ヨーロッパの街々が、しっとり落ち着いた晩秋から、輝きに満ちたクリスマスシーズンへ移り変わる。人々が心待ちにしていた季節をセレナーデ号で楽しんでみませんか。今回は、クリスマスを満喫するドナウ河基本コースに加え、多彩なプラスオンを楽しむ寄り道コースもご紹介します。
クリスマスマーケットの起源は諸説あり、ドイツやオーストリアが発祥ともいわれています。まず、ご紹介する基本コースでは、本場のクリスマスマーケット3カ所を訪問。1つ目のウィーンでは、シェーンブルン宮殿の庭園でのマーケットへ。ハプスブルク家が夏の離宮として使用していた壮麗な宮殿は、広々した庭園の美しさでも知られています。優雅な気分に浸りながら、かわいらしいオーナメントなど、お土産探しをお楽しみください。
品格漂うシェーンブルン宮殿前で開催されるクリスマスマーケット
優美な光の輝きに飾られたグラーベン通りで夜景散歩を
2つ目はリンツで、旧市街のハウプト広場で開かれるクリスマスマーケットへご案内します。歴史を感じるバロック様式の建物に囲まれて、タイムスリップしたような気分も。こちらではアットホームな雰囲気のなか、地元の方々に混ざって屋台をのんびり見て回るのも楽しい思い出に。
そして、3つ目はミュンヘン、マリエン広場での「クリストキンドルマルクト」です。その起源は14世紀といわれています。多くの屋台が並び、名物の焼きたてソーセージやシュトーレンなどの食べ歩きもおすすめです。
リンツ発祥のリンツァートルテも食べ歩きにおすすめ
この季節の伝統菓子、シュトーレンは屋台でも定番
古くから地元の人々に親しまれ続けるミュンヘンのクリスマスマーケット
お買物や食の楽しみに加え、会場を包む和やかな雰囲気もぜひ味わっていただきたいもの。この時期を待ち望んでいた地元の方々が、老若男女問わず、特別な季節の心躍るひと時を楽しんでいます。そんな街で暮らす人々のささやかな、そして、かけがえのない幸せな時間を同じ場所で体感できるでしょう。自然と誰もが笑顔になれるのは、サンタクロースからの贈りものなのかもしれません。ご紹介した3カ所は日中に訪れ、マーケット周辺の見どころもお楽しみいただけます。
さらに、この時期にせっかくヨーロッパを訪れるなら、陽が落ちてからの幻想的なムードも満喫してみてはいかがでしょう。華やかさを増すウィーンでは2日間滞在。自由行動の際には、ご希望のお客さまは市庁舎広場のクリスマスマーケットや、華やかなイルミネーションが街並みを飾るグラーベン通りなどへも添乗員がご案内します。
ウィーン市庁舎広場のクリスマスマーケット。夜には豪華なイルミネーションも楽しめる
本場のクリスマスマーケットを楽しむ船旅に加え、さらにローテンブルクへ足を延ばす寄り道コースも。この地で約500年も続くクリスマスマーケットは、それほど大きな規模ではありませんが、素朴な雰囲気で地元の方々に大切に守られてきたことが感じられます。そして、“中世の宝石箱”とも称される美しい街並みは、クリスマスの飾りがほどこされ、一層魅力的に。まさに、おとぎの国に入り込んだような体験は、この季節だけの宝物です。また、美しいステンドグラスが必見の聖ヤコブ教会や、クリスマス博物館などへもご案内します。心清らかなひと時をご体感ください。
ドイツで最も魅力的なクリスマスマーケットの1つ、ローテンブルクの「ライターレス・マルクト(騎士の市)」
クリスマス博物館では、各時代のオーナメントなどの展示やショップも併設
