皆さまのお住まいの地域も春の訪れとともに桜が咲きはじめるかと思います。旅先で出あう桜の風景は、また違った感動に包まれることでしょう。
1つ目は4月中旬~下旬に桜の見頃を迎える北東北各地を訪れる旅を紹介します。まずは岩手県にある北上展勝地。北上川に沿って約2キロにわたる桜のトンネルや、広い園内に咲く約1万本の桜が私たちを出迎えてくれます。翌日は角館へ。江戸時代初期に城下町として整備された往時の面影が現在も色濃く残り、武家屋敷通りに咲くしだれ桜はうっとりするほど絵になる風景です。お泊まりは八甲田ホテルへ。木のぬくもりを感じる客室、雰囲気、お食事ともに毎年好評のホテルにゆっくりと滞在します。日本でも有数の湯治の里として知られる酸ヶ湯温泉はホテルのすぐ近くですので、夕食後には入浴も楽しめます。
3日目は弘前公園へ。公園内はさまざまな種類の桜が咲き、城門や天守と桜の共演は日本ならではの春の風景です。時期が合えば、花筏と呼ばれる一面に浮かぶ外堀の桜の花びらをご覧いただけます。訪れる地域が広範囲にわたるため、個人で一度に訪れるのはなかなか難しい行程ですが、バスの旅なら快適にめぐることができます。
次はここ数年話題となっている、富山県あさひ舟川の「春の四重奏」を訪れる旅です。まだ雪の残る北アルプス朝日岳、川べりに並ぶ桜並木、畑に広がるチューリップ、菜の花の4層の色彩が織り成す大パノラマをご覧いただけます。
このほか、約4,000本のソメイヨシノに彩られる新潟県の高田城址公園、車窓から眺む上越地方の山海の風景と地産の食を楽しむ観光列車「雪月花」の乗車などもご案内。旅の締めくくりは「赤倉観光ホテル」でのご宿泊。高原地域での保養を目的として建てられたこのホテルは、1937年、帝国ホテルなどを手がけた大倉財閥の手によって開業しました。創業時より変わらない気品と歴史ある空間は、滞在そのものが思い出となるはずです。
最後にご紹介するのは北海道の旅です。北海道のなかでも、道南の港町、函館を訪れる機会は比較的少ないのではないでしょうか。
100年以上前から海外との往来が盛んだった函館は、西洋風の建物や施設が多く残されています。今も厳格に戒律が守られているトラピスチヌ修道院や旧函館区公会堂など、まずは函館を代表する見どころをご案内し、その後五稜郭公園へ。星型の要塞が淡いピンク色に包まれる光景を、高さ107メートルの五稜郭タワーの展望台から眺めるのがおすすめです。
2日目の宿泊はニセコで2020年に新しく開業した「楽 水山(らく すいさん)」。羊蹄山(ようていざん)の山麓に佇む、大自然に囲まれたわずか18室の隠れ家ともいうべきお宿です。75平方メートルという広く開放的なお部屋に加え、源泉かけ流しの温泉をお部屋にいながらにして楽しめる贅沢なつくり。食事処、ロビーなどすべてにおいてこだわった上質な滞在をお楽しみいただけます。
寒い冬を越え、春、新しい季節のはじまりにぜひ桜を愛でる旅におでかけください。