［国内特集② ］

低く、広く。空を舞う白鳥のように流氷美を眼下に
ベストシーズンに訪ねる

オホーツク海・流氷遊覧
チャーターフライト

企画=黒木貴士／中島悠文=井上智之

流氷がやって来る北半球最南端の地、オホーツク海。限られた季節の、限られた地でしか体験できない幻想的な流氷美を、空から優雅にお楽しみいただく旅のひと時をご用意しました。チャーター便ならではの特別空間と低空飛行による壮大な眺めは、生涯の思い出になることでしょう。

小型機を貸切空からの流氷遊覧

流氷―それは、シベリアの寒風によって海水が凍った小片が氷塊となり、東カラフト海流に乗って流れ着く現象。遥か北の海からオホーツク海へと届けられる、神秘の冬便りです。それだけにこの季節、沿岸の町々は、大海原で繰り広げられるページェントを、ひと目見ようという旅人で賑わいます。

低空から流氷原のページェントを満喫

ご案内するのは、そんなベストシーズンに小型機をチャーターして流氷遊覧をお楽しみいただく旅。刻々と変幻する白銀の流氷原を、悠として空から眺望する格別なひと時…… 通常の流氷ツアーでは叶わない、異次元の感動を体験してはいかがでしょうか。

旅の２日目、ぴんと冷気が張り詰めた早朝。女満別空港に佇むのは、JALグループ・北海道エアシステムの小型コミューター機。このプロペラ機を特別に貸切って、約５０分間の流氷遊覧へと出発です。１名参加の方には２座席をご用意することで、窓側の席を確保。また、翼は機体上部にあるため、いずれの席でも眼下の視界を遮られることがありません。

JALグループ・北海道エアシステムの小型機をチャーター

　高まる期待とともに席に着くと、機はプロペラの回転を加速させながらふわりと空へ。やがて迫りくるのは、白銀の流氷に埋め尽くされたオホーツク海の絶景です。なかでも心躍るのが、流氷漂う海原の光景をダイナミックに体感できるチャーター便ならではの“低空飛行”。朝日を浴びて煌めく流氷と、群青色の海が織り成すコントラストに思わず息を呑むことでしょう。東方には、白雪を冠した知床連山の雄姿が。低空飛行ならではの壮大なパノラマを、存分にご満喫ください。

また、この旅では空からの流氷遊覧を共通に、２つのコースをご用意。“冬盛り”の道東を、それぞれの旅スタイルとともにお楽しみいただけます。

陸・海・空で楽しむ
選べる2つのコース

蒸気機関車で白銀の釧路湿原を。
阿寒の名宿を拠点に、道東の魅力をゆったりと

蒸気をあげて釧路湿原を走る「SL冬の湿原号」

日本で唯一、野生のタンチョウに出あえる「阿寒国際ツルセンター」や、シベリアから飛来した白鳥が翼を休める屈斜路湖など、この季節ならではの道東の魅力を優雅にお楽しみいただけるコースです。とりわけノスタルジーな旅情を誘うのが、蒸気機関車「SL冬の湿原号」に乗車し、標茶駅から釧路駅へと白銀の釧路湿原をゆく旅路です。レトロな車内にはダルマストーブが灯り、車窓からは、タンチョウが麗しく空を舞う姿を目撃できるかも知れません。車輪の響きに耳を澄ませながら、心満ちるひと時をお過ごしください。旅の拠点は、阿寒湖を望む大人の隠れ家「あかん鶴雅別荘鄙の座（ひなのざ）」です。露天風呂付スイートの客室に２連泊しながら、阿寒湖温泉でゆったりと寛ぎ、海鮮をはじめ地産の食材を活かした会席料理をご堪能いただきます。

道東の地産食材を活かした会席料理を満喫

砕氷船「おーろら」で流氷クルーズ。
摩周湖をはじめ道東の冬をアクティブに

網走流氷観光砕氷船「おーろら」に乗船し、海上から流氷を

せっかくの機会なので、もっと流氷を楽しみたい……そんな皆さまにおすすめなのが、このコース。網走流氷観光砕氷船「おーろら」に乗船し、流氷を海上からご覧いただきます。船底内部に海水を取り入れて重さを増すことで、ぶ厚い流氷を砕きながら突き進む様は迫力満点。眼前で目にする流氷も、空からの眺めとまた違った美しさです。そのほかにも、日本一の透明度を誇る冬の摩周湖、越冬するオオハクチョウの群れが優雅に休む屈斜路湖の砂場など、見どころも多彩。明治時代から実際に網走刑務所で使用されてきた建物を保存公開する「博物館網走監獄」の見学も、貴重な体験です。宿泊先は、「屈斜路プリンスホテル」と「北天の丘あばしり湖鶴雅リゾート」。「寿し割烹粋里」でいただくお寿司のおいしさに、思わず笑みがほころぶことでしょう。