[ 三越創業350周年特別企画② ]

三越伊勢丹ニッコウトラベル╳JR九州

世界に名だたる成澤由浩シェフとともに

ロマンあふれる「或る列車」貸切乗車で
九州の美食と風光明媚を堪能する

企画=小林絵梨/目黒亮輔 文=浅見浩司
  • イメージ イメージ 素朴な里山の田園風景のなかを優雅に走る「或る列車」
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三越創業350周年特別企画としてご用意した今回の旅は、「或る列車」の貸切乗車を心ゆくまでお楽しみいただく2つのコースです。その優雅で心温まる旅の魅力を、JR九州「或る列車」担当の渡邊祐一(わたなべゆういち)さんに語っていただきました。

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少年のスケッチからよみがえった豪華客車

「或る列車」のはじまりは、明治時代に私設鉄道会社「九州鉄道」が、アメリカの会社に客車を発注したことにあります。客車は豪華な装いを施されて無事届けられたのですが、納品時に九州鉄道が国有化されていたため、ほとんど使われることなく操車場に放置されていたそうです。その美しい姿を見て虜になったのが、原鉄道模型博物館の創設者で、当時は少年だった原信太郎(はらのぶたろう)さん。原さんは、何度も操車場に通ってスケッチし、後に精巧な模型を完成させました。そんな豪華客車と少年のストーリーを受け継ぎ育んでいきたいという私たちの想いが実り、2015年に実車として復活したのです。

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1号車と2号車で異なるクラシカルな格調高い内装

ロマンあふれるストーリーを持つ列車は、クラシカルな内装で、乗車した瞬間から優雅な気分に浸れます。2両編成の1号車と2号車でデザインが異なる点もご注目いただきたいですね。1号車は、明るくやさしい色合いのメープル材を使った、レストランタイプの開放的な空間で、「ななつ星 in九州」でも使われている格(ごう)天井を採用しています。そして2号車は、落ち着いた色合いのウォールナット材の組子が印象的な個室タイプの空間となっています。停車時にはぜひ車内を歩いて、雰囲気の違いや、車内に展示している原さん作の模型などをご覧いただきたいです。

  • イメージ イメージ エレガントな格天井が際立つ、華やかな雰囲気の1号車
  • イメージ イメージ 緻密な組子の引き戸が麗しい、個室タイプの2号車
  • イメージ イメージ 幾何学文様の組子やステンドグラスが美しい通路
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九州の食材を選りすぐる成澤シェフの季節メニュー

「或る列車」の最大の魅力は、100年の時を越えてよみがえったというストーリーと、東京・南青山のレストラン「NARISAWA」のオーナーシェフ・成澤由浩(なりさわよしひろ)さんによるオリジナルコースメニューです。成澤シェフは、世界ベストレストランに10年以上連続ランクインし、「世界で最も影響力のあるシェフ」にも選ばれた、料理界の重鎮。その成澤シェフが表現するのは、「イノベーティブ里山キュイジーヌ」という、日本の里山文化に根差した料理で、「或る列車」でもお店と変わらないクオリティのコースが提供されています。そしてそのこだわりのために、成澤シェフが九州各地の生産者を1軒1軒回って、これはと思う食材を見つけ出し、自ら直接仕入れの交渉までされているのです。しかも、毎年季節ごとにフルコースメニューが一新されるので、その取り組みに終わりはありません。この妥協を許さないひたむきさこそが、成澤シェフの真髄だと感じます。旅では成澤シェフにもご一緒にご乗車いただき、料理のお話をしていただきます。

  • イメージ イメージ 環境に配慮した持続可能な美食を追求する成澤由浩シェフ
    食材は、九州各地の生産者を回って吟味(右上:自然薯/右下:ドラゴンフルーツ)
  • イメージ イメージ 成澤シェフによる、「或る列車」だけのオリジナルメニュー(2022年秋のコース料理例)

また、器も、九州が誇る名工たちがこの列車のために特別に製作したオリジナルのもの。その1つが、大分県日田市の山あいで江戸時代中期に開窯された、小鹿田焼(おんたやき)の陶器です。「或る列車」では、その美しい里に9つある窯元すべてに依頼。それぞれの異なる風合いが楽しめます。

