[ クローズアップ ]
さまざまな思いを乗せ、いざ出航に向けて
にっぽん丸
チャータークルーズ
NIPPON MARU
※当記事でご紹介しております「にっぽん丸チャータークルーズ」は
出発が2022年3月に延期となりました。
3月出発のツアーの詳細については、11月に改めてホームページ上で
ご案内いたします。
企画=南家知文/原田知美/鈴木麻未/阿部遥奈
文=大友園子
2021年9月末の出航まで間近となった、「にっぽん丸チャータークルーズ」。上質な船旅を楽しみながら太平洋を北上し、北海道・東北をめぐります。船旅の最後を飾る岩手県大船渡港での打ち上げ花火は、きっと特別な思い出となることでしょう。今月号では、オンラインのビデオ通話で大船渡市を表敬訪問させていただいた様子や、船内イベントに登場するエンターテイナーのお話などをご紹介します。たくさんの人々の思いを乗せたクルーズをご一緒に……。
寄港の感謝を込めて オンライン表敬訪問
去る7月8日、三越伊勢丹ニッコウトラベルのにっぽん丸チャータークルーズ企画メンバー一同は、今回のにっぽん丸チャータークルーズでの寄港と、花火大会許可の御礼のため、オンラインで大船渡市を表敬訪問しました。
まず当社の南家知文より、チャータークルーズが10年目を迎える今回の航路を、東日本大震災から10年を経た東北方面に決めた経緯をお話ししました。
さらにプロジェクトチームの1人が、震災からまだ間もない時期に同じくクルーズ客船で大船渡に寄港し、市民の皆さまの大きな歓待を受け、深く感銘を受けたことが、今回の大船渡への寄港の決定につながったこと、そして大船渡市民の皆さまと共有できるイベントとして花火の打ち上げを企画したことをお伝えし、その実現へのご協力に御礼を述べました。
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クルーズのフィナーレを飾る大船渡港での打ち上げ花火
大船渡の見どころは「やはり碁石海岸」
続いて、大船渡市商工港湾部観光交流推進室・森正(もりただし)次長から、戸田公明(とだきみあき)大船渡市長からのコメントをご紹介いただきました。さらに、「大船渡の見どころといいますと、やはり景勝地である碁石海岸です」と、大船渡の魅力をお話しいただきました。
碁石海岸は大船渡湾の南に突き出た末崎半島の先端約6キロの海岸線で、見どころが点在しています。碁石岬からは条件が良ければ金華山まで見通すこともできます。近くには、「恋する灯台」に認定された白亜の碁石埼灯台もあります。
向かい合うように切り立った高さ数十メートルの断崖絶壁の乱曝谷や、その南にある荒波が岩肌に砕け雷のような音がする雷岩。その音は「残したい日本の音風景一〇〇選」に選出されています。また約1億3,000年前の地層が波の浸食を受けて形づくられた奇岩・穴通磯。そして、碁石海岸の名前の由来となった黒い玉石が敷き詰められた碁石浜は、いずれも国の名勝で、三陸復興国立公園となっています。八戸市蕪島から福島県相馬市松川浦までをつなぐ「みちのく潮風トレイル」の周遊スポットでもあります。
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大船渡港での心の込もった歓迎に感動
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三陸海岸の景勝地・碁石海岸の見どころの1つ。奇岩「穴通磯」
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戸田公明大船渡市長より皆さまへ
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このたび、にっぽん丸プレミアムチャータークルーズにご参加される皆さまが、10月3日に大船渡へお越しいただけるということで、私どもも大変喜んでいます。当市は大震災におきまして、未曽有の被害を受けましたが、震災後、国内外の皆さまからの多大なるご支援をいただきまして、復興計画の事業は、完了の目途が立つまでに至り、町の姿は震災後から目まぐるしく変化し、賑わいを取り戻しつつあります。ぜひ、この機会に思う存分大船渡の魅力を味わっていただければ幸いです。皆さまのお越しを一同でお待ちしております。
にっぽん丸チャータークルーズ
チャータークルーズを華やかに彩る
エンターテインメント
にっぽん丸チャータークルーズならではのオリジナル航路に加え、毎夜繰り広げられる華やかなエンターテインメントも楽しみです。デビュー50周年を過ぎ、より深みを増した歌声を響かせる歌手・由紀さおりさんのコンサートをはじめ、アカペラグループのベイビー・ブーの息の合った歌声、旅好きで歴史に詳しい落語家・桂竹千代さんの落語会、本格派津軽三味線デュオ「輝&輝」の軽快な津軽三味線コンサートをごゆっくりご堪能ください。
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由紀さおりさんより、皆さまへ
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初秋の北海道と東北の船旅。そして洋上での私のコンサート。よろしかったら、ぜひご一緒しましょう。 由紀さおり
本当に食事がおいしく
お客さまも気軽に話しかけてくれて!
