[ 名古屋発着の旅 ]

名古屋から皆さまにお届けする旅

同行添乗員・寺澤欣吾がレポート

秋の信州に
童謡と唱歌を訪ねて

企画=伊藤宏美 文=大友園子
  • イメージ イメージ 唱歌「故郷(ふるさと)」に登場する「かの山」を見ながら合唱も
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「絵本美術館」で童話にふれ いわさきちひろの世界に浸る

昨年秋、童謡のふるさとをめぐりながら、歌が生まれた土地の魅力や食も楽しむ2泊3日の旅に添乗しました。童謡に精通する山田真治先生(日本唱歌童謡教育学会発起人・松本短大教授)が同行、童謡に関するお話や歌の伴奏などもしていただきました。

10月31日、松本に到着。まずは、自然豊かな森のなかに佇む「絵本美術館 森のおうち」へ。ここは、児童文学をこよなく愛するスタッフによって運営される美術館です。一巡した後、朗読会メンバーの語りで、宮沢賢治の童話『ざしきぼっこのはなし』を聞きました。童話の世界を体験されたお客さまからは「童心に戻ったようで懐かしかった」などのお声も。昼食は併設のカフェで、その名も「雨ニモマケズとまとごはん」をいただきました。

  • イメージ 童話や絵本の原画なども展示される 「絵本美術館 森のおうち」
  • イメージ 「てるてる坊主の館」での合唱では 練習の成果を発揮しました
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続いて「安曇野ちひろ美術館」を見学。安曇野は、童謡の挿絵などで有名な絵本画家・いわさきちひろの両親が暮らした土地です。ちひろは折りにふれてこの地を訪れ、いくつものスケッチを残しました。原画など作品を鑑賞して屋外へ出ると、そこは、広々としたトットちゃん広場。黒柳徹子著『窓ぎわのトットちゃん』の舞台となったトモエ学園の電車の教室が再現された物語の世界がありました。

この日、最後に訪れたのは浅原六郎文学記念館「てるてる坊主の館」。誰もが知っている童謡「てるてる坊主」は、浅原六郎が作詞、中山晋平が曲を付けています。移動時間を利用して練習した「てるてる坊主」の歌を皆さんで合唱。山田先生が奏でるオルガンの音色と歌声が調和した楽しい時間が流れました。

  • イメージ イメージ ドライブの道すがら、 山田先生の伴奏で童謡を歌う
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ハーモニカ列車で上田へ 地元合唱団との交流も

2日目は、別所温泉駅から上田駅まで上田電鉄ハーモニカ列車に乗車。3代目ハーモニカ駅長の柞山恵子さんが奏でるノスタルジックな音色に合わせて、思い思いに童謡を口ずさむ、心和む列車の旅を満喫しました。

  • イメージ イメージ 3代目ハーモニカ駅長柞山恵子さん。 優しく響く音色に和みました

昼食はうたごえ喫茶「はなや」で、地元松代の特産杏子を使ったおこわなどの特製御膳を味わい、その後、地元の「光の種まく合唱団」の皆さんと交流のひと時。最後は童謡の大合唱と盛り上がりました。元気な歌声が響くなか、誰もが知る童謡の持つ「力」を改めて実感させられました。

最後は中山晋平記念館を訪れ作曲家の足跡を辿り、ノスタルジックな風情が印象的な湯田中渋温泉の「渋ホテル」へ。ホテルのご主人こだわりの昔懐かしい教室を再現したラウンジが印象的でした。

翌朝、紅葉した木々を眺めながら、ラウンジで歌の練習をして出発。高野辰之記念館へ向かいました。高野は、童謡「故郷(ふるさと)」などで知られる作詞家。「故郷」は、高野が少年時代を懐かしんでつくったものです。歌詞にある「うさぎ追いし かの山」は、訪れた日ちょうど色づきはじめた頃でした。詩人が遊んだ山々を眺めながら「故郷」を合唱したことは一番の思い出です。その後、童謡の歌詞ゆかりのお寺などをめぐり帰路に着きました。

  • イメージ 懐かしい机と椅子が並ぶ 渋ホテルのロビーで合唱
  • イメージ 高野辰之記念館近く、 「朧月夜」の舞台となった真宝寺
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この秋の童謡旅では 地元小学生との合唱交流も

懐かしいメロディーを聞けば、思わず口ずさみたくなるもの。昨年の旅には名古屋だけでなく、東北、東京、関西のお客さまにもご参加いただきました。また、このツアーはユニークな企画として中日新聞にも紹介され、改めて音楽と旅のすばらしさに感動しました。

今年の童謡の故郷をめぐる旅では、地元の中野市立豊田小学校の児童と高野辰之が通った小学校跡地にて、合唱交流会も予定しています。この秋は、懐かしい童謡を口ずさみつつ、歌の情景にふれる信州の旅へ、ぜひお出かけください。

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現地合流・解散のプランもございますので、
全国各地からご参加いただけます。