[ 海外特集① ]

遊覧飛行で大自然が織り成す景観のなかへ、いざ!

眼下に迫る褐色の大スクリーン
彼方へ続く壮大な色彩の大パノラマ

ドラマティックな北中米の旅

企画=木村聡/江頭啓太郎 文=大友園子
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見果てぬ地平線まではるかに続く大峡谷、褐色の大地に立ち尽くす巨大な岩のオブジェ。そして、カリビアンブルーの海にくっきりと描かれた神秘の大ホールや自然が織り成す不思議なほど鮮やかなピンクの湖。壮大な北中米のドラマティチックな絶景を存分に楽しむ旅をご紹介します。

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移動を兼ねた遊覧飛行でグランドキャニオンを満喫

アメリカ西部の大きな魅力はグランドキャニオンや、かつて映画で見た西部劇の舞台モニュメントバレー、巨大な人造湖レイクパウエルなどの壮大な自然といっても良いでしょう。しかし、あまりにも広大な地域に見どころが点在しているので、車での移動となると1日約5~7時間の長時間のドライブになることもあります。それでは、旅の思い出が「荒野のドライブ」になりかねません。移動を兼ねた遊覧飛行を利用すれば、楽に移動しつつ、地上からは見ることのできない壮大な景色を眼下に眺めることができます。

  • イメージ イメージ コロラド河をせき止めてできた人造湖レイクパウエル

スーツケースなどのお荷物はバスで目的地に運ぶため、お客さまは手荷物1つで、身軽にセスナ機に搭乗。ベルトを締めて準備が整うと、あっという間に上空へ。徐々に高度を上げていきます。まもなく映画『猿の惑星』のロケ地となったレイクパウエルが眼下に広がり、広大な湖を囲む岩壁の地層まではっきり見えます。やがて景色は奇岩ビュートがそびえる荒野に変わり、モニュメントバレーに着陸。乾いた風を感じながら西部劇舞台となった奇岩群のそびえる大地のドライブを楽しみます。

  • イメージ イメージ 台地が浸食されてできた奇岩ビュートが点在するモニュメントバレーを一望。この眺めは遊覧飛行だからこそ

再びセスナ機でグランドキャニオンへ。眼下というよりは眼前にグランドキャニオンが広がり、峡谷のなかを飛んでいるよう。まるで褐色の大スクリーンのなかに吸い込まれるような感覚です。見る角度によって印象が変わる色彩やスケールは期待以上。雄大という言葉では言い尽くせない想像を超える世界。遊覧飛行でなければ体験できない贅沢なひと時をたっぷりと堪能できます。翌日は、地上からグランドキャニオンを存分に楽しみます。刻々と色合いを変えていく壮大な夕景もまた、見飽きることがありません。

  • イメージ イメージ 刻々と印象を変えるグランドキャニオンの夕景
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特徴ある国立公園をめぐり 大地を埋める花々も

遊覧飛行以外にも、特徴ある国立公園をめぐります。大岩壁や巨大な一枚岩などに圧倒されるザイオン国立公園や、岩の尖塔群が眼前に広がるブライスキャニオン国立公園、さらには峡谷に差し込む光が神秘的な雰囲気を醸し出すアンテロープキャニオンでは自然の繊細さも感じることができます。

季節は春、乾いた大地を恵みの雨が潤すと一斉に花々が咲きはじめます。抜けるような青空の下、地平線まで続く広大な花園に出あうことができるのも、まさにこの時期だからこそ。ポピーのオレンジ色が大地を染めるアンテロープ・バレーや、色とりどりの花々がどこまでも続く丘を埋め尽くすカールスバッドなどで、咲き誇る花々の光景に圧倒されます。

  • イメージ イメージ ポピーの花に埋め尽くされるアンテロープ・バレー
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神秘のブルーホールを一望 ピンクの湖や「魔法の村」へも

中米のユカタン半島は色彩豊かな自然の宝庫です。カリブ海の小国ベリーズの沖合、約20キロ先に広がるベリーズ・バリア・リーフは、世界第2位の規模を誇るサンゴ礁。今回は遊覧飛行で、ひと際異彩を放つブルーホールを上空から満喫します。

搭乗したセスナ機はほどなく海上へ。やがて、眼下に広がるカリビアンブルーの大海原に、藍色の円形をしたブルーホールが見えてきます。これは、巨大な海底洞窟の開口部。洞窟内には海底にはできないはずの鍾乳洞があり、ここがかつて陸地だったことを物語っています。「地球の目」とも呼ばれる巨大な穴の直径は約300メートル、深さは約125メートルもあります。その色合いやスケール感は、上空から全体を一望にするからこそ実感できるもの。ベリーズシティに2連泊し、天候に左右される遊覧飛行を高確率でお楽しみいただけるよう、予備日を設けました。

  • イメージ イメージ 天井が抜け落ちて竪穴となった巨大な鍾乳洞が海中に沈んでできたベリーズのブルーホール
  • イメージ 遊覧飛行で巨大なブルーホールを眼下に一望にする
  • イメージ 青空の下、鮮やかなコントラストを見せるピンクラグーン

隣国のメキシコにも色彩豊かな自然景観があります。メキシコには、セノーテと呼ばれる澄んだ泉がいくつもあります。今回はセノーテ以外にも、印象的な水辺を訪れます。たとえば、日の加減によって印象を変えることから「七色の湖」と呼ばれる透明度抜群のバカラル湖。また、鮮やかなピンク色のピンクラグーンも訪れます。湖水をピンク色に染めているのは水中に生息する藻類と微生物といわれます。ここはもともと塩田で、塩に陽光が反射し、湖水のピンク色をより際立たせています。

また、近年話題のメキシコ観光局による「魔法のように魅惑的な街」に認定されたバヤドリドも訪れます。カラフルな建物が並ぶ旧市街の散策をお楽しみください。

  • イメージ メキシコ、ユカタン半島に点在する青く透きとおった泉セノーテ
  • イメージ メキシコシティ郊外に広がるカラフルな街並み
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壮大なテオティワカンやチチェン・イツァ遺跡へも

メキシコを訪れたら、やはり歴史遺産は見逃せません。メキシコ南部には、現代人をも圧倒する、古代都市遺跡が点在しています。メキシコシティから約50キロ、紀元2世紀から六世紀にかけて栄えたテオティワカンがあります。世界で3番目の大きさを誇る「太陽のピラミッド」を中心とした巨大な遺跡群が、宗教都市として繁栄した歴史を雄弁に物語ります。

一方でユカタン半島には、5世紀半ば、マヤ人によってチチェン・イツァが築かれました。大神殿には、春分と秋分の日の年2回、大蛇を連想させる影が現れることで知られています。

短い春に広大な花の絨毯が出現するアメリカ、絶景のブルーホールをご覧になれる確率が極めて高く、遺跡散策もしやすい乾季のメキシコ。ベストシーズンにぜひお出かけください。

  • イメージ イメージ 「太陽のピラミッド」がそびえるテオティワカン遺跡