にっぽん丸のような客船でのお仕事は、2019年がはじめての経験でした。初日から最終日まで、私の日常とは違う豪華な印象を受けました。たとえばお食事です。朝昼晩と、毎日違う趣向を凝らしたメニュー。もちろんすべてとてもおいしくいただきました。
7階のテラスではゴディバ監修のショコリキサーを味わいつつ、船旅ならではの優雅な時をしっかり堪能。船にはレストランだけでなく、図書室や医務室まであり、まるで町が動いているように感じましたよ。各港での出航時も盛り上がりましたね。
もともと旅好きで日本各地を旅しているので、寄港時に時間があれば、ほぼ毎日港周辺を散策しに出かけました。ドルフィンホールでの催しをはじめ、ヨガ教室など船内イベントにも参加しましたよ。船内に残っているお客さまには、落語をすることもありました。お客さまはお人柄の良い方ばかりです。5泊6日もご一緒する間に、顔も覚えてもらって、気軽に「落語の人でしょう」と声をかけられ、皆さんと一緒にお写真を撮っていただいたことも良い思い出です。
高座では、寄港地にちなんだ話題をからめた落語をしています。今回もしっかり準備して、お客さまにとって、今年1番の楽しい思い出となるよう頑張ります。
にっぽん丸チャータークルーズ
乗船予定の添乗員も
チャータークルーズに向けて
ラストスパート
にっぽん丸 乗船体験レポート
乗船日:2021年7月5日・6日
乗船者:南家知文/鈴木智子/寺澤欣吾/江頭啓太郎/阿部遥奈
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添乗員と船内スタッフが一丸となって皆さまをお迎えします
感染対策を実感 にっぽん丸の今を知る
7月5日、9月末からのチャータークルーズに乗船予定の添乗員・阿部遥奈、江頭啓太郎、寺澤欣吾、企画メンバー鈴木智子、南家知文の5名が横浜港に集合。1泊2日でにっぽん丸に乗船してきました。今回の乗船は、船内設備やお食事などを試すだけではなく、今、にっぽん丸で行われている感染対策を実際のクルーズで体験することで確認するものでもありました。まず、実際に船での対策はどのようなものだったのでしょうか。
鈴木 にっぽん丸の感染対策の大きな柱は「持ち込まない」「広げない」「移さない」の3つです。
乗船10日前には、PCRキットが自宅に郵送されました。私の場合は、検体を入れて送った翌日に、結果を知ることができました。乗船時には、QRコードが印刷された乗船カードを受け取ります。このカードは船内で持ち歩くものです。カフェやレストランなど、マスクを外すことが想定される場所のテーブルにもQRコードが付いており、これをスタッフのスマートフォンで読み取ることで、誰がいつどこにいたかがわかるようになります。
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乗船中にライブラリーで静かなひと時を過ごすのもおすすめ
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乗船カードのQRコードでお食事の際もチェック
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船内でもこまめに手の除菌ができる
次に客室清掃の様子を、説明を聞きながら見学しました。清掃に使われるタオルは赤、青、黄と色分けされており、赤いタオルは水回りなど感染度が高い場所の清掃用などと、細かく分けて用いられます。客室清掃は1日1~2回行われます。客室をはじめ、各所に高性能の空気清浄機を置いているほか、随所に体温測定装置、消毒液も設置されています。
船医が在駐する医務室は1階の奥にあります。発熱した場合は、まず内線で問診し、必要なら医務室へ。常備してあるPCR検査キットで検査。1時間半ほどで結果が判明します。陽性だった場合は、人工呼吸器もある陰圧室に隔離されます。同時に濃厚接触者にPCR検査を実施し、医務室区域は立ち入り禁止となります。
(※感染対策方法は今後の状況によって変わる場合があります)
南家 にっぽん丸の感染対策については、書面で読んでおり知ってはいましたが、今回の乗船を通して、実際にどこまで機能しているのか、乗船前の検査、乗船後の動線確認などを含め体験することができました。乗務員の対応も含めしっかりしていることがわかりました。
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イベントもアクリル板の仕切りを設けて
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隅々まで行われる客室清掃の様子
1つのお皿に食の妙が満載「食のにっぽん丸」
「食のにっぽん丸」と評判の高いお食事はいかがでしたか。
江頭 同室の人だけで1テーブルを使い、前菜からコースがはじまります。「にっぽん丸SHOW CASE」という乗船中1回体験できるイベントでは、今は厨房の見学ができないので、席から見えるモニター画面で、材料や調理の説明、味付けや食感の工夫など料理長の解説を聞きながら味わえます。ビーフコンソメスープの肉団子に、刻んだクワイが入っていて食感がよく、どのお皿にも工夫があると感じました。
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柔らかくてジューシーと大好評の名物ローストビーフ
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一皿ひと皿工夫を凝らした
お料理が好評
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料理長の調理の様子を、お席にいながら見ら「SHOWCASE」(乗船中1回)
南家 1つひとつの量は控えめに、品数が多いので、楽しみが増えますね。素材の味はもちろんですが、ソースで味の変化も楽しめ、1つのお皿のなかで、いろいろな食感を感じることができます。
鈴木 オーブンで焼き上げられる伝統の「白パン」は、にっぽん丸の名物の1つ。私はオリーブオイルを付けていただきました。
阿部 ローストビーフのとろけるような食感が忘れられません。添えられたわさびに日本の客船であることを感じました。
南家 朝食のハッシュドビーフもおいしく、日本人向けに味が調えられていると感じました。
江頭 ハッシュドビーフやレトルトカレーはお土産の1番人気だそうです。それから、7階のリドテラスでつくっているゴディバ監修のショコリキサーもおすすめ。お酒好きの人にも好評です。
阿部 売店で人気急上昇中なのが「風呂敷」です。今年の春から販売されている新しいお土産で、乗船の記念におすすめです。
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船上でお会いしましょう。左から予定添乗員の寺澤、阿部、江頭
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かわいらしいオリジナル風呂敷は人気急上昇中のお土産
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濃厚かつ甘さ控えめ、また飲みたくなるショコリキサー
にっぽん丸船上でお会いしましょう
南家 デッキで風景を眺めている時、開放感もあり、つい集まって話をしてしまいました。すると、そばにいた船員さんから「もう少し離れてください」と声掛けされました。なかなか、お客さまには言いにくいことです。にっぽん丸では、乗務員1人ひとり、船全体の隅々まで感染対策が施されていると感じました。
企画担当者として、皆さまに安心してご乗船いただける客船と確信しています。ぜひ10周年記念のにっぽん丸チャータークルーズでお会いしましょう。