梅雨開けを待ちわびたかのように、各地で繰り広げられる夏祭りや踊り。ほとばしるような熱気と和の風情は、旅心をかきたてずにおきません。そんな皆さまの想いにお応えして当社では、宿泊先や観覧場所などを選び、ゆったり、たっぷり、日本の祭りと踊りをお楽しみいただける旅へご案内しています。
「青森ねぶた祭」、「秋田竿燈まつり」といえば、東北を、いや日本を代表する夏祭りといえるでしょう。ご案内するのは、そんな熱狂渦巻く祭りの迫力を堪能する旅。「青森ねぶた祭」の観覧を共通とした、3つのコースをご用意しました。
1つ目のコースは、津軽の夏を興奮で包む2つの祭りを満喫していただきます。まずは、「ラッセラー! ラッセラー!」のかけ声も勇ましい「青森ねぶた祭」を。有料観覧席まで徒歩圏内のホテルに宿泊するので、お囃子と跳人(はねと)、ねぶたが織り成す音と光が町全体を覆う熱気を、ダイレクトに感じ取っていただけます。
2日目は、「青森ねぶた祭」と並ぶ津軽の代表的な祭りである「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」を観覧。“たちねぷた”と称するように、その魅力は6~7階建てのビルに相当する背丈です。縦長の大型ねぷたが辺りを見下すように迫りくるさまに圧倒されます。
続いてのコースは、「青森ねぶた祭」を観覧したあとに、東北の夏の旅情に浸る1泊2日の旅。洋風のログ木造建築も優雅な雲上リゾート「八甲田ホテル」で、ゆったりとお過ごしください。
立地の良い市内ホテルに滞在し、「青森ねぶた祭」と「秋田竿燈まつり」を堪能する3つ目のコースにも心躍ります。
ほかの祭りと違って、青森のねぶたは1年限りの山車。以前にねぶたをご覧になった皆さまも見逃すことはできません。
一方、「秋田竿燈まつり」の見どころは、最大四六個の提灯を吊り下げた竿燈が、約280本もの塊となって立ち上がり、夜空を煌めかせる圧巻の光景。そして、“差し手”の鮮やかな妙技です。「ドッコイショー! ドッコイショ!」という威勢のいいかけ声に盛り立てられながら、長くて重い竿燈を軽妙に移し替えていく姿に見惚れることでしょう。
「踊る阿呆に見る阿呆。 同じ阿呆なら踊らにゃ損々」…… 気取りも羞恥心も笑い飛ばして、徳島の町を熱気で包み込む「阿波おどり」は、是が非でも一度は観てみたい盆踊りです。そんな皆さまの想いに応えて、それぞれに趣向を凝らした2つの旅をご用意しました。
1つ目は、「ア、ヤットサー ア、ヤットヤットー」のかけ声とともに繰り広げられる「阿波おどり」を、好立地の市内のホテルを拠点に、余すことなく体感できる旅。次から次へとやってくる「連」の舞をホテルから徒歩圏内の有料観覧席で目にしたあとも、ほかの演舞場を覗いてみたり町のなかで一緒に踊ったりと、徳島の夏を華やかに彩る「阿波おどり」を心ゆくまでお楽しみいただけます。
人気の観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の乗車や、観潮船での鳴門うずしお見学も思い出に残るひと時です。
もう1つは、徳島の「阿波おどり」と京都の「五山送り火」を優雅に楽しめる旅。有料観覧席で「阿波おどり」の最大の見せ場ともいえる流し踊りを目前に観覧したあとに、三越伊勢丹プレミアムクルーザーと同型のラグジュアリーバス「YuGa」で淡路島へ。全室オーシャンビューのリゾートホテル「ホテルアナガ」で、興奮で火照った心身をゆったりと癒しましょう。
翌日は一路、京都へ。「京都ブライトンホテル」の屋上から、京の夏の夜を静かに彩る送り火を愛でるひと時をお楽しみください。宿泊者だけが享受できる特等席からは、「五山送り火」のうち東山如意ヶ嶽の「大文字」、大文字山の「左大文字」、そして西賀茂船山の「船形」をくっきりとご覧いただくことができます。漆黒の闇に揺らめく送り火を眺めるほどに、夏から秋へと移りゆく季節の儚なさが心にしっとり沁みわたります。
祭りも花火も楽しみたいという皆さまは、大津の夏の風物詩「船幸祭(せんこうさい)」の旅はいかがでしょうか。ヤマトタケルが船団を従えて海路を辿ったという故事に基づき建部大社(たけべたいしゃ)が執り行うこの祭りは、滋賀県大津市の三大祭りの1つ。
まずは、祭りの熱気で賑わう建部大社の境内を見学。近くの「日本料理一心」で会席料理の夕食をいただいたあとに、クライマックスの舞台・瀬田の唐橋へ出かけましょう。
時は、夜の帳が下りた7時頃。かがり火や松明の灯りが川面にゆらめく御座船から御神輿が降ろされた刹那、静寂を破る轟音とともに約1,000発の花火が次々に打ち上げられていきます。川面と夜空に描かれる幻想的な光のページェントに思わず息を呑みます。
ご案内する旅では、1日目から2日目にかけて古都の夏の風情にふれる機会もあります。お盆時の京都といえば、「五山送り火」と時を同じくして行われる「嵐山灯篭流し」。川辺にたゆたう灯篭の光を静かに眺めながら、幽玄の世界にしっとり浸る旅時間をお過ごしください。
また、特別な催事が執り行われる京都の名刹訪問も心満たされます。大法恩寺では、六道参り期間にだけ開帳される重要文化財の秘仏ご本尊「釈迦如来坐像」を拝観。清水寺では、千日詣り期間中に特別公開される本堂内々陣を。そして青もみじの参道が続く養源院では、俵屋宋達の現存する唯一の襖絵をご鑑賞いただけます。
最終日は、ロープウェイに乗って標高約1,100メートルの「びわ湖バレイ」へ。眼下に広がる琵琶湖の麗しい眺望は見惚れるほどです。近江の老舗料亭「招福楼本店」で嗜む会席料理の昼食も、忘れられないひと時になることでしょう。