが、住む人の役割ごとに区分けされていたという点です。聖職者は丘の上、一般市民はレグニッツ河を挟んだ下町に、プチ・ベニス地区には主に漁師が住んでいたそうです。このことを象徴するのが、河の中間に立つ旧市庁舎。聖職者が宗教区に市庁舎を建設することに反対したため、人工の中州がつくられ、市庁舎が完成したとか。現在は壁に描かれた美しいフレスコ画が人々の目を楽しませています。
城壁に囲まれたローテンブルクは“中世の宝石箱”とも呼ばれ、色とりどりの木組みの家が立ち並びます。見どころの1つ、プレーンライン(ドイツ語で「小さな所」の意味)は、ガイドブックや絵ハガキにもよく登場する小さな広場です。おとぎ話の世界に入り込んだようで、歩いているだけでワクワクしてきます。このほかにも、ヴュルツブルク、ミルテンベルクなどでも街の魅力にふれる時間もたっぷりとお過ごしください。また、水位の高低差を調整する閘門(こうもん)通過もマイン河クルーズならではの楽しみです。
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この季節のマイン河畔には、しっとりとした情景が広がる(写真はヴェルツブルクのマリエンベルク要塞)
秋のライン古城渓谷をゆったりと航行
目を奪われるような風景が広がる、ライン古城渓谷クルーズ。悠々とした大河の流れに乗って、両岸に続く色づいた渓谷を眺めていると時の流れさえ、ゆっくりと進むよう。次々と現れる古城の姿はライン河が交易の重要な役割を担っていたことを語り、船上の旅人を古き時代へと誘ってくれます。
歴史と自然との見事な共演を思いきり体感するには、解放感あふれるサンデッキからご覧いただくことがおすすめ。写真撮影やスケッチ、ただのんびりと眺める…… それぞれの楽しみ方で、ゆったりと秋のリバークルーズをご堪能いただけます。
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マイン河クルーズの見どころでもある閘門通過
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ローテンブルクの写真映えスポット「プレーンライン」
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バンベルクの中心部にはレグニッツ河が流れ“水の都”と呼ばれる
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7つの空調換気システム完備
客室の窓は開閉可能
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船内で長く過ごすのに換気がちょっと心配…… という方も、どうぞご安心ください。船内の各エリアは、空調換気システムで新鮮な空気をしっかりと取り込めるようになっています。
また、2階と3階の客室は窓の開閉が可能です。お部屋で寛ぎながら大きな窓を開けて、外の空気を深呼吸してリフレッシュできます。
秋のセレナーデ号の船旅 皆さまの思いも乗せて、再始動!
秋色に染まる河沿いの風景に
心をゆだねて
〈ライン河・モーゼル河をめぐる船旅〉
小さな街々にも 新鮮な魅力がたっぷり
陸路では訪れにくい場所にある小さな街へも、セレナーデ号なら大丈夫。そんな醍醐味を体験できるのが、こちらのコースです。まずは、ライン河沿いのバーゼルから乗船し、アルザス地方へ。ドイツ風の木組みの家がかわいらしいコルマール、のどかなリクヴィールなど、旅情あふれる街めぐりをお楽しみください。
続いて向かうのはストラスブール。ノートルダム大聖堂や独特な家並みのプチ・フランス地区などをご案内いたします。徒歩での観光も十分に楽しめる街ですが、なるべく歩きたくないというお客さまには、ゆったり観光での運河クルーズはいかがでしょう。いつもとは違った目線で景色を眺めてみると、意外な発見があるかもしれません。
ドイツに入ると、まずは午前中にリューデスハイム観光へご案内いたします。この地はワインの産地として知られ、酒場が連なる「つぐみ横丁」はとても賑やか。名産のラインガウワインをお土産に購入してみるのも良いでしょう。午後は、待望のライン河古城渓谷クルーズへ。雄大な風景と、凛とした品格を漂わせる古城とのコラボレーションをご堪能ください。
のどかな風景に 心洗われるひと時を
ライン河からモーゼル河へ入ると、河幅がぐんと狭くなり、岸辺のぶどう畑も目の前に広がります。河面に映し出される木々の美しい色合いは、船旅でこそ出あえる景色。岸辺の家々をのんびりと眺めていると、穏やかな暮らしぶりまで伝わってくるようです。船上から一期一会の風景と出あう。こうした時間こそが、セレナーデ号の贅沢な楽しみ方といえます。
モーゼル河流域で旅人を迎えてくれるのが、魅力あふれる小さな街々です。コッヘムやベルンカステル・クースなど、独特な雰囲気を味わいながらの散策は、どれも忘れられない思い出に。
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モーゼル河沿いに広がる黄葉をセレナーデ号から眺めて
旅の最終地、ケルンでは大聖堂など数々の見どころを見学。この秋のコースでは「ゆったり観光」でドラッヘンフェルス展望台にもご案内いたします。ドイツ最古の登山鉄道で展望台へ。どこか懐かしさを感じる小さな鉄道は乗っているだけで童心に帰ったような気分に。展望台からライン河の流れを眺めていると、次の船旅に夢を膨らませたくなるでしょう。
秋の深まりとともに、多様な楽しみに彩られるヨーロッパのリバークルーズ。心も満たす船旅へぜひ出かけてみませんか。また、セレナーデ号の乗船前後に観光地を訪れるコースについてはスカイニュース6月号でご紹介いたします。どうぞご期待ください。
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河幅が狭くなり両岸がぐっと迫るモーゼル河
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ストラスブールでは運河クルーズも
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観光客や地元の人々で賑わうリューデスハイムのワイン居酒屋(2019年撮影)
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日本人のお客さまに配慮した
分量や味付け。時には和食も
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セレナーデ号での楽しみとしてお食事を挙げられるお客さまも多くいらっしゃいます。季節の食材を使った特別なディナーコースや郷土料理、うどんといった親しみある和食など、旅行中に飽きないようバリエーション豊富に。朝食のビュッフェでは和食、洋食ともにご用意。また、食べやすい分量や味付けになるよう、駐在員が細かくチェックしています。
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駐在員・添乗員は当社の社員
バス移動はお1人さま2席利用
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セレナーデ号の旅でお客さまをご案内するのは当社の添乗員です。いつでもお気軽にお声がけください。船内で何かお困りの場合は、当社社員の駐在員が対応いたします。
寄港地観光でバスを利用する際は、お1人さま2席が基本。移動時間もゆったりとお過ごしいただけます。
体力に自信がない方も安心の
「ゆったり度3」のコースも
先にご紹介した「ゆったり観光」よりもさらに徒歩を減らし、お疲れが残らないような方法でご案内する「ゆったり度3」の旅。たとえば、寄港地では一般的には歩いて見学するところもミニトレインや小回りの利くタクシーに乗り、楽々と街めぐり。また、見学場所を絞ることで、主要な見どころをのんびりと満喫していただけます。観光もゆっくりしたペースで進むので、あわてることなく、気分の負担も軽く。基本の3コースすべてに体に無理のない安心の「ゆったり度3」の旅を設定いたしました。
※セレナーデ号で航く「クリスマスクルーズ」
「ニューイヤークルーズ」については、2022年7月にご紹介予定!