[ 海外特集④ ]

中南米5カ国をめぐり、
カリブ海から太平洋へ

人類の叡智
「新パナマ運河」を完全通航

企画=寺澤欣吾 文=島川渚
  • イメージ イメージ 熱帯の緑豊かな新パナマ運河を航行する客船エメラルド・プリンセス
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水のエレベーターを上下するような運河クルーズ体験を楽しむ

世界三大運河の1つであるパナマ運河は、北米大陸と南米大陸のつなぎ目にあたるパナマ共和国の真ん中を通り、太平洋と大西洋を結んでいます。1881年、フランス人のレセップスが建設に着手し、1914年に完成しました。その後、約 1 0 0 年 の時を超えた2016年、通航量の増加や船舶の大型化を受けて、拡張した新パナマ運河が完成。船の面積を基準にすれば約2倍の大きさの船舶の通過が可能になりました。新パナマ運河を通過できる船のサイズは、旧パナマ運河の「パナマックス・サイズ」から、新パナマ運河では「ニュー・パナマックス」と名前を変えて呼ばれ、長さ366メートル、幅49メートルの船舶まで通航できます。

この「新パナマ運河」を訪れる船旅が、2023年1月に出発予定です。北米マイアミから乗船、パナマ運河を経てロサンゼルスで下船するクルーズの日数は16日間。パナマ運河を途中で引き返すクルーズが主流となるなか、当社では大西洋・カリブ海から太平洋へ完全に通過する船旅を選びました。客船はエメラルド・プリンセスで、通過できる客船が大型化したことにより、より充実した船内施設を楽しめるパナマ運河の船旅ができるようになりました。明るいスタッフたちがサービスする居心地の良い船内で、ゆったりとお過ごしいただけます。

  • イメージ 客船が運河をギリギリに通過する風景はスリルいっぱい
  • イメージ 閘門の通過を船上から楽しむパナマ運河クルーズ

新パナマ運河では、朝から夕方までじっくり約12時間かけて通航して行きます。一番の見どころは、船舶を昇降させる装置である閘門(こうもん)を通航する風景。閘門で仕切ったドックに注水・排水して水面の高さを調節することで、船を昇降させます。船は閘門を通って海抜26メートルの人造湖ガトゥン湖まで上昇し、ペドロミゲル閘門、ミラフローレス閘門などを通過し、太平洋へと辿り着きます。水のエレベーターを上下していく感覚に、人類の叡智を感じることでしょう。広い船内は展望スペースも豊富なので、お好みの場所で壮大な通航のパノラマをご堪能ください。

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南米5カ国の個性豊かな自然、街、食などを堪能

当社でご案内するクルーズでは、コロンビア、パナマ、コスタリカ、ニカラグア、メキシコと中南米5カ国を一度にめぐることができるのも醍醐味。運河通過後に寄港するパナマシティでは、ミラフローレス閘門を訪れ、新パナマ運河を通過する船を違う視点から見学できます。

  • イメージ イメージ 運河通航後は首都パナマシティにも寄港(パナマ)

次のコスタリカはエコツーリズムが盛んで、小さな国土に地球上の生物の約5%が集まっているといわれています。プンタレナス港を拠点に、野鳥の宝庫でもあるタルコレス河のボートクルーズへ。色鮮やかなコンゴウインコやサギなどの野鳥、クロコダイルを探しながら、熱帯の冒険気分を楽しみましょう。

  • イメージ イメージ タルコレス河に生息するコンゴウインコ(コスタリカ)

続くニカラグアは、世界で10番目に大きな淡水湖ニカラグア湖やサンペドロ教会などを訪れます。メキシコの寄港地の1つ、プエルト・バジャルタは、欧米人にも人気の洗練されたリゾート。情緒あふれる旧市街を歩いたり、民芸品市場でメキシコらしい雑貨を探したりするのもおすすめです。

  • イメージ ニカラグア湖とコンセプシオン山(ニカラグア)
  • イメージ 洗練された人気リゾート、プエルト・バジャルタ(メキシコ)

旅の間、寄港地の昼食では中南米らしい食も楽しみです。スペイン料理にルーツを持つコロンビア料理、野菜や果物を使ったコスタリカ料理、本場のメキシコ料理など、個性豊かな料理の違いを楽しんでいただく貴重な機会です。また、コスタリカやニカラグアは通好みのコーヒーの産地でもあります。ぜひ中南米のコーヒーも味わってみてはいかがでしょうか。

  • イメージ イメージ 南米のスペイン領として栄えたカルタヘナ(コロンビア)