[ クローズアップ ]
“究極”のオールインクルーシブ
リージェント セブンシーズ クルーズ
vs
美食のアッパープレミアム
オーシャニアクルーズ
企画=木村聡/加藤のどか
文=佐藤淳子
最高級ラグジュアリークラスの「リージェント セブンシーズ クルーズ」、アッパープレミアムの美食船、「オーシャニアクルーズ」。2026年、独自の魅力を放つこれら2ブランドの客船を利用した各4コース、計8コースの催行を予定しています。長年、旅行業界に身を置き、現在、2ブランドの日本でのジェネラルマネージャーをつとめる栗原宗利さんに、船の魅力や楽しみ方を伺いました。
旅行業界のベテランがすすめる
旅の形―クルーズ
「客船自体も“旅先”です」
客船の旅のすばらしさは関わるほどにわかってくる
― 長年、旅行業界でご活躍の栗原さんは、クルーズの魅力をどう捉えていらっしゃいますか?
栗原 手ぶら観光ができる身軽さなど、船旅のメリットは皆さんご承知だと思いますが、面白さは関われば関わるほどわかってきます。たとえば、船ではどの海域であっても想像以上に自然を感じられるんですよ。4日間ほどのショートクルーズでも、出航翌日に大雨が降ったかと思えば、その後に見事な虹が出て、翌日には美しい夕焼けが見られる。最終日には船の横をイルカが並走してくれたりして。こんな経験ができるなんて、本当にすばらしい乗り物だなとあらためて思いますね。
― 今携わっておられるクルーズ会社の客船についても教えていただけますか?
栗原 リージェント セブンシーズ クルーズ(以下、リージェント)の客船を形容する際によく使われるのが、「究極のオールインクルーシブ」という表現です。飲食はもちろん、チップ、ランドリー、寄港地観光、いずれも追加代金をいただいていません。代金のことも料理や観光の選択も、何も考えずに過ごせるストレスフリーの環境を備えているのが、まさにリージェントの船。真のラグジュアリー客船だと思いますね。
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最新の設備を搭載したリージェント セブンシーズ クルーズ「セブンシーズ グランデュアー」。数々の受賞歴を誇るデザイナーが手がけた内装は優雅そのもの
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オーシャニアクルーズ「マリーナ」。美食船ならでの多彩な食が楽しめるアッパープレミアム客船
― 一昨年、新造船も就航しましたね。
栗原 最新の「セブンシーズ グランデュアー」は非常に洗練された船です。数百万ドルを投じたアートコレクションも見応えがありますよ。同クラスの「セブンシーズ スプレンダー」などと同様、全室バルコニー付きのスイートで、最上級のラグジュアリースイートはおそらく洋上最大だと思います。
― レストランも充実していますね。
栗原 7つありますが、すべておいしいです。僕は屋外が好きなので、よく利用するのは、ビュッフェの充実した「ラ・ヴェランダ」のテラス。「コンパスローズ」はメインダイニングながら、予約の必要もなく、席も決められていないオープンシーティングなので、いつ行ってもレベルの高い食事が楽しめます。朝からコース料理のような贅沢な食事をすることもできますよ。
― レストラン選びも楽しそうです。
栗原 美食であれば、オーシャニアクルーズ(以下、オーシャニア)も負けていません。美食を謳う客船は少なくありませんが、オーシャニアほどこだわった船会社はないでしょう。何しろ客船のコンセプトが「The Finest Cuisine at Sea(洋上最高級の美食)」。ラグジュアリーという最上カテゴリーのリージェントに対して、オーシャニアはその次に位置づけられるアッパープレミアムですが、通常このカテゴリーの客船で必要となるスペシャリティレストランでの飲食の追加代金もかかりません。そもそもこのカテゴリーの客船にスペシャリティレストランが4つあること自体珍しいと思います。
― 船上の食への期待が高まります。
栗原 さらにパフォーマンスも楽しめます。アジア料理の「レッドジンジャー」では食事の前に箸を選ばせてくれたり、イタリア料理の「トスカーナ」ではオリーブオイルのソムリエと一緒に何種類ものなかからパンに付けるオイルが選べたり。こうした形の食の楽しみ方もユニークだと思います。
― オーシャニアが属するアッパープレミアムというクラスは、プレミアムとどう違うのでしょう。
栗原 ラグジュアリーとプレミアムの間、ということです。お客さまお1人に対する乗組員の数は、1.3人のリージェントに対して1.5人と、サービスは限りなくラグジュアリーに近い。一方、プレミアムに近いのがクルーズ代金です。「究極のインクルーシブ」であるリージェントに対し、オーシャニアのコンセプトは「Your World. Your Way.(ご自身が求める世界をご自身のスタイルで)」。つまり寄港地観光やお酒など、人によって嗜好が異なるものはご自身で選択を、という方針のため、その分リーズナブルなのです。
ストレスのない中型船で静かで快適な大人の船旅
― 栗原さんの船での過ごし方やおすすめの場所をお聞きできますか?
