[ 海外特集① ]

優雅なインドと
世界遺産の石窟群

企画=篠原陽子 文=佐藤淳子
  • イメージ イメージ

インドの旅では、デリー、アグラ、ジャイプルの3都市を結ぶ、通称「ゴールデントライアングル」が定番です。なかでも、皇帝が愛妃のために建造した美しき霊廟タージマハルは、インド観光に欠かせないスポットでしょう。

来年2月のインドの旅は、これらに加え、西インドを代表する2つの石窟群、エローラとアジャンタをめぐる充実の旅程としました。

  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

3つの宗教の寺院が集まるエローラ石窟群

仏教発祥の地、インド。この地では、紀元前から多くの石窟が彫られました。降り注ぐ陽光を吸収しても熱くなりにくい岩山は、祈りの場として適していたのかもしれません。1200を数えるといわれる石窟の多くが集まっているのがインドの南側、逆三角形の半島のとがった部分です。デカン高原と呼ばれるこの地には巨大な岩盤からなるプレートが広がり、その岩盤が地上に出ている場所に石窟が彫られたのです。今回の旅では、そのなかでも有名な2つの石窟群、エローラとアジャンタを訪れます。いずれも世界遺産に登録された貴重な遺跡ですが、それぞれ見ごたえたっぷりです。

まず、エローラ石窟群最大の見どころといえば、世界最大級の彫刻ともいえるカイラーサナータ寺院でしょう。高さ約34メートル、奥行き約80メートル、間口約46メートルの石窟寺院は圧倒的な存在感です。

  • イメージ イメージ 仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教という3つの宗教の寺院が共存するエローラ石窟群

しかし、この石窟群が世界にも稀な場所である理由がほかにあります。ここは、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教を合わせたインド古代3大宗教の石窟寺院が共存する唯一の場所なのです。現存する34の石窟のうち、仏教窟が12、ヒンドゥー教窟が17、ジャイナ教窟が5つ。紀元後6世紀から10世紀頃にかけて、各教徒が南北約2キロにおよぶ崖に僧院や礼拝堂、寺院などを彫り、互いに破壊し合うことなく共存していました。

街に近いこの石窟群は、寺院の役割を果たさなくなって以降、木賃宿として使われていたともいわれており、そのためか、残念ながら内部の壁画はほとんど残っていません。しかし3つの宗教の違いはそれぞれの石窟に足を踏み入れれば明らか。異宗教が大らかに共存していた時代の遺跡をじっくりご観賞ください。

  • イメージ エローラ石窟群最大の見どころであるヒンドゥー教のカイラーサナータ寺院
  • イメージ エローラのジャイナ教窟。壁面には聖者たちの像が彫られている
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

虎に追われた探検家が発見 森深くのアジャンタ石窟群

一方、長らく人々から忘れ去られていたのが、アジャンタの石窟群です。前期(紀元前1世紀〜紀元後1世紀頃)と後期(紀元後5〜7世紀頃)の2期にわたって造営された仏教寺院でしたが、7世紀に入ると、ヒンドゥー教の台頭とともに仏教が衰退、次第に使われなくなります。ここが再び注目されるようになったのは1819年のこと。虎狩りに興じていたイギリス人士官が偶然発見したのが、このインド最古の石窟群でした。

現存する石窟は30ほど。馬蹄形に歪曲した河に沿ってそびえる断崖に、僧たちが生活するためのヴィハーラ窟と、礼拝を行っていたチャイティア窟が彫られていて、特に後期造営の石窟には、仏像や仏教説話を題材にしたレリーフや壁画など見るべきものが多くあります。なかでもヴィハーラ窟に残る『蓮華手(れんげしゅ)菩薩像』はインド古代仏教美術の最高傑作とされ、日本の法隆寺金堂の壁画に影響を与えたともいわれています。チャイティア窟最大の見どころは、インド最大級の釈迦涅槃像でしょう。石柱の向こうに横たわる釈迦像は、美しくも幽玄です。

