関西の桜が見頃を過ぎた頃に満開を迎える北海道の桜。道南エリアには北海道を代表する桜の名所が多く集まっています。そのなかでも特におすすめの桜の名所を訪れる2泊3日の旅をご紹介しましょう。まだ雪が残る山と桜の鮮やかな共演をお楽しみください。
まずご案内するのは函館五稜郭公園。五稜郭タワーの展望台から見下ろす公園内の桜と、桜に縁どられた星形の城郭跡が見事です。次に北海道道九六号線沿いに桜の名所が点在する「北斗桜回廊」では、桜並木が圧巻の「松前藩戸切地(へきりち)陣屋跡」と、推定樹齢約300年ものしだれ桜がある「法亀寺(ほうきじ)」へ。「清川の千本桜」では、桜並木の通りを抜けて行くドライブをお楽しみいただきます。
さらに、洞爺湖の西岸にある「サイロ展望台」で、今も活動を続ける有珠山と昭和新山を一望する大パノラマを満喫。旅の締めくくりは「有珠善光寺自然公園」で有珠山の大噴石を割って成長した「石割桜」と呼ばれる樹齢約200年のエゾ山桜へご案内します。
ご宿泊は2020年にニセコに開業したラグジュアリーな温泉宿「楽 水山(らく すいさん)」。18室すべての客室が平屋造りの離れです。開放感あふれるラウンジは、北海道産の木材がふんだんに使われ、木の温もりを感じられる落ち着いた大空間。大きな窓からは日本100名山の1つ蝦夷富士・羊蹄山の堂々たる山容が一望できます。
約75平米の客室は広々としたリビングとツインベッドルームに分かれたスイート仕様で、浴室は贅沢な源泉かけ流しの温泉風呂。羊蹄山を眺めながら心ゆくまでお楽しみいただけます。夕食は北海道食材たっぷりの創作フランス料理。朝食は山海の幸が並んだ品々と土鍋で炊いたご飯が魅力の和定食です。
今までとはひと味違う春景色を見たいと願う方には、九州北部の桜をめぐる旅をご紹介しましょう。佐賀県出身の当社社員がおすすめする、桜の名所と温泉を選んだ、2泊3日の旅です。
まずは佐賀の唐津城。海に突き出た城として有名なこの城の本丸では、約220本の桜が、青い海を背景に咲きます。次の円応寺では約100本の桜並木が、見事なトンネルを形づくる参道を散策。そして秋の紅葉でも有名な「御船山(みふねやま)楽園」へ。領主鍋島茂義が約3年の歳月をかけてつくった庭園です。約15万坪の敷地へ足を踏み入れると、池のほとりや荒々しい岩山を背景に、ソメイヨシノやヤマザクラ、オオシマザクラ、ヤエザクラなど約2,000本もの桜が咲く、一幅の絵のような光景が眺められます。
博多から由布院へは人気の観光列車「ゆふいんの森」に乗車します。高い目線から望む車窓から、玖珠(くす)川や田園風景、そして自然豊かな森、由布岳と移りゆく景色を楽しみます。
そしてこの旅のハイライトの1つが「長湯温泉しだれ桜の里」。15年前に約3万坪の敷地一面に、地元の住民が中心となって桜を植樹したもので、六種類約2,600本の桜が咲いています。そのなかでも約300本のヤエベニシダレザクラは、西日本随一の規模を誇ります。里山を彩る濃淡さまざまな桜色のグラデーションは圧巻です。
旅の終わりには麓に咲く桜を眺めながら別府ロープウェイで展望台へ上がり、別府湾と湯けむりが立ち上る町を眺めて旅を締めくくります。
初日の宿泊は佐賀県嬉野温泉の大正14年創業の老舗旅館「大正屋」。皇居新宮殿や八ヶ岳高原音楽堂で知られる吉村順三の設計です。「日本三大美肌の湯」の1つといわれる温泉はトロトロと肌にやさしく、湯上りはしっとりと潤います。飲めば胃腸や肝臓の機能を活性化させるといわれています。
2日目の宿泊は、大分県別府温泉の眺めの良い高台に位置する「ホテル別府パストラル」。岩露天風呂のある大浴場で、源泉かけ流しの美人の湯をお楽しみいただけます。
そして佐賀では呼子名物のコリっとした食感と甘みが絶品の、「呼子のイカ」の活き造りを堪能する、美食も楽しみな旅となっております。