燦々と降り注ぐ太陽の光、延々と広がるコバルトブルーの海……。長崎の西方約100キロに浮かぶ五島列島は、豊かな自然に恵まれた島々。遣唐使やキリシタン文化など、歴史が息づく島でもあります。今年の夏は、絶景が広がる美食の宿に連泊し、五島列島をめぐる3日間の旅でリフレッシュしませんか。
2022年8月、五島列島の玄関口である福江島に、島内屈指のラグジュアリーホテルがオープンしました。その宿の名は「五島リトリート ray」。吹き抜けのロビーは、大きな窓から光が入り、目の前に広がる鐙瀬(あぶんぜ)溶岩海岸の雄大な景色を内に取り込んだスタイリッシュな空間。壁やテーブルはその日の海や空の色によって彩られます。全26の客室はすべてオーシャンビュー、露天風呂付き。潮風や波音を感じながらの入浴は心地良く、五島の椿を使ったバスアメニティなどが備わっています。
昨年の秋に催行したツアーにご参加されたお客さまから大変ご好評をいただいたのがこのホテル内にある「ray dining」のお食事。釣りの聖地としても知られる五島ならではの新鮮で種類豊富な魚介や、地産の島野菜などを活かしたオリジナルの日本料理をお楽しみいただきます。なかでも、ミネラル豊富な島の牧草で育った五島牛は、“幻の”と表現されるほど生産量が少ない食材です。この島に滞在するからこそ味わうことができる、やわらかい肉質と口のなかに広がる旨味をご堪能ください。
ホテル滞在の楽しみも多彩です。ご希望の方は非日常のスパ体験を。ひと手間かけてでもゆっくりとお楽しみいただきたいのが、お部屋でのコーヒータイム。各部屋にコーヒー豆と手動のミルが備えられています。豆は福江島・富江町にある「CORAL COFFEE」で焙煎されたもの。挽きたての香りに包まれ、海を眺める贅沢な時間をお過ごしください。
夜には吸い込まれるような星空がホテル上空に広がります。ご希望の方はガイドと一緒に星空観賞を楽しむアクティビティも思い出深いひと時となることでしょう。
約150の島々から構成される五島列島には、キリシタンの歴史を物語る世界遺産の構成資産が点在しています。趣を異にする3つの教会めぐりもこのツアーの見どころ。一部貸切船を利用することで、個人旅行では行きにくい場所にある教会を効率的にめぐることができます。レンガ造りの「堂崎教会」は、内部は木造で、色ガラスの窓、コウモリ天井などの教会堂建築の仕様。久賀島にある「旧五輪教会堂」は、島のなかでも直接車で行くことができない教会です。外観は和風建築ですが、内部は三廊式、ゴシック風祭壇など、本格的な教会建築様式となっています。全国でも珍しい石造りの「頭ケ島天主堂」は、1軒をのぞいて皆キリシタンだったといわれる頭ケ島に静かに佇んでいます。
最終日には、白亜の灯台と東シナ海を一望できる「大瀬崎灯台展望台」へ。「武家屋敷通りふるさと館」で昼食をとりながら「五島の唄」をお楽しみいただきます。遥かなる五島列島で過ごす時間は、さまざまな異文化にふれる忘れがたい旅となることでしょう。