栗原 僕はのんびりしたいタイプなので、「何もしない」のが実は一番好きな過ごし方です。客室のベランダで海を眺めたり、ラウンジでコーヒーを飲んだり。リージェントであれば、バリスタのいる「コーヒーコネクション」も大好きな場所。小腹が空いたらサンドイッチやクッキーも楽しめます。
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青い海や夕陽、満天の星を眺めながら次の寄港地へ。大人の船で優雅な時を
― 贅沢な時間ですね。
栗原 のんびりするのが好きと言いながら、船内イベントも面白そうなものは参加します(笑)。僕はバチャータというサルサに似たダンスに夢中になりました。オーシャニアの客船では初心者向けのダンスレッスンもあるのでおすすめです。オーシャニア同様、食にこだわるリージェントでは、プロによる料理教室が開催されます。寄港地に因んだ料理など、毎回異なるテーマで指導が受けられるとあって人気ですね。
― 船内の服装についてアドバイスを。
栗原 リージェントは「エレガントカジュアル」、オーシャニアは「カントリークラブカジュアル」と呼び方が違いますが、どちらも日中は自由な服装で、夕食時だけ男性はジャケットか襟付き、女性はワンピースなどを着用、ということです。要は短パンやジーパンでなければ大丈夫で、堅苦しく考える必要はありません。せっかくの機会ですからドレスアップするのもいいですよ。記念日にカップルで着飾っても、違和感なく溶け込めるのも船の魅力です。
― クルーズ選びに迷われているお客さまにメッセージがあれば。
栗原 リージェントもオーシャニアも、基本的にお子さまの乗船率は1パーセント未満。大人の船なので静かに過ごしたい方におすすめです。いずれも中型船のため、乗下船や食事の際の待ち時間もほとんどなく、快適にお過ごしいただけるでしょう。僕はクルーズ自体が旅先の1つだと思っています。どの船も魅力的なので第2のデスティネーションとして楽しんでほしいですね。
リージェント セブンシーズ クルーズ vs オーシャニアクルーズ
あなたはどの船、どの旅を選びますか?
2020年就航の「セブンシーズ スプレンダー」で楽しむ地中海クルーズです。乗船地はスペインのバルセロナ。完成間近とされるサグラダ・ファミリアなど、建築家ガウディが手がけた作品群をめぐった後、9泊10日の地中海クルーズへと出航します。南フランスのコートダジュール、イタリア北西部のリビエラ海岸、イタリア半島の西側に広がるティレニア海まで、紺碧の海を西から東へ。ひと口に地中海といってもそこには多様な海域があり、風景があることが体感できることでしょう。
シチリア島とカプリ島という人気の島に加え、ナポレオン生誕の地として知られるコルシカ島や西地中海に浮かぶメノルカ島にも寄港。こうした航路が楽しめるのは、中型客船ならではです。レモンの香り漂うカプリ島では、名門ホテル「グランドホテル・クィシサーナ」での昼食を楽しみましょう。下船後はローマに滞在し、映画『ローマの休日』ゆかりの地をめぐります。名作の舞台となった永遠の都をご満喫ください。
2023年11月にデビューしたリージェント最新の客船で7泊8日の船旅を楽しみます。