エローラ石窟群と異なり、1000年以上もの間、ジャングルに埋もれていたことで、ここには色彩鮮やかな壁画や精巧なレリーフが残されたのです。

  • イメージ アジャンタ石窟群。最も奥にある第26窟には巨大な仏塔が祀られている
  • イメージ アジャンタ石窟寺院の壁に描かれた『蓮華手菩薩像』
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

客室からタージマハルを望み 城で料理をいただく優雅な旅

こうした稀有な歴史遺産に出あえるインド。この地を快適に旅していただくため、旅程にはさまざまな工夫を凝らしました。

まずはホテルです。ムンバイでの滞在は「ザ・タージマハル・タワー」。世界の著名人も宿泊した、この由緒あるホテルで、ゆっくりお過ごしください。ピンクシティと呼ばれるジャイプルでは、マハラジャの邸宅を改装した「ジャイマハール・パレス」にお泊りいただきます。18世紀当時の優雅な世界を味わっていただけるでしょう。

  • イメージ ジャイプルでの滞在は、かつてのマハラジャの邸宅を改装した「ジャイマハール・パレス」。美しい庭園に囲まれた由緒あるホテルで優雅なひと時を
  • イメージ ムンバイでは、街のランドマーク的存在「ザ・タージマハル・タワー」に2連泊

さらに滞在自体が旅の目的になり得るのが、古都アグラのラグジュアリーホテル「オベロイ・アマル・ヴィラス」です。全客室からタージマハルを望む立地、建物、サービス、どれをとってもこの上ないすばらしさ。宿泊のお客さまにはうれしい特典もあります。通常、タージマハルへは乗合バスで向かいますが、宿泊のお客さまは、目の前までホテル専用の電動カートでアクセス可能。快適に観光がお楽しみいただけます。

  • イメージ イメージ タージマハルから約600mの距離にあるアグラの名門ホテル「オベロイ・アマル・ヴィラス」。各室からタージマハルを眺望
  • イメージ イメージ 壮麗な姿が世界の旅行者を惹きつけるタージマハル。時間帯によって多彩な表情を見せる

食事にも趣向を凝らしています。インドの旅は、さまざまなカレーをお楽しみいただける反面、ともすれば単調になりがち。そこで今回のツアーでは、本場のカレーに加え、洋食も含めた多彩な料理を堪能いただく旅程としました。また、ジャイプルでは、アンベール城内の人気レストラン「1135AD」で昼食を召しあがっていただきます。城ならではの優雅な空間で洗練された料理をお楽しみください。

  • イメージ アンベール王国のマハラジャが築いたアンベール城。城内のガネーシャ門は、“世界一美しい門”と呼ばれる
  • イメージ 陽気なスタッフのもてなしでインド料理が楽しめる「1135AD」
  • イメージ イメージ アンベール城内のレストラン「1135AD」。豪華な内装の空間で優雅な食事を

長めのドライブとなるゴールデントライアングルの移動には、ゆったりした座席のボルボ社製のデラックスバスをご用意しました。観光の合間には、買物もお楽しみいただく予定です。おすすめは木版染めの布製品。日本でも人気上昇中のブランド「アノーキ」など、ハンドメイドの優しい風合いに洗練さが加わったインドの布はお土産にもおすすめです。

未知の国インドで、優雅な旅を。

  • イメージ 長めのドライブもボルボ社製の20人乗りデラックスバスで快適
  • イメージ 買物も旅の楽しみ。インドの木版染はやさしい風合いが魅力
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ
  • イメージ イメージ

*******************
〈予約制〉
インド旅行説明会のご案内
*******************

画像を交えながらコースのご紹介をはじめ、気候や食事などインドの旅行事情について詳しくご説明します。

日 時:10月27日(月)14:00より

会 場:三越伊勢丹ニッコウトラベル 東京営業所ゲストルーム

アクセス:半蔵門線・銀座線三越前駅B4出口またはA2出口より徒歩約2分

ご予約・お問合せ:三越伊勢丹ニッコウトラベル

東京営業所 TEL:03-3276-0111

(営業時間:9:30~17:30 休業日:土・日・祝日)

インドを訪ねる旅の詳細を見る