世の美食家たちを唸らせると評判の名店「銀座 稲葉」。独自の感性で料理を手がけるのが、稲葉正信氏です。寿司職人だった父の影響を受け、自然と料理人の道へ進んだという稲葉氏は実に華々しいキャリアの持ち主。都内一流ホテルの総料理長などを経て、和食の魅力を世界へ広く発信した功績が認められ、2014年に文化庁長官表彰を受賞。その後、アマネムの和食統括料理長に着任し、稲葉氏が提供する和朝食は国内外で高く評価され、海外メディアで“世界最高峰の朝食”にも選ばれました。2021年に独立してからもアマネムの料理顧問としてメニュー監修や後進育成に取り組んでいます。
現在、その卓越した技と発想力から生み出される美味を堪能するには「銀座 稲葉」へ足を運ぶことになりますが、今回は特別にアマネムで、稲葉氏自らが三越伊勢丹ニッコウトラベルのお客さまのためだけにコース料理をご提供します。この特別な舞台に向けて、稲葉氏は「伊勢志摩を離れ銀座に移り、約2年。このたび、再び“故郷”アマネムで地元、伊勢志摩の食材を中心に料理を振る舞う機会をいただき、大変興奮しています」と意気込みも十分です。
今回の特別コースのメイン食材に選ばれたのが、10月に漁が解禁される伊勢海老です。ちょうどこの時期から冬にかけて獲れる伊勢海老は身に栄養を多く含み、旨みが増すといわれています。三重が誇る旬の食材のおいしさには、この地特有の理由が。伊勢湾から流れ出るプランクトンや豊富なミネラルを含んだ海水は、伊勢海老のエサとなるウニやカニ、貝類の養分になります。この栄養豊かな海域が旨みの詰まった伊勢海老を育んでいるそうです。
お刺身はもちろん、茹でればぷりぷりの食感、姿焼きは香ばしさと甘みが口のなかに広がります。今回の特別コースでどんなお料理が出てくるかは、当日のお楽しみに。お召しあがりいただく際には、料理に込めた想いを稲葉氏から皆さまへご紹介いただく予定です。「伊勢志摩を離れ、改めてこの地のすばらしさを感じ、その感動を、料理を通じて皆さまにお伝えできれば幸いです」という稲葉氏の言葉どおり、情熱とこだわりが込められたおいしさが待っています。
世界的に有名なラグジュアリーリゾートホテルブランド、アマンの国内2軒目となるアマネムは、英虞湾を望む伊勢志摩国立公園の高台に建ち、豊かな自然に囲まれています。伊勢志摩の海の恵みを堪能するには、まさにうってつけのロケーションです。また、伝統的な日本家屋の美学を取り入れながら、モダンな雰囲気に仕上げられた空間には、おもてなしの心も込められています。全室スイートの客室には、プライベート温泉を設置。森や星空を眺めながら、癒しのひと時を満喫していただけます。贅沢でありながら、ほっと寛げるゆったりとした時間のなかで、美食の感動の余韻に包まれてみてはいかがでしょうか。
独自のおいしさを追求する稲葉氏の座右の銘は「融通無碍」。考え方や行動が何にもとらわれず、自由でのびのびしていることを意味するとおり、ほかにはない新たな発想から生まれる味で、楽しませてくれることでしょう。旬の高級食材を匠の料理人が腕をふるい、その地の自然に囲まれて味わうという贅を尽くした晩餐。ここでしか味わえない“幸せな時間”をどうぞ心ゆくまで。
今回のツアーの2日目は、「肉料理まつむら」へご案内します。松阪の老舗肉料理店で修業を積んだ店主自らが、最上級の肉を厳選。「口に運んだ瞬間の感動を味わっていただきたい」という店主のこだわりを体現した絶品が並びます。今回は“肉の芸術品”として賞賛される松阪牛の、希少部位シャトーブリアンをご用意。分厚く切られた肉の旨みを余すところなく堪能できる網焼きでお召しあがりいただきます。肉のプロが提供する妥協のないおいしさは、美食の旅の締めくくりにふさわしい味わいです。