出港するのは北イタリアの港町トリエステ。ここから紺碧のアドリア海をクロアチア、モンテネグロ、ギリシャと南下し、海岸沿いの魅力的な古都に寄港しながらイオニア海へ。クロアチアでは、ドブロヴニクだけでなく、ローマ遺跡の残るスプリットにも立ち寄ります。なかなか訪れる機会のないこの街で、古代ローマ皇帝が暮らしたディオクレティアヌス宮殿など貴重な歴史遺産をお楽しみください。ギリシャでは、“イオニア海の至宝”と称されるコルフ島を訪れます。かつて地中海の要衝として栄えたこの島では、ハプスブルク家の皇妃エリザベートがギリシャ神話に憧れて建てたとされるアヒリオン宮殿を見学します。
そして船はイタリア半島の長靴の先とシチリア島の間のメッシーナ海峡を越えて地中海へ。カプリ島ではAコース同様「グランドホテル・クィシサーナ」の昼食をお楽しみください。
アドリア海を南下、クロアチア、モンテネグロ、イタリア、ギリシャの港町をめぐりながら8泊9日のクルーズを楽しみます。
オーストリア帝国時代の趣が色濃く残るクロアチアのリエカからは、かつてハプスブルク家の別荘があったリゾート地、オパティアや中世の街並みが美しいカスタヴ村などを訪れます。船は、ディナル山脈を背にしたダルマチア地方へも。入り組んだ海岸線と無数の島々を有するこの地方は、ローマ帝国、ヴェネツィア共和国など列強による支配が続いた複雑な歴史をもつ地域。中心都市ザダルのほか、ローマ時代から塩づくりで知られる街、ニンへも足を延ばします。旨味が凝縮された塩は良いお土産になるでしょう。
イタリアではとんがり屋根の家々が連なるアルベロベッロを散策、モンテネグロの古都コトルではコトル湾に浮かぶゴスバ島へ、ギリシャのイグメニツァ寄港の際は内陸の湖畔の街イオアニナへと、通常なかなか訪れる機会のない地へも足を延ばします。
紅葉の美しい時期、カナダからアメリカまでの船旅を楽しみます。モン・トランブラン村など、錦秋のローレンシャン高原を観光し、メープル街道をモントリオールまでドライブ、たっぷりと紅葉を楽しんだ後、「セブンシーズ スプレンダー」に乗船します。
船はセントローレンス河を下り、セントローレンス湾へ。河岸の寄港地サグネでは、カナダで唯一、船で航行できるフィヨルド、サグネ河フィヨルドを見学します。ガスペ半島の東端、切り立つ断崖に囲まれたフォリヨン国立公園などを訪れた後、船はセントローレンス湾から大西洋へ。アメリカ・メイン州のアカディア国立公園では、岩山と海、そして紅葉が織り成す見事な景観を堪能いただけるでしょう。
大西洋クルーズを楽しむ終日航海日を経て到着する下船地はニューヨーク。ここでは、大注目の新名所、近未来的展望台として人気の「サミット・ワン・ヴァンダービルト展望台」を訪れます。ガラス張りの展望室でのスリリングな体験をお楽しみください。
リージェント セブンシーズ クルーズ vs オーシャニアクルーズ
昨年改装を終えたばかりの「マリーナ」で、イギリスとフランスを隔てる海峡の最狭部、ドーヴァー海峡を抜け、ヨーロッパ4カ国を周遊します。
7泊8日という日数でフランス、ベルギー、オランダ、イギリスをゆったりめぐれるのは、海の路を行く船の旅だからこそ。フランスでは、印象派の画家たちに愛されたオンフルール、映画『シェルブールの雨傘』の舞台として知られるシェルブール、中世に交通の要衝として栄えたダンケルクなど、趣のある小さな港町に寄港します。イギリスでは、港町トーベイから茅葺き屋根の家々が並ぶコッキントン村へ、ドーヴァーからカンタベリーへとそれぞれ足を延ばすなど、充実した寄港地観光をお楽しみいただきます。ベルギー、オランダでは、それぞれの寄港地からブルージュ、アムステルダムを訪れます。魅力満載の世界遺産の街を満喫しましょう。
乗下船前後には、パリとロンドンに合計3泊。ヨーロッパ各国の観光を楽しみたい方におすすめの旅です。
