お待たせしました! 海外クルーズいよいよ本格始動です。
海外ではすでにクルーズ市場がほぼ元通りになり、日本でも来春から外国籍クルーズ船の寄港受け入れ再開が発表されました。こうしたなか、三越伊勢丹ニッコウトラベルでは、船旅を待望されている皆さまに向け、来年初夏に出発する多彩な4コースを設定しました。まずは当社の船旅の特徴を改めてご紹介しましょう。
クルーズには通常、旅行代金のほかに寄港地観光代や港湾使用料、政府関連諸税、船内チップなどさまざまな費用がかかります。これらは追加代金として支払う必要があるため、下船時の確認や支払いに手間がかかります。しかし当社の旅では、旅行代金にこれらの費用を含んでいるため、追加で支払う面倒がありません。
寄港地観光は運行会社が用意した数種の有料ツアーから寄港地ごとに希望のコースを選び、ほかの乗船客と一緒にめぐるのが一般的ですが、当社の旅では、当社のお客さまだけの専用バスで独自の観光へご案内します。追加代金はもちろん不要です。
旅程にも工夫を凝らしています。寄港地ではその土地ならではの食をお楽しみいただくべく地元レストランでの食事も取り入れ、乗船前や下船後にホテル滞在と観光を組み込むなど、クルーズ以外の魅力も存分に味わっていただけるゆとりの旅程を組んでいます。
船内や寄港地では、添乗員がお客さまのサポートをします。英字の船内新聞や食事のメニューは日本語に訳してご提供し、自由行動の際は港の周辺や街の散策にご案内しますので、はじめての方も安心してご参加いただけます。
これらのこだわりを盛り込んだ4つの旅をご案内しましょう。
まずご紹介するのが、変わらぬ人気の地中海クルーズです。乗船するのは、2022年12月に就航した新造船「MSCワールドエウローパ」。真新しい船内はカジュアルな雰囲気で、船旅がはじめてというお客さまも気軽にお楽しみいただけるでしょう。ワンランク上の船旅を希望される場合は、ぜひスイート客室の「MSCヨットクラブ」のご利用を。専用のレストランやジャグジーなどでさらに贅沢なひと時を満喫いただけます。
クルーズの魅力の1つは、眠っている間に次の訪問地に移動できることです。複数の島を一度の旅で効率良くめぐれるのも船旅だからこそ。シチリアとマルタという地中海きっての人気の2島を訪れる今回の旅は、まさに船旅の特長を活かしたものといえます。
シチリア島では陽光あふれる2つの港町へ。高台に位置するタオルミーナからは碧い海を眺望。賑やかなウンベルト通りの散策は心躍る体験となるでしょう。エトナ山を見渡すギリシャ劇場も必見です。メッシーナでは、マリア・アッカシーナ州立共同美術館で『ラザロの復活』などカラヴァッジョの作品をとくとご鑑賞ください。
マルタ島では首都ヴァレッタの旧市街をめぐり、壮麗な内装が圧巻の聖ヨハネ大聖堂や、カラヴァッジョの『洗礼者ヨハネの斬首』を展示した付属美術館などを訪れます。昼食は、ナポレオンが滞在したことで知られる華麗なパリジオ宮殿にて。船の食事とはまた違う印象深い食体験となるでしょう。
乗下船前後の宿泊も旅の楽しみの1つです。乗船前にはミラノに連泊し、イタリア最大のゴシック建築であるドゥオモやオペラの殿堂、スカラ座に隣接する博物館などを訪れます。サンタ・マリア教会では、レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作『最後の晩餐』を鑑賞。旅の終わりはモナコの名門ホテル「エルミタージュ」に滞在します。F1開催前のモナコで、大イベントを控え活気を帯びる街とともに、優雅な滞在をご堪能ください。
次の船旅は少し趣の変わった場所へ。そんなご希望をお持ちの方にぜひおすすめしたいのが、イギリスとアイルランドをめぐるクルーズです。
イギリスめぐりの旅というと、バスでグレートブリテン島を南北縦断するものが一般的ですが、アイルランド島まで訪れるのであれば船旅が最も効率的です。今回、プリンセスクルーズ史上最大となる14万トンクラスの客船「リーガル・プリンセス」で訪れるのは、サザンプトン、コーク、ダブリン、リバプール、グラスゴー、ベルファスト、エジンバラといった街々。スコットランドではオークニー諸島のカークウォールにも寄港します。イギリス好きのお客さまならなおさら、この機会を逃す手はありません。
