旬の味を堪能するために旅をする。そんな贅沢な楽しみ方にぴったりな季節がやってきます。秋の味覚の代表格、松茸を心ゆくまで味わえる多彩なコースをご用意。美味でもてなすお宿でゆったり。名店が誇る技と味に満たされる。さあ、今年はどちらの「松茸の旅」を堪能いたしましょうか。
例年多くのお客さまからご好評いただいている松茸を味わう旅。まずは、松茸の生産量全国1位を誇る信州をプレミアムクルーザーでめぐる4つのコースをご紹介しましょう。
1つ目は、昭和4年創業の上林温泉「上林ホテル仙壽閣」に宿泊する人気のコースを、今年はゆったりと連泊でお楽しみいただきます。こちらの宿が評判の理由の1つは、県内最大級の湯量が湧き出る温泉です。源泉かけ流しの広々としたお風呂で体の疲れを癒やしたあとは、お待ちかねの松茸懐石をご堪能ください。土瓶蒸し、松茸御飯、焼き松茸など、日本の四季の豊かさと、山の恵みに感謝の気持ちさえ湧いてくるような絶品の数々。料理で季節の美しい風景を感じていただきたいという、つくり手の想いが込められた味わいは、忘れられない思い出になるでしょう。
旬を味わう旅の楽しみは、まだまだあります。りんご狩りや、栗の町として知られる小布施での散策へもご案内。名産の栗を使ったスイーツは、お土産や、車中でのおやつにもおすすめです。
また、真田十万石の城下町として栄えた松代町では、歴史を体感できる見どころへ。経験豊かなガイドさんが真田宝物館や真田邸へご案内します。信州の旬の味覚と時代の流れを存分に味わっていただける充実の3日間です。
次にご紹介するのは、風情漂う数寄屋造りの宿での贅沢なひと時を満喫できるコースです。1932年、「豊年虫」は、戸倉上山田温泉の老舗旅館「笹屋ホテル」の別荘として設計されました。近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトに師事した日本人建築家・遠藤新が設計を担当。客室と池を配した庭園との一体感に、「自然から学び、建築を伸ばす」という彼の思想が感じられます。時を経て、2003年に文化庁から登録有形文化財に指定。これを機に別荘の名を改め、笹屋ホテル「豊年虫」として開業しました。8つの客室はそれぞれに異なる内装が施され、1度泊まったことがある方も、次は別のお部屋に泊まってみたくなるでしょう。特にこの時期は、なかなか予約を取りにくいといわれるほど大変な人気です。
そんな特別感のある宿でお楽しみいただく松茸会席は、土瓶蒸しや焼き松茸に加えて、信州牛と松茸のせいろ蒸しなど、多彩な品々が楽しませてくれます。プライベート感ある空間で秋の美食をご満喫ください。
さらに、長野県オリジナルの赤ぶどう「クイーンルージュ®」狩りも。もぎたての果実からあふれるみずみずしい甘みを、爽やかな空気とともに味わってみてはいかがでしょう。
松茸の名産地、長野県のなかでも特に南信州は、良質の松茸が採れることで知られています。この地域で指折りの名店といわれる「日本料理 柚木元」で、魅力あふれる松茸料理をご堪能ください。遠方から足を運んでいただくお客さまに、この地でしか味わえない信州の恵みをお楽しみいただきたい。そんな想いを大切に、熟練の職人が受け継いできた技を存分に発揮。常に心を込めた料理とおもてなしを提供しています。その時期に採れた選りすぐりの食材を見極め、おいしさを余すことなく味わえる料理に仕立てるのも「柚木元」流。どんなメニューが登場するかは当日のお楽しみに。
また、秋の花々を音楽とともに楽しめる見どころへもご案内します。「蓼科高原 バラクラ イングリッシュ ガーデン」では、「蓼科バラクラの収穫祭」を開催。英国・国王陛下直属の海兵軍楽隊による演奏会や、目にも楽しいアフタヌーンティーのご昼食で、優雅な雰囲気に包まれるひと時を。