ギリシャのアテネに1泊し、パルテノン神殿などを観光した翌日、ピレウスから「シレーナ」に乗船、エーゲ海、アドリア海を7泊8日でめぐります。
3万トンクラスの「シレーナ」は、オーシャニアの客船のなかでも小さいクラス。そのため、通常なかなか入港できない港にも立ち寄れます。エーゲ海、アドリア海という人気海域を行くクルーズながら、ギリシャでは、定番のサントリーニ島やクレタ島に加え、ザキントス島にも寄港。ギリシャ神話の登場人物の名に由来するこの島ではナヴォイオビーチを訪れます。実は、ここは日本のアニメ映画『紅の豚』の舞台ではないかともいわれる美しいビーチです。
モンテネグロではプドヴァ、クロアチアではリエカと、美しい古都に寄港するほか、イタリアでは、紀元前に古代ギリシャ人が築いたとされる港湾都市アンコーナに足を延ばします。下船後はヴェネツィアに1泊して、水の都を堪能しましょう。過ごしやすい初夏に楽しむ充実の旅です。
スウェーデン、フィンランド、デンマークの北欧3カ国と、エストニア、ラトビア、ポーランド、ドイツというバルト圏4カ国、計7カ国を10泊11日でめぐる効率の良い船旅です。
北欧では、なかなか訪れる機会のない島に寄港。スウェーデンのゴットランド島では、「バラの都」ヴィスヴィーが美しいバラとともに出迎えてくれるでしょう。デンマークのボーンホルム島は「サンシャイン・アイランド」として多くの芸術家に愛される島。北欧最大の城跡ハマーフースも見学します。
ポーランドの港町グダンスクも魅力的です。ハンザ同盟都市の趣を残すこの街には独特の風格があり、ゴシック様式の市庁舎を有する広場や木造クレーンなど運河の街の散策も楽しいものになるでしょう。郊外のオリーヴァ教会ではパイプオルガンの演奏をお楽しみください。
人気の寄港地には、朝早く着いて夜遅く出航するスケジュールを組むのがオーシャニア流。同社のクルーズならではの充実した旅を堪能ください。
ポルトガルのリスボンを観光した後、「マリーナ」に乗船、7泊8日の大西洋クルーズに出航します。旅のテーマは「美食」。ポルトガルのポルト、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ、ア・コルーニャ、サンタンデールに寄港した後、スペイン、フランスにまたがる美食の都バスク地方を訪れます。スペイン側のサン・セバスチャンでは午後を自由行動としました。世界中の美食家が集まる街で個性豊かなバルをめぐり、店のこだわりの詰まったひと口サイズの小皿料理タパスをお楽しみください。ご希望のお客さまには、添乗員が人気の店にご案内します。フランスバスクでは、サン・ジャン・ド・リュズに入港。ビアリッツで地元の人々の食生活を支える市場を訪れ、サン・ジャン・ド・リュズではマカロン発祥の店に立ち寄ります。スペインとはまた雰囲気の異なる美食の街を堪能しましょう。
味覚の秋に「美食船」として知られるオーシャニアの船で食の都へ。食を満喫したい方におすすめの旅です。
リージェント セブンシーズ クルーズ vs オーシャニアクルーズ
はじめてでも安心!
クルーズは自由で楽な旅の形です
船内での服装や船の揺れ……クルーズ未経験のお客さまはさまざまなご不安をおもちかもしれません。そんな皆さまの心配を払拭すべく、添乗経験の豊富な2人がクルーズの魅力や船内生活について語り合いました。「着飾らないのがスマート」「美容室で気分転換」等々、目から鱗が落ちる話もたくさん。ぜひご参考に。
― 2人は、クルーズ旅の魅力をどう感じていますか?