イギリスのツアーでもなかなか訪れる機会のないリバプールの観光も楽しみの1つです。ビートルズゆかりのマシュー・ストリートや、人気のウォーターフロント地区アルバート・ドックなどへの訪問をお楽しみください。
ベルファスト寄港時には、大自然が生み出した奇観、ジャイアンツ・コーズウェイに足を延ばします。6角の石柱が連なる様は、巨人が花嫁のためにつくったという伝説も思わず信じたくなる不思議な景観です。
この旅をおすすめする理由は運航の時期にもあります。初夏は、イングランドの国花であるバラをはじめとする花々や新緑に彩られ、1年のうちで最も華やぐ季節。各地で花と緑の美しい景観が出迎えてくれるでしょう。
下船後はロンドンへ。植物の研究機関として知られる王立植物園のキューガーデンでは、各種のバラが咲く庭を観賞いただけます。ロンドンでは、バッキンガム宮殿や故エリザベス女王ゆかりのウィンザー城、国王の戴冠式の行われるウェストミンスター寺院なども訪れます。新時代を迎えたイギリスの空気をぜひ体感ください。
クルーズファンであれば、一度は乗船したいと願う客船の1つが「クイーン・エリザベス」ではないでしょうか。英国女王の名を冠した現在の船は3代目。輝かしい歴史を受け継いでいるだけでなく、最新鋭の設備を備えた世界のクルーズファン垂涎の客船です。
今回ご紹介するのは、この船で航くアラスカ氷河クルーズです。向かうは、氷河の景勝地として世界に知られるグレーシャー・ベイ国立公園。陸路では訪れることができないうえ、観光時期は夏のみというこの地に広がるのは、まさにこの季節ここでしか見られない景観です。さらに、自然保護の観点から、入船は1日2隻に制限されているため、この絶景をほぼ独占できます。10階建てビルに相当する高さの船のデッキから望む氷河は圧巻の迫力! 周囲の山々から流れ込むこの氷河の輝きを、客室で寛ぎながら眺めるのも忘れがたいひと時となるでしょう。自然豊かなアラスカの海は、海の生き物たちの楽園でもあります。運に恵まれれば、クジラやラッコとの遭遇も果たせるかもしれません。
この旅では、シトカ、ジュノー、ケチカンなど、沿岸の街を観光します。ゴールドラッシュで栄えたケチカンでは、河の上に張り出した伝統の木の家が並ぶクリーク通りを散策。昼食は、実の厚さと甘さで評判のカニ、名物ダンジネスクラブをご堪能ください。
船の旅を終えた後は、下船するカナダ・バンクーバーから車とフェリーで3時間余りのビクトリアで、名門ホテル「フェアモント・エンプレス」に2連泊します。1908年に創業、ビクトリア朝時代の面影を残す老舗ホテルは、落ち着いた佇まいで心地良い滞在を約束してくれるはず。名船での旅を締めくくる滞在地としてこれ以上ふさわしい場所はないでしょう。花の都とも称されるこの街では、名所の1つブッチャート・ガーデンで250種類以上のバラが咲き競う庭園もお楽しみいただけます。
最後に、のどかな田園風景のなか、のんびり進むローヌ河クルーズをご紹介しましょう。
旅の楽しみは乗船前からはじまります。滞在するのは、赤い屋根の家々を鮮やかな花々が彩る湖畔の街アヌシー。フランス人も憧れるこの美しい街での宿泊が、船旅への期待を大いに膨らませてくれるはずです。
乗船するのは、我が家のように寛げる気楽さが人気の客船「カマルグ」です。ラウンジやレストランの開放的な雰囲気や、明るい船員たちのホスピタリティもさることながら、同船最大の魅力は、お食事。乗船客のお目当ては、フランス料理の巨匠、アラン・ボーン監修のコースメニューです。穏やかな川面をゆったりと進む船のなかで味わう食事は格別。旬の食材をふんだんに使った珠玉の料理をじっくりお楽しみください。
寄港地も魅力的です。6泊7日の船旅でまず訪れるのが、中世の面影を残すマコンや世界遺産の旧市街歴史地区を有するリヨンなどの街々です。後半ではアヴィニョン、アルル、エクス・アン・プロヴァンスなど印象派の画家たちが愛した南仏プロヴァンスの街へ。ゴッホが描いた跳ね橋や、代表作『夜のカフェテラス』のモデルとなったカフェ・ヴァン・ゴッホ、セザンヌのアトリエなど、画家たちゆかりの地をめぐります。
最後の訪問地はカマルグ自然公園です。「カマルグの塩」で知られるこの湿地帯こそ、船で訪れたい観光地。一面ピンクに染まる塩田の珍しい風景をご堪能ください。ピンクフラミンゴやカマルグ白馬など野生動物との出あいもあるかもしれません。