三越創業350周年特別企画第1弾として今年初頭に催行し、参加のお客さまから大変ご好評いただいたエジプトツアー。エジプト考古省の協力で実現した3つの貸切見学の充実度、アブシンベル神殿での音と光のショーの迫力、ナイル河チャータークルーズの快適さなど、この旅の魅力について、企画担当の篠原陽子と、木村聡、鈴木麻未、岩瀬絵里、的場葉月、加藤のどかの5人の添乗員が、各人撮影の写真とともに語り尽くします。来冬に催行される新発表ツアーにもふれていますので、ぜひご一読を!
篠原 350周年特別企画第1弾として今年1〜2月に催行したエジプトの旅が、おかげさまでご好評いただきました。
木村 3つの「貸切り」で観光が充実しましたね。クフ王のピラミッドでは、通常入ることができない「王妃の間」の見学や、貸切りでしか許可が下りない内部での解説もお楽しみいただけました。
岩瀬 以前、私がはじめてピラミッド内部に入った時は、貸切りではなかったので結構大変だったんです。今回のように貸切りだとゆっくり進めるし、ガイドさんの話も聴けてとても良かったです。
鈴木 内部がかなり狭いので、通常観光だと、入る人と出る人がすれ違う場合、どちらかが待つことになります。待つのも大変ですが待たせるのもプレッシャーになるんですよね。
的場 お客さま同士が「あと少しですよ」「段差に気をつけて」と声をかけ合われていて、まるで登山する時の会話のようでした(笑)。あの時、皆さまの連帯感も強まったような気がします。
木村 ちょっとした探検家気分に加えて、外に出た時の風の爽やかさと達成感。それらを味わっていただけたのではないでしょうか。
加藤 迷った末に内部に入られたお客さまも「行って良かった!」とおっしゃっていましたよ。
鈴木 3つのピラミッドを眺望するレストランでの昼食も好評でしたね。今回のツアーはギザに3連泊したおかげで、レストランだけでなく、バスの車窓、途中の絶景ポイントなどいろいろな角度からじっくりピラミッドが見られました。観光の前後にカイロの文明博物館や考古学博物館の見学が入っているのも良かったです。
篠原 2021年オープンの文明博物館には考古学博物館から移送された王様のミイラが展示されているので、歴代の王を知っていただく良い機会になったのではないかと思います。
鈴木 4,500年を超えるエジプトの長い歴史を1日で理解するのはとても無理ですが、博物館で予習・復習ができると、実物を見ても納得感があります。知的好奇心を満たしていただけるツアーだったのではないかと思いますね。
篠原 来年催行のエジプトの旅でも、序盤に文明博物館、旅の最後には今年開業予定の大エジプト博物館を訪れる予定です。ギザ3泊の滞在は、三大ピラミッドに一番近い名門ホテル「マリオット・メナハウス」をご用意しています。
篠原 ツタンカーメン王の墓やアブシンベル神殿での夜のショーも貸切りでお楽しみいただきました。
木村 貸切りだと内部でガイドの話を聞きながら見学できるだけでなく、写真も撮影できます。通常は入場のために列に並びますが、待ち時間もありませんでした。
鈴木 強い日射しのなかで待つのはなかなか大変ですから、ありがたかったですね。
木村 感涙されていたお客さまもいらっしゃいました。かつて日本でツタンカーメンの黄金のマスクが展示された際に見られて、いつかエジプトに行ってみたいと思い続けていらしたそうです。
加藤 普段は観光客が多く賑やかなのですが、貸切りで本来の神聖な雰囲気が味わえたと思います。
篠原 アブシンベル神殿は日中の観光だけでなく、ナセル湖岸にご用意した遊覧船からの見学、さらに夜は神殿貸切りでの音と光のショーをお楽しみいただきました。
加藤 ライトアップされた遺跡を舞台に、日本語のナレーションで歴史物語が展開されるのですが、私は物語自体より、遺跡をプロジェクションマッピングの壁として使うスケールの大きさと、物語で語られる遺跡に自分たちがいるという状況自体に感動しましたね。
岩瀬 アブシンベルまでやってきて有名な神殿の前に座っている。しかも神殿は貸切り。そういう特別感がありましたよね。
加藤 私は、神殿に彫られた巨大な王様たちと真正面で向き合っている気になりました(笑)。
鈴木 星空も感動的でした。周囲に街灯などがないので、ショーの直前、演出で電気が消えると一瞬真っ暗闇になるんです。その時見た満天の星がとてもきれいで、お客さまからも歓声が上がりました。
的場 自然に拍手が起こり、最高のオープニングでしたね。
篠原 翌朝はご希望の方を朝陽に輝く神殿にもご案内しています。
木村 遺跡の前でお客さまが「自分でこの地に立って仰ぎ見るまで本当の大きさはわからなかった」とおっしゃっていて、そのとおりだなと思いましたね。アブシンベル神殿もカルナック神殿も、写真や映像で見て知ってはいましたが、その場で見上げてみてようやくその大きさが実感できました。
加藤 バスでの移動中も、車窓に次々現れる砂漠やピラミッドやスフィンクスに大きな歓声が上がっていましたよね。写真で見ていた風景が目の前に広がり、皆さま感動されていたようです。
木村 日々感動の連続でした。ガイド陣も優秀でしたね。大好きな自分の国のことを愛情込めて話してくれるので、聞いている私たちも全員エジプトという国が大好きになってしまうんです(笑)。
篠原 ナイル河チャータークルーズはいかがでしたか?
