[ 海外特集⑥ ]

絶景をゆく春の中国

ー 前 編 ー

企画=武智義寛 文=清野協子
  • イメージ イメージ 展望台から高さ約200mもの石柱が果てしなく奥へと続く壮大な光景を見下ろす(武陵源)

日本にはない圧倒的なスケールの中国の絶景のなかから、選りすぐった春にこそ行きたい4つの旅を、2回に分けてご紹介します。今月号は「武陵源の旅」と「羅平と麗江の旅」を。来月号では「春の三峡クルーズ」と「桂林、漓江下り」を。どうぞお楽しみに。

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驚異の景観 武陵源

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「峰三千 水八百」と称えられる武陵源。水墨画のような幽玄かつ、壮大な奇観が見る者を圧倒します。海底だったこの地は約1億8,000万年前の地殻変動で隆起し、雨水に浸食されて、高さ200メートルを超える石柱が3,000本以上そびえ立つ、摩天楼のような奇岩の森が生まれました。頂上に生えた松が傘のように風雨を防いで石柱を守っています。

かつては人を寄せ付けなかったこの地もインフラが整い、今は多くの観光客を魅了する人気の観光地となりました。徒歩観光をメインとして、時にはさまざまな乗り物を駆使しながら、武陵源を堪能します。まずは山の中腹に巨大な空洞がある天門山へ。麓の町の中心から山頂へ続く全長約7.5キロのロープウェーに乗り、空中散歩をお楽しみいただきます。次に徐々に奇岩が迫りくるスリル満点の天子山ロープウェーで山頂へ。そして高さ326メートルの百龍エレベーターで山頂から降り、十里画廊では、モノレールで移動しながら左右に広がる奇岩奇峰をのんびり下から眺めます。武陵源に3連泊する6日間の日程となっています。

  • イメージ イメージ 武陵源ではモノレール、ロープウェー、エレベーターなどさまざまな乗り物に乗って観光。見上げたり見下ろしたり、近づいたり離れたり、桁外れな奇観を眺望する
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菜の花の羅平から麗江古城へ

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「常春」と呼ばれる温暖な地、雲南省羅平の春の風物詩が、遥か地平線まで黄色く染める一面の菜の花畑。地殻変動により生まれた小高い山が点在する、独特のカルスト地形に幾何学模様につくられた菜の花畑は養蜂も盛んで、採れたて無添加、無加工の上質なハチミツやロイヤルゼリーがお土産として喜ばれています。

  • イメージ イメージ カルスト地形独特の気候で霧がかかることが多く、それがふんわりした桃源郷的魅力となっている(羅平)
  • イメージ 立体的な渦巻き型のユニークな菜の花畑が印象的な牛街
  • イメージ こんもりした山々の裾野に広がる菜の花畑のなかに入ることもできる(羅平)

 標高約2,400メートルの地に、少数民族ナシ族の王都として栄えてきた世界遺産の町麗江へもご案内します。黒い瓦屋根が一面に広がり、石畳と水路が張りめぐらされ、趣のある木造家屋の軒下に赤い提灯が揺れる、どこか懐かしい街並みが続きます。ナシ族が神の山と呼ぶ玉龍雪山(5,596メートル)を背景に巨大な屋外劇場で繰り広げられる「印象・麗江」もご覧いただきます。巨匠チャン・イーモウ監督が監修、500人のキャストと100頭の馬が入り乱れる圧巻のスペクタクルショーです。羅平2連泊、麗江3連泊するゆとりの日程でご案内します。

  • イメージ イメージ 玉泉公園から万年雪が白く輝く玉龍雪山を望む(麗江)

ツアー詳細ページは、11月12日(水)、9:30公開予定です。