[ 国内特集① ]
「混雑が少なくゆったりと楽しめた」
「思っていた以上の迫力!」「あまり歩かなくて良かった」
と、お客さまから評判の良かった
日本各地の夜空を彩る
夏花火
企画=山口真司/柳幸治/小林絵梨
文=大友園子
日本の夏といえば「花火」。毎年、各地の花火大会を心待ちにしていらっしゃる方も多いでしょう。今回は、全国各地で開催される見ごたえのある花火大会をご紹介します。行き帰りの混雑を避け花火をゆったり楽しみたい方や、すでに有名な花火大会を楽しんだ方にもそれぞれ趣向を凝らした花火を間近に、お疲れなく存分にご覧いただけます。日中の観光やお宿などにもこだわった、思い出に残る選りすぐりの旅です。
上空と川面を彩る1万超の花火 最上川沿いの観覧席で存分に
山形の花火といえば、毎年8月の第1土曜日に開催される酒田の花火は見逃せません。大人数の団体客が少なく、会場内の誘導もスムーズで、混雑を気にせずゆったりと花火の共演を満喫することができます。
観覧会場までは、ホテルから車で約15分。最上川沿いに観覧席が設けられており、さまざまなタイプの席があるなかから、1テーブルに2つの椅子席がセットされた席をご用意しています。ゆとりあるスペースに配置された椅子席は、座り心地が良く、長く座っていても圧迫感を感じません。お客さまからも「周りを気にすることなくゆったり楽しめた」と好評です。約1時間、約1万発の迫力ある花火をゆったりとご観賞ください。全国各地の競技会で受賞した煙火店による花火が、開始から終了まで間延びせずに次々と打ち上げられ見ごたえ十分。そして、10号玉が100発以上打ち上げられるグランドフィナーレはまさに圧巻。完成度が高い花火大会と評判です。
会場の環境がしっかりと整っており、駐車場も含めて入退場もスムーズなので、大会終了後、約30分でホテルに到着します。昨年ご参加いただいたお客さまからは、「期待していた以上に花火が存分に味わえた」とのお声をいただいています。
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全国から集まった花火師たちの大迫力の花火が酒田の夜空を彩る
「相馬樓」で艶やかな伝統文化など 庄内ならではの観光やお食事も
酒田のある庄内地方は、北前船が運んだ京の文化が花開いた地。花火当日の日中、その伝統を受け継ぐ「相馬樓」にて、艶やかな舞娘の演舞をご覧いただきます。その後、近年注目の「レストランニコ」にて少し早めの夕食。日本海や庄内平野の海の幸、山の幸を用いた、オリジナリティあふれる料理は、地元のみならず東京を含め各地の食通たちにも愛されています。この機会に、旬の素材をふんだんに使った“酒田フレンチ”をお楽しみください。
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酒田に花開いた艶やかな京文化を今に伝える「相馬樓」ⓒ酒田DMO
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“酒田フレンチ”で知られる「レストランニコ」でのお食事も楽しみ
花火大会会場まですぐ ストレスなく花火を満喫
信州長野の千曲市、戸倉上山田温泉の千曲川河畔で、8月7日に開催される花火大会。今年で93回を迎える歴史ある花火大会です。約1万発の迫力ある花火を特等席でストレスなくご覧いただけます。
通常、大きな花火大会を見学する場合、会場まで大型バスで向かい、駐車場でバスを降りてから、観覧席まで移動するのに徒歩で20分から30分かかる場合も珍しくありません。しかし今回は滞在先の「笹屋ホテル」から至近、徒歩約3分で到着です。観賞の途中で宿に戻ることもできます。
近いだけではありません。千曲川河畔に設けられた観覧席は、観光客や観覧席側の住民などの限られた人のみが利用できる席なので、大混雑もなくゆったりした環境で堪能できます。花火大会当日は、会場近くの千曲川に架けられた橋が通行止めとなり、一般の見物客は幹線道路や駅がある対岸から見学するので、観覧席側の混雑は比較的穏やかです。
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宿泊先の「笹屋ホテル」から花火会場観覧席まで
至近
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戸倉上山田温泉の老舗「笹屋ホテル」
花火の余韻を楽しみながら宿へ 源泉100パーセントの温泉も
この花火のすばらしさは、間近で見るからこそ感じる花火の迫力、美しさに加え、周囲に響きわたる音です。山々に囲まれているので、打ち上げの度に山々に反響する轟音が、体にも響くほど。町なかの花火大会でも、打ち上げ花火の音は迫力があります。しかしこの花火大会では、夜空に輝き降ってくるような光の色彩、ずしんと体全体に響く迫力ある重低音など、視覚・聴覚を刺激する迫力を、身をもって感じることができると評判です。