ハンガリー、スロバキア、オーストリア、ドイツの4カ国をめぐるドナウ河の船旅では、各地の豊富な見どころへ。ブダペストでは数々の戴冠式が行われてきたマーチャーシュ教会をはじめ、歴史を体感できるスポットへご案内。スロバキアの首都ブラチスラバ観光では、丘の上に建つブラチスラバ城や旧市街などへ。ウィーンでは、王宮など主要な見どころのほか、自由行動時間もたっぷりあるので思いおもいに散策を。ドナウ河流域の街メルクでは、宮殿のように豪華絢爛なメルク修道院へもご案内します。クリスマスのロマンティックな思い出も、各地の歴史や文化を味わう感動も盛りだくさんです。
屋根瓦や内部の装飾も美しいマーチャーシュ教会
独特な形から“逆さテーブル”とも呼ばれるブラチスラバ城
メルク修道院の内部には、約10万冊もの蔵書を誇る図書室も
続いてご紹介するのは、この季節だからこそ楽しめる大自然の神秘体験。ドナウ河の船旅に加えて、フィンランドでのオーロラ観賞へご案内します。「行ってみたいけれど、オーロラが現れるまで外で待つのが大変そう」と思われる方も少なくないかもしれませんが、この旅では心配ご無用です。
オーロラ観賞に適した場所として人気のあるロヴァニエミを訪れ、街から離れたスキー場の中腹にあるホテルに宿泊。その屋上での観賞を予定しています。添乗員が当日の気象条件などを確認し、オーロラが現れそうなタイミングをお客さまにご案内します。皆さまはそれぞれのお部屋でゆったりとお過ごしいただきながら、闇夜にオーロラが出現するチャンスを待つことが可能です。
天空にゆらめく色とりどりの光は、この地を訪れる旅人にとって憧れの存在。オーロラの名称は、ローマ神話に登場する女神「アウローラ」が由来といわれています。夜明けや希望を象徴する女神の名のとおり、人々は幻想的な光に未来への希望を見いだしたのかもしれません。今回ご紹介したコースでは、オーロラ観賞の機会は2回設けています。希望を胸に、オーロラとの遭遇をどうぞお楽しみに。
オーロラ観測の地として知られるフィンランドのラップランド地方
ロヴァニエミでは、クリスマスムードあふれるサンタクロース村へも訪れます。その名のとおり、サンタクロースに出あえる人気のスポット。こちらの郵便局にあるポストに投函すると、かわいらしいデザインの消印が押されて届きます。クリスマスカードをご自宅やご家族へ送ってみるのも良い記念になるでしょう。また、トナカイ牧場や、旅の最後にはヘルシンキでの観光にもご案内します。
ドナウ河クルーズに3カ所のクリスマスマーケット、オーロラ観賞やサンタクロースの故郷へ。この季節ならではのワクワクする楽しみが満載です。
サンタクロースの相棒、トナカイにあえる牧場も訪問
ヘルシンキで訪れるテンペリアウキオ教会は岩山をくり抜いてつくられたユニークな建築
今年はオーストリアを代表する音楽家の1人、ヨハン・シュトラウス2世の生誕200周年です。『美しく青きドナウ』を筆頭に、数多くの名曲を生み出し、オーストリア国内のみならず、ヨーロッパ中で絶大な支持を得て、“ワルツ王”や“オーストリアのもう1人の皇帝”とも称されました。その功績は現在も色あせることなく、数々の曲が世界中で愛され続けています。ウィーンでは生誕200周年を祝うさまざまな催しが開催される予定です。
この記念すべき年、セレナーデ号の船旅もすばらしい音楽をご堪能いただける特別な企画をご用意。10月出発のコースではウィーン国立音楽大学卒業メンバーを迎え、そして11月出発のすべてのコースではウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の現役団員による弦楽四重奏コンサートを開催します。世界3大オーケストラの1つといわれ、その長い歴史のなかで、ワーグナーは「世界で最も卓越したオーケストラの1つ」と表現したといわれています。
まさに世界トップレベルの演奏をセレナーデ号のお客さまだけでじっくりとお楽しみいただける貴重な機会。ヨハン・シュトラウス2世の楽曲をはじめ、心に染み入る音楽をぜひご堪能ください。