的場 リビングスペースや浴槽もある約40平方メートルの広い部屋だったので、皆さま、ゆっくり過ごされたのではないでしょうか。バルコニーからはまさにエジプトという景観が楽しめました。
加藤 食事もおいしかったです。
篠原 同船の夕食は前菜やメインを選んでいただくコースメニューですが、ビュッフェスタイルの多いエジプトで、しかも船で食事が選べること自体珍しいんです。
木村 朝食ビュッフェに和食コーナーがあって、お客さまも「エジプトで肉じゃがが食べられるの!」って感動されていましたね。
鈴木 基本は洋食ですが、日本大使館での勤務経験もあるエジプト人シェフがご飯と味噌汁のほか、だし巻き卵、ひじき、浅漬け、きんぴらなど日本食を用意してくれたんですよ。それがおいしくて!
的場 強い日射しの下での観光から戻ってきたら、野菜などを冷やし中華風にトッピングした冷たい素麺が用意されていてびっくり。
鈴木 食べ慣れない食事が続くと、どうしても胃腸が疲れるので体調管理の面からもありがたかったです。貸切りゆえのリラックス感もあわせ、元気に旅を続ける要因になったのではないでしょうか。
岩瀬 本当にそうですね。外国人観光客がいるだけでどうしても緊張するので、貸切りは安心感が違います。心から寛げる空間とおいしい食事が旅の満足度をグンと上げた気がしました。
加藤 ラウンジではコーヒーを飲みながらお客さま同士がゆったり会話を楽しまれていましたよね。
鈴木 1人参加の方同士がエジプトの書籍を介して交流されたり。友だちの輪が広がっていました。
的場 陽気で親しみやすいレストランのスタッフも印象に残っています。覚えたての日本語を混ぜて話してくれるので食事の場がすごく明るくなる。民族衣装のガラベイヤを着て現地のダンサーと一緒に踊った最終夜のパーティーも楽しい思い出です。日本人はこうしたイベントが苦手なイメージですが、クルーの誘導もあって自然と踊る雰囲気になるんですよね。
鈴木 私は、エジプトの魅力は圧倒的に人だと思うんです。困ったことが起きてもガイドさんやホテルスタッフなど大勢の人たちが関わってくれて解決してくれる。
加藤 私も現地の人に助けられました。行ってみないとわからない感覚ってありますね。
的場 お客さまも皆「行って良かった」とおっしゃっていました。
篠原 皆さまにエジプトの魅力が伝わっていたらうれしいですね。
来冬も、今回好評いただいた4つの貸切見学(クフ王のピラミッド、ツタンカーメン王の墓、アブシンベル神殿)とナイル河チャータークルーズを組み込んだ旅を催行予定です。地中海に面した都市アレキサンドリアに足を延ばすコース、洗練されたアラビア世界、ドーハを訪れるコースも設定しました。特別企画が盛りだくさんのエジプトの旅。ぜひご参加ください。
カイロにあるエジプト考古学博物館の老朽化や収納スペースの不足を受け、近郊ギザで建設が進められてきた大エジプト博物館(GEM)。収蔵品10万点以上といわれるその規模はもちろん、当初2015年の予定だった開館が幾度も延期となってきた経緯もあり、今年末の同館開館に全世界が注目しています。建設や展示物の保存修復には日本も協力。晴れて開館した暁には、来冬のエジプトの旅の最終日にこの世界最大規模の考古学博物館にご案内しますので、お楽しみに。