和洋の秋の魅力に彩られたこのコースでは、昼神温泉の静かな山間に佇む「石苔亭いしだ」に宿泊。当地の温泉は美肌の湯として知られ、とろりとした肌触りです。贅沢な松茸料理や癒やしの名湯、これぞ“秋のご褒美”です。
4つ目にご紹介するのは、例年ご好評いただいている「松籟亭」で松茸をふんだんに使った豪勢なご昼食をお楽しみいただくコースです。
店名の由来になっている「松籟(しょうらい)」とは、「松の木立に吹く風の音」の意味。その言葉どおり、赤松林に囲まれた高台に店を構えています。「松茸料理の松籟亭」として知る人ぞ知る銘店へと進化し、多くの方々が秋の到来を待ちわび、客足が絶えません。こちらで料理の腕を振るうのは、2代目店主の甲田謙介さん。四季折々の食材を使ったこだわりの味を受け継いでいます。信州の雄大な自然を感じながら、旬の香しい味覚に舌鼓。訪れた土地の恵みをその場で味わう、美食旅の醍醐味を存分に楽しみましょう。
また、軽井沢を訪れるこのコースでは、白糸の滝へもご案内します。ちょうど紅葉が見頃を迎える時期、彩り豊かな風景が心を満たすことでしょう。
ご宿泊は1894年創業、おもてなしの精神を紡ぎ続ける「万平ホテル」です。館内に1歩入れば、風格漂うクラシカルな雰囲気。中庭では、小鳥のさえずりや葉を揺らす風が耳元を心地良く通り抜けていきます。趣深い秋の風情をかみしめながら、数々の著名人も訪れた名門ホテルでの、寛ぎの滞在をゆったりとお過ごしください。
ここからは、秋の味覚を求めてちょっと足を延ばすコースをご紹介します。
まずは、“山の幸の宝庫”ともいえる山形を訪れる旅では、食通の間でも評判の、「山菜料理 玉貴」で松茸会席をお召しあがりいただきます。土瓶蒸しや焼き松茸、松茸の菊花浸しといった趣向を凝らした品々に、思わず胸が高鳴るでしょう。寒河江川の清流で育まれた鮎など、地元食材を使った料理にも定評があります。おいしさはもちろんのこと、こちらを訪れたお客さまが口にされるのは、真心を込めた接客のすばらしさです。1組さまずつに係が付き、心地良くお食事をご満喫いただけるよう、配慮の行き届いたサービスでおもてなし。個室でのご昼食にはたっぷり2時間を設けていますが、それでも時間が足りないほど、お客さまと女将との会話が弾むことも。得もいわれぬ松茸料理の味わいとともに、心も満たされるご馳走のようなひと時をご堪能ください。
さて、「出羽三山」とは月山、羽黒山、湯殿山の総称です。出羽三山神社では、それぞれの山で祀られている神々を合祭した日本随一の大社殿「羽黒山三神合祭殿」へご案内します。こちらへ参拝すると、3カ所の神社へお参りしたのと同じようなご利益をいただけるそうです。心静かな祈りの時をどうぞ。
岩手県岩泉町は、龍泉洞に代表される清らかな水と豊富な赤松林に恵まれ、古くから松茸の宝庫として知られています。この地の松茸のなかでも、10年以上、松茸産業に携わってきた方々から選ばれた「岩泉まつたけマイスター」により、味・香り・形を厳選した良質なものだけが、「岩泉まつたけ」を名乗ることができるのです。今回は、ご当地が誇るこのブランド松茸を料理自慢のお宿でゆったりと味わっていただきたく「渚亭たろう庵」に宿泊。三越伊勢丹ニッコウトラベルのお客さまのために特別メニューの創作をお願いしました。料理人の技と工夫がつくり上げた岩泉まつたけ会席。食材の奥深い魅力を心ゆくまでお楽しみいただけます。
そして、とっておきの美食体験をもう1つ。地元産の食材にこだわる名料理人のフランス料理店「ロレオール田野畑」です。シェフの伊藤勝康さんは、2011年と2017年に農林水産省が開催した「料理マスターズ」を受賞した実力派。長い年月をかけ、脈々と受け継がれてきた地域の食文化を次の世代へ。そんな想いをもとに、自然豊かな三陸の恵みを独創的な料理に仕上げます。その日の食材により、コースメニューを決めているそうです。この地、この時でしか出あえない一期一会の味をぜひ五感でご堪能ください。