現在開催中の大阪・関西万博で人気のヨルダンパビリオン。『アラビアのロレンス』の舞台となったワディ・ラム砂漠の砂が敷き詰められた円形の展示室で、砂の上を素足で歩く体験が評判です。この機会に「時空をこえた王国・ヨルダン」に行ってみてはいかがでしょうか。
アラビア半島の北部に位置する、国土が北海道とほぼ同じという小さな国ヨルダンは、その8割が砂漠。失われた古代都市の遺跡、浮遊体験ができる死海や聖書ゆかりの地など、多彩な魅力がぎっしりと詰まった中東屈指の観光立国です。ベストシーズンの11月に南から北へとめぐる7泊9日の旅へご案内します。
紀元前200年頃、ここには北アラビアの遊牧民族のナバテア王国があり、約300年間アラビア半島の南北を結ぶ交通の要衝として繁栄しました。最盛期には人口約2万人を擁した首都ペトラの壮大な遺跡が残されています。
ツアーではペトラ遺跡入口から至近の「モーベンピック・ペトラ」に2連泊。観光客が少ない午前中からペトラに行けるのがなによりの魅力です。狭い所の道幅はわずか2mほど。断崖絶壁の高さは最大約100m。巨大な岩の裂け目「シーク」を抜けた瞬間、忽然と現れるのが、映画『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』のクライマックスに登場したエル・ハズネ(宝物殿)。陽の光を浴びて薔薇色にも見えるエル・ハズネが見られるのは、午前中のみです。
さらに奥に進み、ペトラ遺跡のエリア中心部にはレストランもあります。昼食後、ご希望の方はペトラ最奥の遺跡エド・ディル修道院へ、ガイドがご案内します。無理せずここからホテルにお戻りになる方には添乗員がご案内します。電動カート(実費)を一部ご利用いただくこともできますので、安心してご参加ください。
また、中東屈指のモザイク画が残る世界遺産ウンム・アル・ラサスへも立ち寄ります。聖ステファノス教会の床に描かれたビザンチン帝国時代のモザイク画は圧巻です。
「月の谷」とも呼ばれる『アラビアのロレンス』のロケ地ワディ・ラム。ここから船で約22トンもの砂漠の砂が大阪・関西万博会場へ運ばれました。ビジターセンターからはT.E.ロレンスの著書『知恵の七柱』の題名にもなった7つの柱の岩山が見られます。夕刻、砂漠の民ベドウィン族の案内で、赤い砂と巨大な岩山がどこまでも続く幻想的な風景のなかを四輪駆動車で疾走します。宿泊は砂漠の真っただなかにある、エアコン、化粧室、シャワー付きのドーム型テント式ホテルの「ラム・オアシス・ラグジュアリー・キャンプ」。周囲は光を発するものがなく、満天の星を見るチャンスです。
そして地表で最も低い場所(海抜マイナス約430m)にある塩湖、死海へ。宿泊は死海を望む最高級5つ星リゾート「ケンピンスキー・イシュタール」の客室に2連泊。死海には約30%と実に海水の約10倍の塩分が含まれているため、プライベートビーチで浮遊体験も楽しめます。隣国エジプトの女王クレオパトラも愛用したといわれる、ミネラルたっぷりの泥パックやボディスクラブなどスパ(実費)をご自分へのご褒美にぜひどうぞ。