  • イメージ 「アトリエときデザイン研究所」の天然木のカトラリー(大分県)
  • イメージ グラスやガラス皿は、完全ハンドメイドのガラス工房「瑠璃庵」製(長崎県)
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車窓いっぱいに広がるどこか懐かしい里山の風景

今回ご案内する「或る列車」は、午前11時に博多駅を出発したあと、久留米駅から久大本線(きゅうだいほんせん)を走り、午後2時過ぎに終点の由布院駅に到着します。その車窓を流れる風光明媚な景観には、ガタンゴトンという心地良い音と相まって、どこか懐かしいぬくもりを覚えるに違いありません。久留米駅を出てしばらく走ると、車窓いっぱいに里山の美しい景色が広がり、大分県に入ると、緑の湖面が神秘的な「夜明ダム」や、珍しい2段落としの「慈恩の滝」などの観光スポットもご覧いただけます。

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地元の皆さんの歓迎にほっこり癒される幸せ

沿線地域の皆さんや客室乗務員のおもてなしの心も、忘れられない旅の思い出になるはずです。出発するホームや沿線のあちこちで手を振ってくれる人々、途中停車する田主丸(たぬしまる)駅での地元の皆さんの歓迎には、どなたも心がほっこりするのではないでしょうか。「或る列車」のテーマである「極上の食・時・おもてなし」をぜひ五感すべてで満喫していただきたいですね。

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「或る列車」の貸切乗車に加えて
大自然と温泉を満喫する2つのコース

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由布院、別府の名湯と人気の観光スポットへ

「或る列車」貸切乗車がハイライトとなる今回の特別企画では、3日間と4日間の2つのコースをご用意しました。まず、福岡空港から九州に入る3日間のコースは、1日目に、博多の総氏神様として最古の歴史を誇る櫛田神社へ。境内に展示されている、博多祇園山笠の絢爛豪華な飾り山笠は必見です。「或る列車」で由布院に到着した2日目の宿泊は、湖畔の自然林のなかに約10,000坪の敷地が広がる名宿「亀の井別荘」。風情ある庭の大浴場はもちろん、客室でも源泉かけ流しの温泉が楽しめます。

  • イメージ 「或る列車」の終着駅で、個性的な店が軒を連ねる由布院(湯の坪街道)
  • イメージ 硫酸鉄が多く溶解しているために水面が青く見える、約98度の海地獄

4日間のコースのはじまりは長崎から。その初日にご案内するのが、昨年九月に運行を開始したD&S列車「ふたつ星4047」です。長崎駅を出発した列車は、諫早駅から大村線に入り、湖のように波が静かな大村湾沿いを北上。その海岸線間際の車窓の風景は、まるで海の上を走っているかのよう。太陽が西に傾くノスタルジックな雰囲気のなか、佐世保市のハウステンボス駅までご乗車いただきます。3日目に「或る列車」を満喫したら、宿泊は日本有数の温泉地・別府の高台に佇む、ラグジュアリーなリゾートホテルへ。野趣あふれる露天風呂から眼下に広がる、別府湾と市街地の夜景は圧巻です。旅の最終日は、地獄めぐりのなかで最も広い海地獄を観光。目の覚めるようなコバルトブルーの池をご覧いただきます。

  • イメージ イメージ パールメタリックの車体に金色のラインが映える、ふたつ星4047
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乗務員・日野 加奈子さんからの
メッセージ
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車内では、料理の最終仕上げを行うシェフを含め、客室乗務員がお客さまを「或る列車」の世界へとご案内します。料理ごとの詳しい説明だけでなく、特別な日にご乗車されたお客さまへはアニバーサリーサービスなど、お客さまのニーズに合わせたおもてなしを行っています。

また、久大本線の魅力あふれる沿線では、客室乗務員がアナウンスとあわせて笑顔でご案内。そのほかにも、車内での記念撮影や車内設備のご案内など、思い出に残る空間づくりに努めています。皆さまに寄り添ったおもてなしが自慢の「或る列車」。皆さまのご乗車をぜひお待ちしております。