[ 国内特集③ ]

徳川家の威光と歴史の深淵にふれる

尾張徳川家22代当主の特別講演と
家康、戦国の息吹を感じる舞台へ

企画=大川喜史 文=浅見浩司
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ 徳川義崇さん 昭和36年(1961)8月生れ、 東京都出身、学習院大学 経済学部 経済学科 卒業。尾張徳川家22代当主、公益財団法人徳川黎明会 会長、 徳川美術館 館長。

興味深いお話のあとには家康の遺品などを見学

今年の大河ドラマの主人公が徳川家康であることで、家康が天下統一を果たした時代背景や、その後の徳川家についての関心がひときわ高まりを見せています。今回は、そんな近世の歴史に思いを馳せる皆さまにぜひご参加いただきたい、2日間と3日間のコースをご用意しました。

そのどちらの旅でも体験できるハイライトが、名古屋城から東へ3キロ余りの所に位置する徳川美術館で実現した、尾張徳川家22代当主・徳川義崇(よしたか)さんの特別講演です。美術館の館長でもあるご当主が、一旅行会社向けに講演されることはめったにありません。そんななか、三越伊勢丹ニッコウトラベルのたっての願いということで、今回特別にお引き受けいただきました。

将軍家に連なる御三家の筆頭格である尾張徳川家のご当主から、徳川家にまつわる興味深いお話を聞けるチャンスは、そうそうないことでしょう。軽妙な語り口と評判のご当主のお話には、誰もが思わず引き込まれてしまうに違いありません。特別講演をお聞きいただく徳川美術館では、家康の遺品をはじめ、家康の9男・義直以降の尾張徳川家に伝えられる重宝の数々や、全国屈指の大名道具コレクションをご覧いただけます。

  • イメージ イメージ 御三家筆頭の大名家に受け継がれてきた名品の数々に圧倒される徳川美術館

また、2つのコースに共通した見どころが、家康の命によって建てられた名古屋城の一角にある「本丸御殿」と、尾張徳川家の菩提寺である「建中寺」。本丸御殿は、空襲で焼失したものの、昭和初期の調査による実測図や写真などの第1級史料を基に、2018年に完成したもの。かつて近世城郭御殿の最高傑作と謳われた、約400年前の華麗で粋な武家文化の世界をご満喫ください。

  • イメージ イメージ 本丸御殿で最も格式の高い表書院の上段之間(左)と、入母屋造が美しい玄関(右)
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

天下分け目の戦いを感じ、老舗名料亭の美食に浸る

1泊2日のコースで最初にお楽しみいただくのが、2020年10月にオープンした「岐阜関ケ原古戦場記念館」です。ここは、関ケ原の戦いが繰り広げられた地につくられた、歴史を五感で追体験できる施設。家康率いる約7万の東軍と石田三成率いる約8万の西軍が、豊臣秀吉亡きあとの政権をかけて激突した“天下分け目の戦い”を、床面にスクリーンを配した「グラウンド・ビジョン」やオーバル型大スクリーンの「シアター」などで再現しています。

その日の夕食は、名古屋で広く知られる老舗料亭の「料亭蔦茂(つたも)」。1913(大正2)年の創業当時から、中部の政財界をはじめとする地元の名士たちに愛されてきた、旬の本格会席料理をゆっくりご堪能ください。

  • イメージ この地で激突した大軍同士の戦いがよみがえる岐阜関ケ原古戦場記念館
  • イメージ 100年以上にわたる歴史が薫る、「料亭蔦茂」
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

京都へも足を延ばして徳川家ゆかりの寺院めぐり

2泊3日のコースでは、徳川家とつながりの深い寺院をめぐります。まず1日目は、尾張2代藩主・徳川光友の生母・お尉の方(おじょうのかた)の菩提と徳川家一門を弔うために創建された「大森寺(だいしんじ)」へ。観光寺院ではないものの、今回特別にご住職から徳川家についてのお話を拝聴でき、通常非公開エリアも拝観します。昼食後は、徳川家ゆかりの地が多くある京都へ。

最終日は、徳川家から厚い庇護を受けた寺院とされる「知恩院」での特別拝観のあと、家康を支えた名僧ゆかりの禅寺「金地院」、家康が開いた洛陽学校がはじまりの「圓光寺」とめぐり、徳川家の威光を実感いただきます。

  • イメージ 家康が開いた学問所が起源の圓光寺は、青もみじと一面の杉苔が美しい
  • イメージ 2泊3日コースの2日目の昼食で訪れる、名古屋の 町並み保存地区に佇む「料亭か茂免(かもめ)」