奥村 まずは「デスティネーションのほうから来てくれる」ことでしょう。
阿部 客室でゆったりしている間に次の寄港地に着いているわけですからね。
奥村 私は部屋を日常に近い状態にして、そこを拠点に出かけたいタイプ。なので、移動がなく、部屋を“我が家化”できる船は大きな魅力なのです。
― そんな船旅も、未経験のお客さまにとっては心配がいろいろあるようです。
阿部 1つは船の揺れでしょうか。
奥村 そうですね。ただ、エーゲ海やアドリア海、地中海など、海外クルーズの定番海域はどこも通常あまり揺れません。だから人気航路になっているわけで。まして3万トン以上の船なら、揺れても大きくは揺れないので、あまり心配されなくても良いと思いますね。
阿部 「着飾らないといけないんでしょう?」というお声も聞きますね。
奥村 日本にクルーズが紹介された当時の「豪華客船」のイメージが浸透しているのかもしれませんね。実際は「フォーマル」のドレスコードが指定されているのは限られたディナーだけですし、海外のお客さまは皆、本当に思い思いの服装をされています。
阿部 確かにフォーマルナイトでも派手なジャケットを着ている人もいれば、ワイシャツだけの人もいて、他人の服装は気にしていませんね。海外クルーズは、そういう「気にしない」人たちと一緒の空間なので、ぜひお好きなお召し物で過ごしていただきたいです。
奥村 最近はラグジュアリーやプレミアムのカテゴリーの客船でも、航海を通してスマートカジュアルで過ごせるようフォーマルのドレスコードを設けない傾向もあります。気取らず過ごすのが今時の「スマート」かも。
阿部 キュナードの客船などは別格で、楽しみ方も特別なのだと思います。
奥村 そうですね。それにどの船も、パーティは必ず参加しなくてはいけないものではないし、夕食も毎日メインダイニングでとる必要はないんですよ。普段の生活を考えても、毎夜フルコースだと逆に疲れません? パーティや夕食をスキップしても、ビュッフェ形式のカジュアルレストランなど、開いているレストランはほかに必ずあるので、食べる場所がなくて困ることも寂しい思いをすることもありません。ただ、ロブスターを目玉にした夕食やブランチなど特別な食事が提供される時があるので、それはぜひ楽しんでほしいですね。
― 終日航海日に、何をしたらいいのか心配な方もいらっしゃるようです。
奥村 船内で過ごすのも楽しいですよ。むしろ終日航海日があるクルーズを選んでほしいくらい。寄港日も、お疲れの時は観光をスキップしてもいいんです。そのくらいの余裕で楽しまれるのがむしろかっこいいと思います。
阿部 船内にお気に入りの場所を見つけるのも船旅の楽しみ方だと思います。ある年配の男性のお客さまは「ここが落ち着く」とおっしゃって、いつも同じカフェで小説を読まれていました。
奥村 早朝からおいしいスムージーが楽しめるプールサイドバーなどもありますよね。ヘルシーメニューを提供するレストランやカフェを見つければ、体調を整えるのにも役立ちそうです。
阿部 「毎日食べ過ぎちゃうので次のご飯に備えて散歩をしている」と、いつもデッキを楽しそうに散歩しているご夫婦もいらっしゃいました。
奥村 フィットネスセンターの利用もおすすめです。ウォーキングマシンで歩くだけなら、ウェアやシューズがなくても、デッキを散歩する程度の服装で問題ありません。マシンの使い方も添乗員がご案内しますし。
阿部 ライブラリーもいいですよね。
奥村 そう、各船プライドをかけた場所でもあるので、革張りのソファにふかふかの絨毯、重厚な家具などが備えられていてとても素敵。静かな空間で、持参された本を読んだり、ライブラリーの画集や写真集を見たりして。
阿部 優雅な時間が過ごせそうです。
奥村 意外なところでは美容室もおすすめです。シャンプーとブローなら気軽に利用できますし、自分ではしないようなセットをしてくれるので気分転換にもなります。普段とは違う仕上がりにすっかり明るい表情になられた年配の女性のお客さまもいました。それに美容室ってたいてい見晴らしのいい場所にあって気持ちが良いんです。
阿部 美容室、良いアイデアですね!
― はじめてのお客さまにおすすめするとしたらどのような船でしょう?
奥村 ショーなど船の華やかさを楽しみたい方、ご家族で行かれる方は、乗客数3,000人程の大型客船が楽しいかもしれません。落ち着いた雰囲気の船旅なら、5〜6万トンクラスの中型客船ですね。ご夫婦やお1人のご旅行なら、私はこちらをおすすめします。
阿部 1度経験されると、次はどの船に乗ろうかと楽しみにされる方が多いので、最初のハードルを越えれば、どんどん世界は広がると思いますね。
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「数日に1度、カジュアルレストランのビュッフェで軽めの夕食をとるのも一案です。体調も整いますよ」(奥村)
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「船だからこそ立ち寄れる場所も。未知の風景との出あいは船旅の魅力の1つです」(阿部)