[ 国内特集② ]

軽井沢の森に抱かれ、風と語る旅時間

「SHISHI-IWA-HOUSE
KARUIZAWA」で
優雅なるリトリート

企画=小森一輝 文=井上智之
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

この夏、都会の喧騒を離れて「ししいわハウス軽井沢」で深呼吸

清々しい気候と森閑とした風情で、明治時代から各界の名士や著名人に愛されてきた軽井沢。レジャーブームの到来とともに高原リゾートが幾多台頭するなかにあっても、その上品で洗練されたステータスは今も色あせることがありません。

ご案内するのは、静謐な中軽井沢の森に抱かれたリトリート・ハウス「ししいわハウス軽井沢」でゆったりと寛ぐ旅。その建築デザインを国際的なプリツカー賞を受賞した坂茂さんが手がけたとなれば、幾度と軽井沢を訪れている皆さまも旅心がときめくことでしょう。

現代建築とデザイン、アート、そして美食と自然環境との調和をテーマにした「ししいわハウス軽井沢」の1棟目は、2019年に誕生した「SSH No.1」でした。森の樹木に沿って波のようにうねる曲線形状に、建築とランドスケープの一体感を大切にする坂茂さんの想いを垣間見ることができます。続いて2022年にオープンしたのが今回の旅の舞台、大きな切妻屋根が特徴の「SSH No.2」です。無柱のトラスによって生み出された圧倒的な開放感に浸りながら、心身の英気を取り戻してはいかがでしょう。

  • イメージ イメージ 大きな切妻屋根と無柱のトラス構造が特徴の「SSH No.2」
  • イメージ イメージ

自然と調和したリトリート・ハウスで
何もしない贅沢、そして優雅なひと時

期待に胸をふくらませながら「SSH No.2」のスロープを歩んで行くと、連なる2階には自然のなかに浮かぶかのような「フォレスト・テラス」。森の香りを感じ、そよぐ風と語らいながら、何もしない贅沢を満喫いただける憩いのスペースです。

1階の客室はすべて森に囲まれたテラスを備え、窓際には職人の手仕事による檜風呂が。杉材の壁に包まれた寛ぎの室内は、フックのデザイン1つにいたるまで坂さんのこだわりが息づいています。

  • イメージ イメージ 開放感に満ちあふれる憩いのスペース「フォレスト・テラス」
  • イメージ イメージ 周辺には雄大な山々や清流、滝の景色が広がる

また、館内の随所に配されたアートにも癒されます。なかでも写真ギャラリーに飾られた約30点の作品は、名だたるアーティストのオリジナルプリントばかり。眺めるほどに、眠っていた感性が目覚め、気持ちに潤いが満ちてくることでしょう。

  • イメージ 名だたるアーティストのオリジナルプリントが飾られた写真ギャラリー
  • イメージ 寛ぎの客室にも、自然との調和を大切にする坂さんのこだわりが

夕べのお楽しみは、メインダイニング「ザ・レストラン」での美食体験です。東京のホテル料理長として研鑽を積んだ岡本将士シェフが、地元の生産者ネットワークを通じて仕入れた信州サーモン、安曇野のわさびやセロリ、無農薬ハーブといった食材で表現する革新的なフルコース料理をご堪能ください。また「ザ・ワイン&ウイスキー・バー」には、ボルドー、ブルゴーニュ地方のヴィンテージワインを含む60以上のセレクション。ゆったりグラスを傾けるほどに、都会の喧騒がはるか昔のことのように霧散します。

  • イメージ イメージ 地元食材を活かして岡本シェフが表現するフルコース料理を「ザ・レストラン」でどうぞ
  • イメージ イメージ 「ザ・ワイン&ウイスキー・バー」で、しっとりとしたナイトタイムを
  • イメージ イメージ

薪焼料理を楽しみ、そして次なるリトリートの旅に想いを馳せる

2日目の昼食は、「薪焼 かけはし」のカウンター席で、今注目の薪焼料理をどうぞ。使用されている薪は、2019年に長野県を襲った台風19号によって被災したリンゴの木。その災害ボランティア活動に携わった店主が想いを込めた、薪焼料理をご満喫ください。

自然と建築家の個性が響き合う、「ししいわハウス軽井沢」。今年5月には、坂さんと同じくプリツカー賞を受賞した建築家の西沢立衛さんがデザインした「SSH No.3」が誕生。また、2024~2025年には、数々の世界的建築賞を受賞した妹島和世さんが手がける「ししいわハウス」が箱根にオープンする予定です。

これらのリトリート・ハウスは、リゾートホテルの範疇を超えたアクティブで創造性豊かな旅人のライフスタイルそのもの。さて次は、どの「ししいわハウス」で心の羽根を伸ばそうかと思い悩むのも、楽しい旅のエピローグになりそうです。

  • イメージ イメージ 「薪焼 かけはし」のカウンター席で、牛肉の薪焼ロースト、クエの薪焼しゃぶなどの薪焼料理を満喫