花火のあとは、その余韻を感じつつ温泉で寛ぐのも一興。お泊まりの「笹屋ホテル」は、源泉100パーセントのお湯が自慢で、明治36年創業という老舗旅館です。お部屋は日本座敷をしつらえた落ち着いた雰囲気。2カ所ある広い露天風呂は、それぞれ違った雰囲気を味わうことができます。
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山々にこだまする轟音が花火の迫力を増す「千曲川納涼煙火大会」ⓒ信州千曲観光局
日本各地の夜空を彩る夏花火
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打ち上げ台近くの観覧席から眺める迫力の「神明の花火」
武田信玄の「のろし」がルーツ 日本三大花火の一角を誇った花火
神明の花火」は、毎年8月7日に山梨県西八代郡市川三郷の笛吹川河川敷で開催される花火大会。そのルーツは古く、戦国時代に市川大門地区では軍事用狼煙が盛んにつくられており、その技術を活かして花火を上げたことが起源といわれています。江戸時代には庶民に愛され、日本三大花火の一角を担っていました。その後、花火の歴史は途絶えていましたが、平成元年に笛吹川畔を会場とした「神明の花火」として復興。今や約2万発の花火が打ち上げられる山梨県下最大級の花火大会となっています。二尺玉が打ち上げられると、直径約500メートルの大輪の花が、観覧席の目の前で広がり、想像以上の迫力です。
一方で、全国的にはまだそれほど知られておらず、規模の割に混雑が少ないところも大きな魅力。駐車場から観覧場所まで平坦な道で約15分。全国的に知られている花火大会よりも、楽に観覧席に到着できるので、お疲れなく存分に花火を楽しむことができます。
有料観覧席は打ち上げ場所に近い所に設けられているので、花火が打ち上がる瞬間から空に大輪の花を咲かせるまで、じっくりご覧いただくことができます。お弁当をお召しあがりながら約100分間、花火大会をゆっくりとご覧ください。お客さまからは「想像以上だった」「客席がよかった」などのご感想をいただいています。
楽な日程で花火も存分に 果物王国でぶどう狩りも
「神明の花火大会」は、都心から比較的近い場所での花火大会なので、出発は比較的ゆっくり、夜の花火大会までの時間にも余裕があり、よりお疲れなく存分に花火を満喫できます。お泊まりは、眺めの良い温泉もある「フルーツパーク富士屋ホテル」です。翌日はゆっくり出発し、果物王国山梨ならではの旬のぶどう狩りにも出かけます。童心に帰ってお楽しみください。1房お持ち帰りいただけます。
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翌日は旬のぶどう狩りも楽しむ
最後まで存分に楽しめる演出 圧倒される花火と音楽の迫力
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音楽と花火の共演が眼前に繰り広げられる「ふくろい遠州の花火大会」
7月27日、静岡県袋井市で開催される「ふくろい遠州の花火大会」を観覧席からご覧いただきます。オープニングから約1時間半、音楽と花火の壮大な演出に圧倒され目が離せません。打ち上がる花火は約25,000発。昨年4年ぶりに復活した大会では、「赤富士」「白富士」を表現した空中ナイアガラや、オペラを題材にした花火と音楽の融合が話題となりました。音楽と花火をシンクロさせた日本最大級のメロディースターマインはこの花火大会を象徴する花火です。
この大会の大きな特徴は、全国から選抜された花火師たちが腕を競う「花火名人選抜競技コンクール」でもあるところ。日本屈指の花火師集団である、日本煙火芸術協会所属の花火名人たちが技術を競います。1発ごとに真剣勝負で打ち上げられる花火を、じっくりご覧ください。昨年ご参加のお客さまからは「良い席で期待以上に楽しめた」「花火の色や形の変化と音楽がぴったりと合っていて、すばらしかった」という感想をいただいています。
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全国から選抜された花火師たちが、自慢の花火を打ち上げ競う「ふくろい遠州の花火」
古民家を移築した「葛城北の丸」 非日常の空間に寛ぐ贅沢
宿泊は「葛城北の丸」。北陸の歴史ある重厚な古民家を移築した、各所に「匠の技」が息づくお宿です。日本の伝統美を進化させた静寂の空間は、どこにいても心地良く過ごすことができます。花火の前に一旦チェックインし早めの夕食をとり花火観賞へ。宿に戻ってからは、花火の余韻を感じつつ、プライベートが守られた空間でゆっくりお過ごしいただけます。翌朝は、自慢の庭園を散策するのもおすすめです。
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非日常を味わえる「葛城北の丸」の客室(1例)
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北陸の歴史ある旧家を移築し、旅館としてよみがえらせた「葛城北の丸」